きょうぶしーてぃーけんさ
胸部CT検査
1人の医師がチェック 1回の改訂 最終更新: 2025.09.24

検査部位

対象疾患

肺がん肺炎肺結核気管支拡張症気胸、肺血栓塞栓症、大動脈解離 など

概要

胸部CT検査では、X線を照射することによって胸部の断面図がわかります。造影剤を使用しないCT検査と、造影剤を使用する造影CT検査の2種類あります。造影剤を使用しながら撮影すると、血管の状態も詳しく調べることができます。CT検査はMRI検査よりもはるかに短い時間で終了する点や騒音が少ない点が優れています。一方で被ばくするという欠点もあります。そのため、お腹の赤ちゃんへの影響を考えると妊娠中の方が検査を受ける場合は慎重に判断する必要があります。

メリット

  • MRI検査よりも検査が短時間で終わる
  • MRI検査より騒音が少ない
  • X線検査で見つけられないような小さな病変肺がんなど)も見つけることができる

デメリット

  • 被ばくする
  • 妊婦が検査を受けるときには慎重な判断が必要となる
  • もともと腎機能が低下している場合、造影剤が腎機能を悪化させる可能性があるので、造影剤を使用できないことがある
  • 喘息がある場合、造影剤が喘息を悪化させることがある
  • 造影剤に対するアレルギーが起こることがある

詳細

胸部CT検査とは、X線を照射することによって胸部の断面を撮影する検査です。X線は物を透過する性質がありますが、透過する度合いは物質がどのような組織によって成り立っているかによって違います。CT検査では透過しにくい物は白く、透過しやすい物は黒く映し出されるため、骨は白く映し出され、心臓や肝臓などは灰色に映し出され、肺などは黒く映し出されます。
CT検査は1回の検査で何十枚もの断面を撮影し、身体の広範囲を撮影することができるので、身体の中身を立体的に見ることができます。CT検査を行う際に造影剤を使用すると、血管の状態や病変の良性悪性の判断に役立ちますが、腎機能が悪い人は使用できなくなる場合があります。
また、臓器の断面図を得ることのできる検査は、CT検査のほかにMRI検査があります。MRI検査は磁気を利用して画像撮影しますが、CT検査はX線を利用している点で大きく違います。CT検査は被ばくする点に注意が必要です。一方で、CT検査のほうがMRI検査よりも短い時間で終了する点や騒音が少ないという点で優れています。

検査の流れ

  1. 専用の服に着替える
  2. 検査室に入り、検査台の上に横になる
  3. CT装置の大きな筒の中に検査台が勝手に移動し、検査開始。なお、検査に造影剤を用いるCT検査の場合は、点滴で静脈に造影剤を入れてから検査が開始される

検査を受ける際の注意点

X線は放射線の一種であるため、被ばくが起こります。年に1回程度の検査で自然界の被ばく量が多い地域と同程度の被ばく量になります。この程度であれば、人体への影響はほぼ無いとされています。しかし、妊娠中の場合は原則として行いません。妊娠中、妊娠の可能性がある方は、医師に相談してください。また、子どもは被ばくの影響を受けやすいので、検査を行うかどうか大人よりも慎重に考える必要があります。
以下の場合には造影CT検査を実施できないと判断されることがありますので、該当する方は医師に相談するようにしてください。

  • 腎機能が低下している場合
  • 治療が不十分な喘息がある場合
  • 造影剤に対するアレルギーを過去に起こしたことがある場合
  • 造影CT検査と相性が悪い薬を内服している場合(メトホルミンなど)

胸部CT検査のタグ

カテゴリ
サブカテゴリ
病気
肺がん(原発性肺がん) 肺炎 慢性閉塞性肺疾患(COPD) 気胸 拡張型心筋症 食道がん 急性乳腺炎 急性大動脈解離 肺塞栓症(エコノミークラス症候群) 間質性肺炎 子宮頸がん 乳がん 子宮体がん(子宮内膜がん) 多発性筋炎、皮膚筋炎 胸膜炎 多発血管炎性肉芽腫症(旧称:ウェゲナー肉芽腫) アレルギー性気管支肺アスペルギルス症 クラミジア・トラコマティス肺炎 クラミドフィラ肺炎 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(チャーグストラウス症候群) 出血性ショック 肺高血圧症 線毛機能不全症候群(カルタゲナー症候群) 胸郭出口症候群 結核性脊椎炎(脊椎カリエス) 鎖骨骨折 じん肺(珪肺症、石綿肺) 全身性強皮症 反回神経麻痺 喉頭軟化症 再発性多発軟骨炎 脊椎後弯症(ショイエルマン病) 筋ジストロフィー(デュシェンヌ型、ベッカー型) 脊椎圧迫骨折 気道熱傷 大動脈弁閉鎖不全症(大動脈弁逆流症) 外傷性気胸 原発性アルドステロン症 急性呼吸窮迫症候群(ARDS) 食道アカラシア サイトメガロウイルス肺炎 混合性結合組織病 気管支拡張症 新生児肺炎 オウム病 総肺静脈還流異常症 肺動静脈瘻 胸腺腫、胸腺がん 粟粒結核 包虫症(エキノコックス症) 結節性硬化症(プリングル病) マイコプラズマ肺炎 急性腸間膜動脈閉塞症 びまん性汎細気管支炎(DPB) 急性気管支炎 慢性肉芽腫症 上大静脈症候群 側弯症 抗糸球体基底膜腎炎(グッドパスチャー症候群) マルファン症候群 肺寄生虫症 リンパ節結核 縦隔腫瘍 外傷性窒息 気管支肺異形成症 ニューモシスチス肺炎 肺化膿症(肺膿瘍) 肺真菌症 修正大血管転位症 大血管転位症(総論) ADH分泌不適合症候群(SIADH) レジオネラ肺炎 がん性リンパ管症 H鎖病(重鎖病) 肺動脈狭窄症 血胸 心臓腫瘍 大動脈瘤 好酸球性肺炎 敗血症性ショック 横隔膜ヘルニア 縦隔炎 食道異物 転移性肺がん 過敏性肺炎 誤嚥性肺炎 赤芽球癆 腸重積 肺水腫 慢性気管支炎 無気肺 高血圧緊急症 結核(肺結核) 膿胸 甲状腺髄様がん 漏斗胸 悪性胸膜中皮腫 非結核性抗酸菌症(NTM感染症) 肺動脈性肺高血圧症 慢性血栓塞栓性肺高血圧症 大動脈弁輪拡張症 甲状腺クリーゼ ゴーシェ病 乳び胸水 侵襲性肺アスペルギルス症 心臓粘液腫 縦隔気腫 重症急性呼吸器症候群(SARS) 食道気管支瘻 鎖骨下動脈盗血症候群 高山病 鳥インフルエンザウイルス感染症 ランバート・イートン症候群 多脾症候群 中東呼吸器症候群(MERS) 食道破裂、食道穿孔 心膜のう胞 ノカルジア症 肺胞微石症 肺胞蛋白症 肺分画症 顕微鏡的多発血管炎 リンパ脈管筋腫症(LAM) アスペルギローマ ライソゾーム病(総論) ムコ多糖症(総論) 葉状腫瘍 放射線肺臓炎 ガードナー症候群 市中肺炎 閉塞性ショック 人工呼吸器関連肺炎 院内肺炎(HAP) IgG4関連疾患 異物誤飲 α1-アンチトリプシン欠乏症 閉塞性細気管支炎