じんぱい(けいはいしょう、せきめんはい)
じん肺(珪肺症、石綿肺)
鉱山や建築物の壁などの粉じんを長期間吸い込むことによって、肺の中に付着することで生じる病気
7人の医師がチェック 97回の改訂 最終更新: 2017.12.06

じん肺(珪肺症、石綿肺)の基礎知識

POINT じん肺(珪肺症、石綿肺)とは

じん肺は鉱山や建築物の壁などの粉じんを長期間吸い込むことによって、肺の中に付着することで生じる病気です。吸い込んだ粒子の毒性やアレルギーなどによって肺が損傷を受けてしまうことが原因です。初期には特に症状はないですが、病状が進行すると咳・痰・息切れといった症状が現れます。 生活背景(粉じんを吸い込んでいるかどうか)の確認や画像検査などで診断しますが、診断を確定させるためには肺の一部を採取して顕微鏡で調べる検査を行うことがあります。根治できる治療はありませんが症状を和らげる治療(対症療法)を行います。じん肺が心配な人や治療したい人は、呼吸器内科を受診して下さい。

じん肺(珪肺症、石綿肺)について

  • 鉱山や建築物の壁などの粉じんを長期間吸い込むことによって、肺の中に付着することで生じる病気
    • 吸い込んだ粒子が、体の中で多岐にわたる反応を引き起こす
    • 花粉症喘息などアレルギー反応や毒性の反応を引き起こし気道や肺胞に損傷を与えるものもある
    • アスベストなど特定の粒子は肺がん悪性胸膜中皮腫(肺を覆っている膜にできるがん)を引き起こすことがある
  • 分類
    • 代表的なじん肺
      珪肺(けい酸)
      石綿肺(アスベスト)
    • その他のじん肺
      ・滑石肺(けい酸化合物)
      ・アルミニウム肺(アルミニウム)
      ・アーク溶接工肺(酸化鉄)
      ・炭肺(炭粉)
  • じん肺法という法律で指定されている職場であれば、対策や検診が行われている
  • また労働災害が認められれば給付が受けられる(療養補償給付、休業補償給付など)
  • 労災認定以外にも、「石綿による健康被害救済法」などによる補助がある
  • 肺結核肺がん合併することがある
  • 近年は職場環境の改善に伴い、じん肺の新規患者は減少傾向
    • ただし、粉じん暴露作業から離れた後も進行するため、現在も患者は決して少なくない

じん肺(珪肺症、石綿肺)の症状

  • 初期には自覚症状がないことが多い
  • 次第に以下のような症状が出現して強くなる
    • 息切れ

じん肺(珪肺症、石綿肺)の検査・診断

  • 診察
    • 粉じんを吸入していた職業歴の確認
  • 血液検査:炎症の状態を調べる
  • 画像検査(胸部レントゲン胸部CT):肺の障害の程度を調べる
  • 呼吸機能検査:肺活量や肺のその他の力を調べる
  • 生検:肺の障害の程度を詳しく調べる
    • 肺の組織をとり、顕微鏡により観察する検査

じん肺(珪肺症、石綿肺)の治療法

  • 基本的な治療方針
    • 根本的な治癒は難しく、症状を和らげる治療を行う
  • 主な治療
    • (粉じん回避が出来ている前提で)主体は薬物治療
      気管支拡張薬
      ・去痰薬
    • 呼吸筋リハビリテーション
      ・呼吸のための筋肉をトレーニングすること
    • 必要に応じて酸素吸入療法が行われる
  • 合併症があればそれらの治療も並行して行う


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