へいそくせいさいきかんしえん
閉塞性細気管支炎
様々な原因により、細い気管支が不可逆的に閉塞する病気
1人の医師がチェック
0回の改訂
最終更新: 2020.08.21
閉塞性細気管支炎の基礎知識
POINT 閉塞性細気管支炎とは
空気の通り道である気管・気管支は枝分かれを繰り返して次第に細い気管支へとなっていきます。このうち、多く枝分かれを繰り返した気管支を細気管支と呼びます。細気管支が炎症を起こし、不可逆的(一時的ではない)に狭くなってしまう病気が閉塞性細気管支炎です。感染症や免疫の問題がある人、あるいは臓器移植後の人などで発症することがあります。原因不明の人もいます。症状としては息切れや咳が出ます。胸部CT検査などの検査が行われますが、確定診断のためには肺を一部採取すること(生検)が必要になることが多いです。COPDという病気に準じた治療が行われ、在宅酸素療法や肺移植なども考慮されます。閉塞性細気管支炎について気になる人は呼吸器内科を受診してください。何か大きな病気があってかかりつけ医がいる人は、まずはかかりつけ医に相談してください。
閉塞性細気管支炎について
細気管支 が不可逆的に狭くなる、あるいは閉塞してしまう病気- 原因不明の場合(
特発性 )と、他の病気に関連して発症 する場合がある
- 原因不明の場合(
- 原因となる病気としては以下のようなものが挙げられる
- 病気の進み方には個人差が大きく、以下のような経過がある
- 急激に発症して、急激に進行
- 急激に発症するが、以降は安定するかゆっくりと進行
- ゆっくりと発症して、ゆっくりと進行
- 根本的な治療方法は確立されておらず、
予後 はあまり良くない- 厚生労働省の指定難病である(指定難病228番)
- 以下のような
合併症 、状態に注意が必要である - Bronchiolitis Obliteransというラテン語に由来して、専門的にはBO(ビーオー)と呼ばれることもある
閉塞性細気管支炎の症状
閉塞性細気管支炎の検査・診断
呼吸機能検査 (スパイロメトリー )- 息を勢いよく吐くことができなくなる
動脈血 ガス検査- 手首や太腿の動脈から採血する
- 血液中の酸素や二酸化炭素の濃度を調べる
胸部レントゲン (X線 )検査- ほぼ正常に写るが、やや肺が大きく写ることがある(過膨張)
胸部CT検査 - かなり病気が進行しないと異常を発見するのが難しい
- 肺
生検 - 一部肺を取ってくる検査
- 採取された部位に
病変 が乏しく、診断がつかないこともある