はいかのうしょう(はいのうよう)
肺化膿症(肺膿瘍)
肺が細菌に感染して、肺の内部に空洞が生じ、その内部に膿が溜まった状態。
5人の医師がチェック 92回の改訂 最終更新: 2017.12.06

肺化膿症(肺膿瘍)の基礎知識

POINT 肺化膿症(肺膿瘍)とは

肺の中で膿が溜まった病気です。感染によって肺の組織が壊れてしまうため、治療しても空洞自体は元に戻らないことが多いです。結核になった人や肺がんのある人に肺化膿症が起こりやすいので、肺化膿症の治療をしながら結核や癌が隠れていないか検査を並行して進める必要があります。主な症状は発熱・悪寒・咳・痰などですが、感染が進行すると胸痛や呼吸困難感が出現します。 血液検査・細菌検査・画像検査・気管支鏡検査などを用いて診断します。抗菌薬を用いて治療しますが、重症であったり治りが悪い場合は膿を身体の外に出す処置(ドレナージ)や、外科手術が行われます。肺化膿症が心配な人や治療したい人は、呼吸器内科や感染症内科を受診して下さい。

肺化膿症(肺膿瘍)について

  • 肺が細菌に感染して空洞が生じ、その内部にが溜まった状態
    • 一般的な肺炎よりも強い炎症が肺でおきているため、肺の構造が壊れて空洞が生じる
    • 感染によって出来てしまった空洞は、感染が治っても元に戻らないことがある
  • 原因となる細菌としては、嫌気性菌、黄色ブドウ球菌大腸菌、クレブシエラ・ニューモニエなどがある
  • 結核にかかったことがある人や肺がんのある人に起こりやすいため、肺化膿症になった場合は肺にこれらの病気が隠れていないかを調べる必要がある

肺化膿症(肺膿瘍)の症状

  • 主な症状
    • 寒気
    • 高熱
    • 痰:血が混じる痰、黄~緑色の痰、嫌な臭いの痰が出る
  • 胸膜まで炎症が及ぶと胸痛が起こることもある
  • 重症になると呼吸困難が起こる

肺化膿症(肺膿瘍)の検査・診断

  • 血液検査:炎症の程度を調べる
  • 画像検査
    • 胸部レントゲンX線写真)検査
    • 胸部CT検査
  • 細菌検査:痰の培養検査(喀痰培養検査)で原因菌を調べる
  • 痰の細胞診で、肺がんがないかどうかを確認することもある
  • 気管支鏡検査:気管支の異常や腫瘍がないかなどを調べる、原因菌を調べる

肺化膿症(肺膿瘍)の治療法

  • 抗菌薬抗生物質)を使用し薬物治療を行う
    • 飲み薬では不十分で、まずは入院して点滴による治療を行うことが多い
    • 病状が安定すれば飲み薬に切り替えて退院できるが、治療期間は合計1ヶ月以上に及ぶことも多い
  • 抗菌薬(抗生物質)による治療が不十分な場合は、早めに外科手術やドレナージCT写真を見ながらの中に針を刺して、膿を吸い出すなどする)治療が行われる
    • 外科手術としては、膿ごと肺の一部を切り取ってしまうことが多い

肺化膿症(肺膿瘍)のタグ

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