えいず(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)
エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)
HIVウイルスの感染が原因で免疫力が落ち、何らかの感染症にかかってしまった状態
11人の医師がチェック 172回の改訂 最終更新: 2017.12.06

エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の基礎知識

POINT エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)とは

エイズはHIVウイルス(ヒト免疫不全ウイルス)に長期的に感染したことによって免疫力(特に細胞性免疫)が低下した病気です。細胞性免疫不全があることによって、普段はならないような合併症が出現します。症状は多様で、出現した合併症によって様々なものが起こります。 HIV感染によってCD4陽性リンパ球数が低下し、感染や腫瘍などの合併症が起こるとエイズと診断されます。治療は3種類以上の抗ウイルス薬を使用することになります。エイズが心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。

エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)について

  • ヒト免疫不全ウイルスHIV)に感染し、適切な治療を受けずにいることで免疫力が大幅に低下した結果、何らかの感染症エイズ関連症候群)にかかってしまった状態
    • HIVは、血中にある免疫の司令塔であるリンパ球白血球の一種)に付着する
    • その後、リンパ球の中でもCD4陽性細胞を破壊していく
    • エイズは「後天性免疫不全症候群」の略称
  • 病気の経過
    • HIVに感染すると、2-6週間後に発熱などの風邪に似たような症状がでる
      ・この症状が出ない人も多く、感染の初期にはなかなかHIVに感染していることに気付けない
    • 無治療の場合、数年から10年くらい無症状のまま経過してから、エイズの状態になる
  • 主な原因
    • 性行為による感染:粘膜や傷口からの感染
    • 血液感染:注射の回し打ち(麻薬や覚せい剤など)や輸血、臓器移植など
    • 母子感染:母親がHIVに感染している場合に、出産時に子どもにうつる
  • 日本では判明しているだけでもHIV感染者が20,000人弱でエイズ患者が約8,000人いる
    • 1年でHIV新規感染は1,000人以上の報告がある
    • 1年で4-500人の新規エイズ患者がいる
    • 実際はHIVに感染しているのに検査をしていないから分かっていない人を含めると、さらに何倍もの患者がいる可能性がある

エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の症状

  • HIV感染初期の症状
    • 感染してから2-6週間後に以下のようなインフルエンザに似たような症状が現れ、数日から数週間後には一旦治まる
      ・発熱
      リンパ節の腫れ
      ・のどの痛み(急性咽頭炎
      皮疹
      ・筋肉痛
      ・下痢
  • エイズ発症期は感染や合併した悪性腫瘍による症状がでる
    • 原因となっている病気によって非常に多彩な症状が出る
      ・発熱
      倦怠感
      ・呼吸困難感
      ・下痢
      ・体重減少
      意識障害
      ・けいれん
      浮腫
      認知症   など
  • 症状が出た場合は多彩である反面、AIDSの人は症状を感じにくい
    • 症状に気づいたい時には、病気が進行してしまっていることも多い

エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の検査・診断

  • 血液検査:HIVへの感染が疑われる場合は抗体検査でHIVに感染しているかどうかを調べる
    • 感染が分かった後は、治療の経過や免疫の状態を調べるために定期的に検査を行う
  • エイズ発症期は感染や合併した悪性腫瘍による症状がでる
  • その他に、認知症症状(HIV脳症)や、腎障害などが生じる
  • その他合併している感染症や悪性腫瘍に対して必要に応じて検査を行う

エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の治療法

  • 基本的な治療方針
    • HIV感染症に対する治療してもを完全になくすことは難しい
    • ウイルスの増殖を抑える抗HIV療法を行うことで、HIV感染を進行させないようにして、エイズ発症させないようにできる
    • HIV感染の治療については、感染が判明した早期から治療を開始するべきかどうかは未だ議論の余地がある
      ・HIVに感染してからしばらくして、ある程度免疫力が落ちてきてから治療することが主流であった
      ・免疫の程度を測るために定期的な血液検査が必要
  • 主な治療
    • 抗HIV薬の多剤併用療法(通常3種類の薬を使う)が行われる
      ・核酸系逆転写酵素阻害薬
      ・非核酸系逆転写酵素阻害薬
      ・プロテアーゼ阻害薬
      ・インテグラーゼ阻害薬
    • 治療は全国各地にあるエイズ治療拠点病院で行うことができる
    • 近年では合剤(一錠中に複数の薬効成分を含むもの)が登場し、飲みやすさが簡便になってきている
    • 治療を受けたHIV感染症患者の平均余命は非感染者とほぼ同等
  • 予防
    • コンドームを適切に使用し、また体液の接触を回避することによって感染を予防できる
    • 汗や唾で感染がうつることはほとんどないので、通常生活で過度に接触を避ける必要はない


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