きょうかくでぐちしょうこうぐん
胸郭出口症候群
首と胸の間にある「胸郭出口」と呼ばれるところで、筋肉や骨により神経や血管が圧迫され、腕の痺れや痛みなどが起こる病気
8人の医師がチェック 63回の改訂 最終更新: 2018.06.19

胸郭出口症候群の基礎知識

POINT 胸郭出口症候群とは

鎖骨の下には、腕から手にかけての血流や運動、感覚を支配している太い血管や神経が走っています。それぞれ鎖骨下動脈(さこつかどうみゃく)、腕神経叢(わんしんけいそう)と呼ばれています。なで肩の女性や、重いものを頻繁に持ち運ぶような方では、骨格や筋肉の関係で鎖骨下動脈や腕神経叢が圧迫を受けやすくなります。これにより胸郭出口症候群が起こります。症状としては、腕を挙げる動作をした際に腕や肩が痺れたり痛む、肩甲骨の周りが痛い、肘から先の小指側がピリピリと痺れたり痛む、手のひらの小指側の筋肉が痩せてきて力が入りにくい、などがあります。診断は診察とレントゲン(X線)検査で行います。必要に応じてCT検査やMRI検査が行われることもあります。治療としては、姿勢を改善する、痛み止めを使用する、装具をつけるなどがあります。手術が有効と考えられるケースでは手術を行うこともあります。胸郭出口症候群が心配な方や治療したい方は整形外科を受診してください。

胸郭出口症候群について

  • 首と胸の間にある「胸郭出口」と呼ばれるところで、筋肉や骨により神経や血管が圧迫され、腕のしびれが起こる病気のこと
    • 筋肉や骨の形状による
    • なで肩、猫背の女性の多い
    • 重いものを頻繁に持ち上げる労働者でも起こりやすい
    • 頚肋という、肋骨の名残のような構造が神経を圧迫することも多い
  • 血管の圧迫が生じている場合、血行が悪くなり、腕が白っぽくなったり、青紫色になったりする

胸郭出口症候群の症状

  • 主な症状
    • 腕のしびれ:腕と手の小指側にかけて起こることが多い
    • 腕の筋力低下
    • 首、肩、腕の痛み
  • 吊革につかまるときや、洗濯物を干す時のように腕を上げる動作で症状が出現しやすい

胸郭出口症候群の検査・診断

  • 診察
    • 症状の聞き取り
    • 症状の誘発テスト:腕のしびれや痛みのある側に顔を向けて、そのまま首を反らせたときに、症状が強まるかを調べる
      ・他にも様々な種類のテストが考案されている
  • 画像検査:骨の変形や骨折がないかなどを調べる
    • レントゲンX線)検査
    • CT検査
    • MRI検査
  • 血管造影検査:肩などの血管に血流障害がないかなどを調べる

胸郭出口症候群の治療法

  • 主な治療法
    • 保存療法:肩を少しすくめた状態で安静にする
    • 対症療法として薬を使うことがある
      NSAIDs(痛みを抑える薬)
      ・ノイロトロピン(神経痛に効く鎮痛薬)
      ビタミンB12(神経の回復を促す)
    • 手術:圧迫している構造の除去
      ・第1肋骨切除術(鎖骨の後ろにある肋骨の切除を行う)
      ・頚肋切除術
      ・筋肉切除術 など
  • リハビリテーション
    • 肩の筋肉の強化を行う
    • 再発予防のための動作指導を行う
  • 再発予防
    • 重い物を持ち続けることを避ける
    • 長時間のデスクワークを避ける

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