たひしょうこうぐん
多脾症候群
生まれつき脾臓が2つ以上形成されている状態。先天性心疾患を併発することが多い
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最終更新: 2018.10.12
多脾症候群の基礎知識
POINT 多脾症候群とは
1つしかない脾臓が生まれつき2つ以上あることです。脾臓が多いだけではなく、心臓や肺、胃、腸などに先天異常をともなうことがあります。脾臓が2つ以上あることの影響はほとんどなく、その他の臓器の先天異常の治療が主体になります。 多脾症候群の子どもの治療は小児科や小児外科で行われます。
多脾症候群について
- 生まれつき
脾臓 が2つ以上形成されている状態- 通常、脾臓は体の左側(胃の隣)に1つだけ出来る
- 遺伝子異常が原因となる
- 10,000-20,000人に1人の頻度で発生する
- 脾臓だけでなく、心血管系や
消化管 の先天異常を合併 することがしばしばある - 難病に指定されおり、申請を行えば
症状 の進行具合によって医療費の補助を受けることができる
多脾症候群の症状
脾臓 が多いことそのものによる症状 はない- 先天性心疾患を併発することが多く、それによる症状が生じる
多脾症候群の検査・診断
- 画像検査を行って異常な
所見 がないかを確認するレントゲン 検査- 肺が分葉(区域に分かれていない状態)していない
- 心臓が大きくなっている
CT 検査- 肺の様子を詳しく調べる
心電図検査 - 洞
徐脈 、房室解離といった異常所見を確認する
- 洞
心臓超音波検査 - 心臓や血管の異常がないかを確認する
- 下大静脈欠損兼奇静脈結合が特徴的
- 心臓や血管の異常がないかを確認する
心臓カテーテル 検査造影 剤を用いてより詳しく心臓や血管の構造を調べることができる- 心房造影による心耳形態(両側左心耳構造)がないかを確認する
肺動脈 造影により肺動脈と気管支 の位置関係に異常がないかを確認する
多脾症候群の治療法
- 多脾そのものに対する治療は行う必要はない
脾臓 の機能が完全でないと感染症 にかかりやすくなることがある- 予防接種や手洗いうがいと言った感染の予防を徹底する
- 先天性心疾患によっては手術を行う
- 軽症なものの場合には、心疾患自体が成人になるまで無
症状 であるようなものもある
- 軽症なものの場合には、心疾患自体が成人になるまで無
多脾症候群のタグ
多脾症候群に関わるからだの部位
