のかるじあしょう
ノカルジア症
ノカルジアという病原菌による感染症。皮膚・肺・脳などに病変を起こす
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最終更新: 2022.03.07
ノカルジア症の基礎知識
POINT ノカルジア症とは
ノカルジアの感染による病気です。免疫不全(ステロイドの長期使用、抗がん剤、エイズ、COPDなど)の人にノカルジア症が起こりやすく、多くは皮膚・肺・脳で感染が起こります。主な症状は皮膚に現れる結節・咳・痰・呼吸困難感・しびれ・意識障害などです。 CT検査などの画像検査でノカルジア症を疑い、細菌検査でノカルジアを見つけることにより診断します。治療には抗菌薬を長期に渡って用います。ノカルジア症が心配な人や治療したい人は、感染症内科や呼吸器内科を受診して下さい。
ノカルジア症について
ノカルジア症の症状
- 主な
症状 - 足の皮膚の下のしこり、
膿 の溜まり - 全身に赤いぽつぽつ(結節)を作る
- 咳や痰、呼吸苦が生じる
- しびれ
意識障害
- 足の皮膚の下のしこり、
ノカルジア症の検査・診断
胸部レントゲン (X線 )検査、胸部CT検査 - 肺の異常の有無を診断する
- これだけでノカルジア症の診断はできない
頭部CT検査 、頭部MRI 検査- ノカルジアは脳に
病変 を作りやすいので、脳病変に注意して検査する必要がある
- ノカルジアは脳に
細菌検査 膿 や痰を採取して培養 したり、顕微鏡で観察して原因菌を診断する- ノカルジアは検出・培養が難しいので、診断に難渋することも多い
ノカルジア症の治療法
- 基本的にはノカルジア症の診断がつき次第、治療開始が必要である
抗菌薬 の使用- ST合剤、カルバペネム、アミノグリコシド、ミニサイクリン、ペニシリン、ニューキノロンなど
- 重症であれば多剤を併用して治療を開始することが多い
- 少なくとも数ヶ月の継続した治療が必要
- 完治後もST合剤などを予防的に内服することが多い
- 場合によっては
病変 を切除する処置が必要な場合もある
ノカルジア症のタグ
ノカルジア症に関わるからだの部位


