きかんしぜんそく

気管支喘息

アレルギーなどで空気の通り道(気道)に慢性的な炎症が起こることで、気道が狭くなってしまう病気

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25人の医師がチェック 213回の改訂 最終更新: 2017.06.15

気管支喘息の基礎知識

気管支喘息について

  • アレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態によって空気の通り道(気道、気管支呼吸をする際の空気の通り道の一つ。口から吸い込んだ空気は、気管と気管支を通り、肺へ至る)に慢性的ある病気や症状が、完全に治癒しないまま長期的に持続している状態のこと炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起きることにより、気道が狭くなってしまう病気
  • 健常の人と比べて気道が過敏になっており、気道が刺激を受けると狭くなりやすい(気道過敏性の亢進)
    • 気道感染やホコリなどの刺激が加わると、さらに気道がむくんだりギューっと縮まってしまうために息苦しさが生じる(喘息発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多い
  • 喘息の原因にはアレルギー反応による炎症が大きく関わっている
    • 喘息患者は何らかのアレルギーをもつことが多いが、明らかなアレルギーのない喘息患者も存在する 
    • アレルギーとは免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患が体に有害に働くこと
    • アレルギーがなくても喘息になる原因は不明
  • アレルギーを起こす原因物質(アレルゲンアレルギー反応を起こす原因になる物質のこと。代表的なものは、ダニ、ハウスダスト、花粉、そば、卵、金属など)の例
    • ダニ、ハウスダスト(目に見えない細かいホコリ)
      ・ハウスダストがエアコンなどに溜まってまき散らされる場合がある
    • 犬や猫などのペット
    • 食べ物
    • 職業上触れる化学物質など(職業性喘息
  • 喘息発作を起こす誘因病気の症状を引き起こす引き金。必ずしも病気の原因ではない(例として、運動は喘息の誘因だが原因ではない)の例
    • 風邪などの気道感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称
    • 喫煙
    • ストレス
    • 大気汚染
    • 寒さ
    • 運動
    • 薬(特に解熱鎮痛薬に注意が必要)
  • NSAIDs炎症を抑える薬剤の総称(ただしステロイドを除く)で、鎮痛薬や解熱薬として頻用される。nonsteroidal anti-inflammatory drugsの略(エヌセイズ)と呼ばれる種類の解熱鎮痛薬が喘息を起こすことがある(アスピリン喘息
    • アスピリン(商品名:バファリン、ブルフェンなど)
    • ロキソプロフェン(商品名:ロキソニンなど)
    • メロキシカム(商品名:モービック)
    • ジクロフェナク(商品名:ボルタレン)
    • モフェゾラク(商品名:ジソペイン)
    • ブプレノルフィン(商品名:ノルスパンなど)
    • ケトプロフェン(商品名:モーラスなど)
    • フルルビプロフェン(商品名:ゼボラス、アドフィード、ヤクバンなど)
    • エスフルルビプロフェン(商品名:ロコア)
    • 飲み薬だけでなく、NSAIDsを使った外用薬点滴を含む注射や、内服以外の薬のこと。塗り薬、貼り薬、座薬をはじめ、眼・耳・鼻・口腔内に用いる薬も含まれる(貼り薬など)でも起こることがある
  • ほか副作用で喘息を起こしうる薬の例
    • 不整脈の薬:アミオダロン(商品名:アンカロン)、ソタロール(商品名:ソタコール)、ランジオロール(商品名:オノアクトなど)
    • β遮断薬(血圧を下げる薬):メトプロロール(商品名:セロケン、ロプレソールなど)
    • ACE阻害薬(血圧を下げる薬):エナラプリル(商品名:レニベース)
    • アルドステロン副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンの一種。腎臓に働きかけて、ナトリウムと水分を体内に蓄える作用がある拮抗薬(血圧を下げる薬):エプレレノン(商品名:セララ)
    • 緑内障治療薬:ラタノプロスト(商品名:キサラタンなど)、カルテオロール(商品名:ミケラン)、トラボプロスト(商品名:トラバタンズなど)
    • 筋弛緩薬:チザニジン(商品名:テルネリン)
    • 関節リウマチ治療薬:エタネルセプト(商品名:エンブレル)、トシリズマブ(商品名:アクテムラ)、セルトリズマブ(商品名:シムジア)、アダリムマブ(商品名:ヒュミラ)、インフリキシマブ(商品名:レミケード)
    • 免疫抑制薬:タクロリムス(商品名:プログラフ、グラセプターなど)、ミコフェノール酸モフェチル(商品名:セルセプト)
    • 抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもある:トラスツズマブ(商品名:ハーセプチン)、ダサチニブ(商品名:スプリセル)、ドキソルビシン(商品名:ドキシル)
    • ホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれる剤(ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられているなど)
    • 免疫グロブリン白血球が作り出す、免疫の一部を担う物質。体内の病原体に付着して、他の免疫細胞の働きを助けたりする製剤(川崎病などの治療薬)
    • ヘパリン(血液を固まりにくくする薬)
    • 造影造影剤と呼ばれる注射薬を使用して、そのままでは画像検査で写りにくいものが写るようにすること
  • 気道が狭くなっても、適切な治療や時間経過と共に炎症が落ち着けばまた元に戻るが、年単位の長期間で炎症が持続した状態のまま経過すると気道の構造が変化して狭くなり、元に戻りづらくなる
  • 頻度
    • 日本では子供の5-10%、大人の5%程度が喘息患者と考えられている
    • 小児期に発症症状や病気が発生する、または発生し始めることしたものは、半数以上が思春期までに改善するとされている
    • 改善する子供としない子供の違いは不明
    • 中年以降に初めて喘息を発症する例もある
    • 子供では男の子のほうが多いが、大人では女性のほうが多い
    • 性別で差がある理由は不明
  • 子供に多い原因はわかっていない
    • 遺伝によって生まれつき喘息になりやすい体質の赤ちゃんがいると考えられている
    • 両親が喘息のときは子供も喘息になりやすい
    • 赤ちゃんは免疫のしくみができる途中なので、感染などによって影響を受けやすいと考えられる
    • 生まれてすぐに清潔すぎる環境で育つとアレルゲンに対して過敏に反応しやすくなるという説がある(衛生仮説)
  • 気管支炎喘息のような症状(喘鳴空気の通り道(気管支)が細くなることで生じる、「ヒューヒュー」というような呼吸の音。喘息や心不全などの病気で見られる)が出ていることを「喘息気管支炎」と呼ぶ場合があるが、医学的に正確な言葉ではない
  • 心不全による肺水腫で呼吸困難になることを「心臓性喘息」と呼ぶ場合があるが、喘息ではない
    • 心不全(左心不全)では心臓が肺の血液を全身に送り出すことができず、肺に水が溜まってしまう(肺水腫
    • 肺水腫では呼吸が邪魔されてしまうが、肺の組織自体に異常はない
  • 息がゼーゼー鳴る症状を喘鳴(ぜんめい空気の通り道(気管支)が細くなることで生じる、「ヒューヒュー」というような呼吸の音。喘息や心不全などの病気で見られる、英語でwheeze)と言い、病名としての喘息(asthma)とは区別する
    • 喘息には喘鳴以外の症状もあり、喘鳴は喘息以外の病気でも出る

気管支喘息の症状

  • 発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多い的におきる息苦しさ、咳
  • 「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という呼吸音(喘鳴空気の通り道(気管支)が細くなることで生じる、「ヒューヒュー」というような呼吸の音。喘息や心不全などの病気で見られる)がすることがある
  • 発作は夜間、明け方に多くみられることが特徴
  • 呼吸不全肺や気道の異常によって、血液中の酸素の圧力が低下していて、全身に必要な酸素が供給できていない状態がきわめて重症の場合は死に至ることもある
    • 喘息による死亡は日本で年間1000-2000人
    • 死亡する人は80歳以上の高齢者が大半
    • 子供が喘息で死亡することは非常にまれ
  • 心不全COPDでも似たような症状がみられるため鑑別似た別の病気と区別すること。また、その病気以外に可能性のある病気そのもののことが重要

気管支喘息の検査・診断

  • 最も重要なのは問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことで、上記にあるような喘息に特徴的なエピソードがあるかどうか、またアレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態や家族歴など喘息発症症状や病気が発生する、または発生し始めることする因子があるかどうかを尋ねる
  • 主な検査
    • 呼吸機能検査空気を吸う力と吐く力を測定する検査。スパイロメトリーと呼ばれる機械を使用する:肺活量と、息を吐くときの空気の通りやすさを調べる
    • 気道可逆性試験:気管支呼吸をする際の空気の通り道の一つ。口から吸い込んだ空気は、気管と気管支を通り、肺へ至るを広げる薬を使って、使用前後で肺活量が改善するかどうかを調べる
    • 血液検査:アレルギー性の炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起きているか、アレルギー体質の有無の確認をする
    • 喀痰検査:痰の中に好酸球というアレルギーに関わる細胞が増えているか、また感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称がないかどうかを調べる
    • 胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われる喘鳴空気の通り道(気管支)が細くなることで生じる、「ヒューヒュー」というような呼吸の音。喘息や心不全などの病気で見られるをきたす他の疾患がないか調べる
    • 気道過敏性試験:軽い喘息発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多いを起こす薬を吸入して、肺活量が低下するかどうかを調べる
    • 近年、呼気一酸化窒素濃度 (FeNO) を測定する機械が喘息の診断に有用といわれ、実際に用いられはじめている
  • 自宅で喘息の状態を管理する検査
    • ピークフローメーター:息を吐くスピードを自分で自宅で検査できる器具。値が低いときは喘息の状態が悪くなっていると判断できる

気管支喘息の治療法

  • アレルギー免疫反応によって、体が過剰な防御反応を起こして悪影響が生じてしまう状態の原因になる物質を生活環境から除く
    • 部屋を掃除する、じゅうたんを敷かないなど
  • 市販の漢方薬などに咳などの症状を和らげるものがあるが、処方薬の代わりにはならない
    • 市販薬には喘息の人が使ってはいけないものや副作用で喘息を引き起こすものも多く注意が必要
    • 特に痛み止めや熱を下げる薬に含まれているNSAIDs炎症を抑える薬剤の総称(ただしステロイドを除く)で、鎮痛薬や解熱薬として頻用される。nonsteroidal anti-inflammatory drugsの略アスピリン喘息の原因になる
      ・NSAIDsは非常に多くの痛み止めや解熱薬に含まれているので注意が必要
      ・市販の痛み止め・解熱薬でNSAIDsを含まないものの例は以下
      ・タイレノールA
      ・ノーシンAc
      ・ポパドンA
      ・チンツーミンA
      ・アイユニー
      ・バファリンルナJ
      ・こどもリングルサット
      ・タイレノールFD小児用
      ・小児カイテキ錠
    • 薬局で喘息の治療薬を買うには病院・クリニックで処方箋をもらう必要がある
  • 喘息の治療薬は2種類ある
    • 喘息で起きている慢性的ある病気や症状が、完全に治癒しないまま長期的に持続している状態のこと炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るを落ち着けて発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多いが起こらないようにする治療薬(コントローラー)
    • 喘息発作が起こったときに気道(気管支呼吸をする際の空気の通り道の一つ。口から吸い込んだ空気は、気管と気管支を通り、肺へ至る)を拡げ、息苦しさなどの症状を抑える治療薬(リリーバー)
  • 治療は発作が起こらないようにすることが目標であり、コントローラーが重要
    • 軽くても発作が月1回以上起こる場合はコントローラーが必要
    • 予防を怠り、発作時のみの治療薬のみを使い続けると、発作自体も治りにくくなり重症化しやすくなる
  • 薬には飲み薬や吸入薬、貼り薬、注射薬などがある
    • 患者の年齢や発作の頻度などに合わせて最適な薬を選択する
    • 吸入薬を飲んではいけない
    • 吸入薬を処方されるときは吸入方法の説明があるが、最初の説明が不十分だったり続けているうちに忘れてしまう人も多い
      ・吸入方法が間違っていると効きにくいなどの原因にもなる
      ・定期的に薬剤メーカーのウェブサイトなどで吸入方法を確認する
  • 一般に薬の使用中は飲酒は避けたほうがよいとされるが、喘息の治療薬には目立ってアルコールの影響を受けやすいものはない
  • 吸入ステロイド副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている:コントローラーとして治療の中心になる
    • ブデソニド(商品名:パルミコート)
      ・タービュヘイラー(ドライパウダー剤)は気管支や肺の奥まで届きやすいとされる
      ・吸入液はネブライザーを用いて吸入する
      ・吸入後、うがいやすすぎをするか水分を飲むなどして薬剤が口に残らないようにする
    • シクレソニド(商品名:オルベスコ)
      ・微粒子のエアゾール剤で中枢気道から末梢気道まで到達しやすいとされる
    • モメタゾンフランカルボン酸エステル(商品名:アズマネックス)
      ・微粒子のドライパウダー剤で薬が気管支や肺の奥まで届きやすいとされる
    • フルチカゾンプロピオン酸エステル(商品名:フルタイド)
      ・ディスカス(ドライパウダー剤)、エアゾール剤、ロタディスク(ドライパウダー剤)がある
    • 吸入ステロイドの副作用は刺激感、嗄声(しわがれ声)、口腔カンジダ症など
    • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている副腎皮質ホルモン副腎皮質で作られるホルモンで、ステロイドホルモンとも呼ばれる。コルチゾール、アルドステロン、アンドロゲンの3種類があるをもとに作られた薬で、体のホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるバランスに影響する場合があるが、吸入で体に入る量はわずかなので、飲み薬や点滴のステロイド薬に比べると全身の副作用はごく少ない
  • 長時間作用型β2刺激薬(LABA):コントローラーとして使う
    • サルメテロールキシナホ酸塩(商品名:セレベント)
      ・剤形にロタディスクとディスカス(どちらもドライパウダー剤)がある
      ・吸入ステロイドと一緒に使うべきとされる
    • LABAの副作用は頭痛、動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる不整脈、まれに脱力感など
  • 吸入ステロイドとLABAが配合された吸入薬も使われている
    • サルメテロールキシナホ酸塩・フルチカゾンプロピオン酸エステル(商品名:アドエア)
      ・フルタイドの成分とセレベントの成分を配合した製剤
      ・剤形にディスカス(ドライパウダー剤)とエアゾール剤がある
    • ブデソニド・ホルモテロールフマル酸塩水和物(商品名:シムビコート)
      ・パルミコートの成分とβ2刺激薬を配合したドライパウダー剤
      ・発作の予防的使用に加えて、β2刺激薬の作用発現が早いため発作時にも対応できるとされる
    • フルチカゾンプロピオン酸エステル・ホルモテロールフマル酸塩水和物(商品名:フルティフォーム)
      ・剤形はエアゾール剤
      ・大きなレバーで操作をサポートする補助具(フルプッシュ)があり、医療機関などで配布される場合もある
    • ビランテロールトリフェニル酢酸塩・フルチカゾンフランカルボン酸エステル(商品名:レルベア)
      ・1日1回の吸入で24時間呼吸改善効果が持続するドライパウダー剤
    • 成人の最大用量だと1製剤だけで薬代の自己負担額が1か月7,000円以上になる
  • ロイコトリエン拮抗薬:コントローラーとして使う
    • プランルカスト水和物(商品名:オノン)
      ・剤形にカプセル剤とドライシロップ剤があり嚥下能力などに合わせて選択が可能
    • モンテルカストナトリウム(商品名:キプレス、シングレア)
      ・錠剤、細粒剤、チュアブル錠があり、用途などに合わせて選択される
      ・細粒は光に不安定であるので、飲む直前まで開封しない
      ・開封後は直ちに(15分以内)に服用する
      ・チュアブル錠は口の中で溶かすか、かみ砕いて服用する
    • ロイコトリエン拮抗薬の副作用は吐き気、腹痛、下痢など
      ・まれな副作用に眠気、生理不順など
  • テオフィリン製剤:コントローラーとしても、リリーバーとしても使う
    • 気道を広げる作用がある
    • 商品名:テオドール
      ・通常、1日2回に分けて飲む(1日1回就寝前に服用する場合もある)
      ・剤形に錠剤、顆粒剤、シロップ剤、ドライシロップ剤があり用途などに合わせて選択が可能
    • 商品名:テオロング
      ・通常、1日2回に分けて服用する
      ・剤形に錠剤、顆粒剤があり用途などに合わせて選択が可能
    • 商品名:ユニフィルLA
      ・通常、1日1回夕食後に服用する
      ・深夜から早朝にかけての喘息症状の悪化や早朝の呼吸機能の落ち込みなどの改善を目的として開発された製剤
    • テオフィリン製剤の副作用は吐き気、頭痛、不眠、めまい、動悸など
  • 抗アレルギー薬:コントローラーとして使う
    • スプラタストトシル酸塩(商品名:アイピーディ)
      ・カプセル剤の他にドライシロップ剤もあり、用途などによって選択される
      ・副作用に吐き気、眠気、頭痛、発疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称など
    • セラトロダスト(商品名:ブロニカ)
      ・TXA2が作用する受容体を阻害して抗トロンボキサンA2作用をあらわす
      ・顆粒剤があるので、嚥下能力が低下した患者などへのメリットが考えられる
      ・副作用に吐き気など
    • オザグレル塩酸塩水和物(商品名:ベガ、ドメナン)
      ・TXA2の産生を阻害して抗トロンボキサンA2作用をあらわす
      ・副作用に吐き気など
  • 長時間作用型抗コリン薬(LAMA):コントローラーとして使う
  • 重症の場合を対象とする注射薬のオマリズマブ(商品名:ゾレア)が2009年に承認された
    • 非常に高価(薬価は75mg1瓶で23,128円)
  • 重症例にはアレルギー反応に関わる因子の1つであるIL-5を抑える点滴薬が用いられることもある
    • 日本では皮下注射するメポリズマブ(商品名:ヌーカラ)が2016年に承認された
    • 非常に高価(薬価は100mg1瓶で175,684円)
    • 海外で使われている薬にレスリズマブ(商品名:Cinqair)がある
  • 短時間作用型β2刺激薬(SABA):リリーバーとして使う(発作が起こったときの治療)
    • 素早く気道を広げる
    • サルブタモール硫酸塩(商品名:サルタノール、アイロミール、ベネトリン)
      ・サルタノール、アイロミールはエアゾール剤
      ・ベネトリンは吸入液で吸入器(ネブライザー)を用いて吸入する
    • プロカテロール塩酸塩水和物(商品名:メプチン)
      ・エアゾール剤:メプチンエアー10μg、メプチンキッドエアー5μg
      ・ドライパウダー剤:メプチンクリックヘラー10μg、メプチンスイングヘラー10μg
      ・吸入液:メプチン吸入液、メプチン吸入液ユニット(0.3mL、0.5mL)
      ・吸入液は吸入器(ネブライザー)を用いて吸入する
      ・クロモグリク酸ナトリウムの吸入液(商品名:インタール吸入液など)と併用することもある
    • フェノテロール臭化水素酸塩(商品名:ベロテック)
      ・吸入薬の剤形はエアゾール剤
    • 副作用に動悸、吐き気、頭痛、ふるえなど
  • ステロイドの点滴、内服:リリーバーとして使う(発作が起こったときの治療)
    • 炎症を抑える
    • 副作用に高血糖血糖値が高い状態。いくつ以上が高血糖という基準はないが、糖尿病にかかっている人は血糖値が高くなりがちである感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称など
      ・リリーバーとして使う場合は短期間の使用なので長期使用に比べると副作用は少ない

気管支喘息に関連する治療薬

ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)

  • 体内のアレルギー反応を抑え、気管支を広げ喘息による咳の発作などを起こりにくくする薬
    • 喘息は体内のアレルギー反応によって気管支などに炎症が生じ、気道が狭くなることで咳などの症状があらわれる
    • 体内のロイコトリエンというアレルギーを引き起こす物質は気管支を収縮させる作用などをもつ
    • 本剤はロイコトリエンの作用を阻害し、気管支を広げる作用をあらわす
  • 本剤はアレルギー性鼻炎に使用する場合もある
ロイコトリエン受容体拮抗薬(LTRA)についてもっと詳しく

テオフィリン製剤

  • 気管支の拡張や呼吸中枢の刺激作用などにより喘息や気管支炎などの咳や息苦しさなどを改善する薬
    • 喘息では気管支などの炎症により気道が狭くなっており咳の発作などの呼吸症状があらわれる
    • 気管支を広げる作用をもつ体内物質にcAMPがあり、PDEという酵素により別の物質に変換されてしまう
    • 本剤はPDEを阻害することでcAMPの濃度を高め気管支を広げる作用をあらわす
  • 本剤は抗炎症作用や中枢神経刺激作用など多くの作用をもつとされる
テオフィリン製剤についてもっと詳しく

鎮咳薬(非麻薬性)

  • 咳を引き起こす咳中枢の抑制作用や気道を広げる作用などにより咳などの呼吸器症状を緩和する薬
    • 咳はウイルスなどの異物や痰を体外へ排出しやすくする生体内防御反応だが、体力の消耗や元々の呼吸器疾患の悪化などを引き起こす場合もある
    • 咳は延髄の咳中枢からの指令によりおこるが、気管支炎症などにより気道が狭くなると咳がおきやすくなる
    • 本剤は咳中枢を抑えたり、気管支を拡張させるなどの作用をあらわす
鎮咳薬(非麻薬性)についてもっと詳しく

気管支喘息に含まれる病気


気管支喘息のタグ


気管支喘息に関わるからだの部位