ききょう

気胸

肋骨の内側で肺の外側の胸腔というスペースに空気が貯まった状態。肺に穴が空いてしまい空気が漏れることによって起こることが多い

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24人の医師がチェック 181回の改訂 最終更新: 2017.06.15

気胸の基礎知識

気胸について

  • 気胸は肺に穴が開き胸腔肋骨の内側かつ肺の外側にある空間。より正確には、肋骨の内側と肺の外側に1枚ずつの胸膜があり、その間の空間を指すに空気がたまってしまった状態
    • 胸の内側には筋肉や脂肪、心臓などに囲まれた胸腔というスペースがある
    • 肺はこの胸腔というスペースの中に収納されていて、呼吸によって風船のように伸び縮みをして酸素を取り込んでいる
    • 何かのきっかけで肺に穴があいてしまったら、肺の中の空気が肺の外にもれてしまい、穴があいた肺は風船のようにしぼんでしまう
    • タイヤがパンクしたような状態になるため、パンクしたタイヤにいくら空気をいれても膨らまないように、肺もいくら呼吸をしても膨らまずどんどん萎んでしまう
  • 気胸は原因によっていくつかのタイプに分類されますが、大きく分けると
    • 明らかな原因もなく健康な人に起こる気胸(特発性その病気や状態が引き起こされた原因が、未だ判明していないこと自然気胸)
    • 肺にもともと病気がある人に起こる気胸(続発性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ気胸)
      の二つに大別される
  • 特発性自然気胸が多く、特に長身でやせ型の若い男性に多い、逆に女性で起きる頻度は少ない
    • 「ブラ」といわれる肺胞肺全体を構成している小さな袋状の構造。吸い込んだ空気は肺胞に入り、血液中の二酸化炭素と肺胞の中の酸素が交換されるにできた小さな膨らみが破れることで肺に穴が開く
    • リスクとして喫煙、家族歴(家族に気胸の人がいるかどうか)などがある
  • 続発性気胸

気胸の症状

  • 主な症状
    • 胸痛や背部痛
      ・気胸を起こした側の胸が突発的に痛む
      ・深呼吸で悪化し、息の吸い終わりに痛むことが多い
      ・安静時におきることが多いが、重いものを持ったりおなかに力を入れた時におきることがある
    • 呼吸器症状
      ・息苦しさ、呼吸困難
      ・咳
  • 胸腔肋骨の内側かつ肺の外側にある空間。より正確には、肋骨の内側と肺の外側に1枚ずつの胸膜があり、その間の空間を指すに貯まった空気の量が多くなると、心臓や肺が圧迫されて命に関わる状態になることがある(緊張性気胸)

気胸の検査・診断

  • 画像検査:気胸の有無、けがによる肋骨の骨折の有無を調べる
    • 胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われるX線X線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査写真)
      ・どの程度肺がしぼんでいるか(重症度)が分かる
    • 胸部CTX線(放射線)を用いて胸の中の状態を調べる検査。肺や肋骨などの状態を確認するために行われることが多い:胸部レントゲンよりも詳細に肺の状態が分かる
      ・気胸の原因となるような肺の病気がないかを調べる
  • 血圧や酸素状態が非常に悪い場合、一刻の猶予もない緊張性気胸の可能性がある
    • 数分間の時間しかかからない検査すら省いて早急に処置を行わなければならないことがある
      ・気胸によって胸腔肋骨の内側かつ肺の外側にある空間。より正確には、肋骨の内側と肺の外側に1枚ずつの胸膜があり、その間の空間を指すの圧力が高まって結核などを圧迫する
    • その場合は、素早く胸に注射を刺して胸腔に溜まった空気を体の外に出す

気胸の治療法

  • 肺の穴が塞がり、肺の外に漏れた空気がなくなることで気胸は治る
    • 「肺の穴を塞ぐこと」と、「肺の外に漏れた空気を逃がすこと」を目的として治療が行われる
  • 肺の穴を塞ぐための方法としては、
    • 自然に塞がるのを待つ(経過観察病気の状態や健康の状態を見守ること。その時点で治療する必要がないと医師が判断した場合や、診断のためにその後の経過を見なければならない場合に行われる
    • 手術
    • 胸膜癒着皮膚や体内の組織同士が炎症のためにくっついてしまうこと
      といった方法がある
  • 肺の外に漏れた空気を逃がす方法としては、
    • 胸腔肋骨の内側かつ肺の外側にある空間。より正確には、肋骨の内側と肺の外側に1枚ずつの胸膜があり、その間の空間を指す穿刺体の外から体の中の血管や内臓に注射針を刺すこと。検査のために身体の中の組織を吸い取ったり、治療のために薬物を注入したりする際に行われる
    • 胸腔ドレナージ体の中に溜まった液体や血液、膿などを、細いチューブを通すなどして溜まった場所の外へ流し出す治療法
      といった方法がある
  • 各々の治療方法についての説明
    • 経過観察
      ・軽度であれば、安静にしてもらうだけで様子をみることがある
      ・基本的に入院で様子を見ますが、極軽度であれば通院で様子をみることもある
      ・安静にして穴が自然に塞がるのを待つ
    • 酸素療法
      ・肺がしぼむことで酸素がうまく体に取り込めなくなる
      ・酸素が足りなければ十分な酸素投与を行う
    • 胸腔ドレナージ
      ・肺の外に漏れた空気が多いと、心臓や肺を圧迫して呼吸が苦しくなるため、速やかに肺の外に漏れた空気を抜く必要が出てくる
      ・肺の外に漏れた空気を抜く処置を胸腔ドレナージ(胸腔穿刺と胸腔ドレナージ)という
    • 胸腔穿刺
      ・胸の外側から細めの針で刺して、抜けるだけ空気を抜く方法
      ・メリットとしては簡便に行えること、患者さんの負担が少ないことがある
      ・デメリットとしては、穴が塞がるわけではないので、再度空気が漏れ出てくるとまた苦しくなる可能性がある
      ・したがって、1回だけ空気を抜けば済むような、比較的軽度の気胸でこの方法が選択される
    • 胸腔ドレーン挿入
      ・中等度から重症の気胸では、肺に空いた穴が大きく、穴が閉じるのに時間がかかる可能性がある
      ・針を刺して空気を抜いても、またしぼむことを繰り返していては身体テイク痛が強い上になかなか治らない
      ・その場合は入院してもらい、「胸腔ドレーン」という少し太めの管を、胸の外側から肋骨の間を通して胸腔に入る
      ・挿入した管を通して胸から漏れた空気を外から吸い出す
      ・管は糸で固定して抜けないようにし、胸腔から出た管の先は気胸の状態がわかる箱につないでおく
      ・そのまま肺の穴が塞がるのを待ち、無事に穴が塞がれば管を抜く
    • 手術療法(肺切除)
      ・肺に空いた穴が上記のような方法を用いても塞がらない場合や、すでに何度も再発している人などでは手術を行い、穴の部分を切り取って穴を塞ぐという方法がとられる
      ・手術をして気胸の原因となった部位を切除することで、気胸そのものを治すことが可能であり、さらに気胸の再発率を下げることもできる
      ・一般的には胸腔鏡胸に小さな穴を開けて、そこから挿入したカメラで肺や胸膜の状態を調べる検査下手術という傷が小さく、比較的身体の負担が少ない方法が取られることが多い
      特発性その病気や状態が引き起こされた原因が、未だ判明していないこと気胸の大半に胸腔鏡下手術が行われることが多いが、手術のリスクが高い人などでは開胸手術を行うこともある
    • 手術療法(被覆術)
      ・なかなか気胸が治らない場合や起用を繰り返す場合に、肺の穴が空きにくいように肺をコーティングして強化する方法
      ・特殊な治療法であるので被覆術を行える医療機関は限られている
    • 胸膜癒着術
      ・手術が体力的に難しく耐えられない場合や手術による合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことのリスクが高い場合や、手術をしても再発する可能性が高い場合に再発防止目的に行われる治療である
      ・肺の空いている穴の周りに向かって接着剤のような薬剤(抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもあるの一種、抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がない、タルク、ブドウ糖体のエネルギー源となる糖分。血液中のブドウ糖を血糖と呼ぶ液・などを用います)や自分の血液を流し込んだりして穴を塞ぐ治療である

気胸の経過と病院探しのポイント

気胸かなと感じている方

気胸では息切れや咳、胸から背中の痛みというような症状がみられます。

上記のような症状に該当してご心配な方は呼吸器内科、呼吸器外科、救急科クリニックでの受診をお勧めします。気胸は、肺に穴が開いて空気が漏れた状態です。漏れた空気の量をレントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査で確認しますが、少量であれば特別な治療なく、クリニックの通院で経過を見ることも可能です。ある程度以上の量の空気が漏れてしまっている場合には、胸に針を刺して漏れた空気を抜く治療や手術が必要となります。それらの場合、クリニックではなく主に病院での処置が必要となります。どのような治療を行うかによっても専門が変わってきますが、特に手術が必要になる場合には呼吸器外科で行うことが多いです。

気胸の診断は胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われる胸部CTX線(放射線)を用いて胸の中の状態を調べる検査。肺や肋骨などの状態を確認するために行われることが多い、胸部超音波で行います。国内の総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないであればほとんどのところにレントゲンやCTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査の設備がありますので、診断のために特別な病院を選択しなければならない、ということはありません。ただしクリニックの場合、レントゲンの有無が診断の上で重要な違いになります。

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気胸でお困りの方

気胸の治療は、軽症であれば先述のように特別な治療を行わず、定期的に経過を見るだけで自然に治ることもあります。

ある程度以上の気胸の場合には、胸腔肋骨の内側かつ肺の外側にある空間。より正確には、肋骨の内側と肺の外側に1枚ずつの胸膜があり、その間の空間を指す穿刺体の外から体の中の血管や内臓に注射針を刺すこと。検査のために身体の中の組織を吸い取ったり、治療のために薬物を注入したりする際に行われるや胸腔ドレナージ体の中に溜まった液体や血液、膿などを、細いチューブを通すなどして溜まった場所の外へ流し出す治療法といって、胸に針を刺して漏れた空気を抜き出す治療を行います。この場合、原則として入院が必要となります。

胸腔穿刺、胸腔ドレナージを行ってもその後の回復が良くない場合には手術を行います。呼吸器外科の中では一般的な手術ではありますが、外科医によって専門が異なるため、消化器外科、整形外科、脳外科などではなく、呼吸器外科の医師であるとより経験が豊富だと言えます。

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