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IgG4関連疾患
臓器の腫れを特徴とし、IgG4という抗体が血液中で増えたり、腫れた臓器で沈着が確認される病気
1人の医師がチェック 2回の改訂 最終更新: 2017.11.07

IgG4関連疾患の基礎知識

IgG4関連疾患について

  • 臓器の腫れを特徴とし、IgG4という抗体が血液中で増えたり、腫れた臓器で沈着が確認される病気
  • 涙腺、唾液線、膵臓、腎臓、リンパ節などの臓器の腫れを特徴とする
  • IgG4という抗体が血液中で増えたり、腫れた臓器でIgG4を作る免疫細胞が集まっている
    IgG4という特徴的な抗体が増える病気であるが、この抗体が病気の原因であるのかについて結論が出ていない
  • 国内の患者数は26,000人程度
  • 50-60歳に多い
  • 単独の臓器に異常が出ている場合はIgG4関連疾患と呼ばれないことがある
    • 腫れている臓器が涙腺・唾液腺のみの場合は「ミクリッツ病」
    • 膵臓のみの場合は「自己免疫性膵炎
  • アトピー性皮膚炎気管支喘息アレルギー性鼻炎などのアレルギー症状を合併することが多い
  • 悪性リンパ腫血管炎、キャッスルマン病、膵癌などの病気でも似た症状を来すため、これらの疾患を除外することが必要

IgG4関連疾患の症状

  • 目の症状
    • まぶたの腫れ
    • 眼球突出
    • 目が動かない(眼球運動障害)
    • 目が乾く
  • 口の症状
    • 顎の下(顎下腺)の腫れ
    • 口が乾く
  • 膵臓・胆管の症状
    • 腹痛
    • 体重減少
    • 食欲がない
    • 肌が黄色くなる(黄疸
      ・膵臓の炎症が進むと糖尿病の原因になることもある
  • 腎臓の症状
    • 背部痛
    • 尿が出ないまたは少なくなる
      ・腎臓の近くに形成された腫瘤が尿の通り道を圧迫することで尿が出なくなることになる
  • リンパ節の症状
    • リンパ節の腫れ
    • 痛みを伴わないことが多い
  • 皮膚の症状
    • 赤黒い発疹が現れることがある
  • 血管の症状
    • 腹痛(お腹の大動脈の炎症の結果)
      ・心臓を栄養する血管に炎症が起こることがあるとの報告もある

IgG4関連疾患の検査・診断

  • 血液検査
    • IgG4の計測(135mg/dL以上)
       ・その他にも、好酸球・IgE・可用性IL-2受容体(sIL2-R)がしばしば上昇する
    • ビリルビン、アミラーゼ、血糖
      ・膵臓や胆管の評価のため
    • クレアチニン
      腎機能の評価のため
    • その他にも、腫瘍マーカーANCA、IL-6なども症状が似た病気の除外するため計測されることがある
  • 画像検査
    • CT検査
    • MRI検査
    • ガリウムシンチグラム
    • PET-CT検査
  • 生検検査
    • がんでも組織の腫れやIgG4が上昇することがあり、腫れている組織の一部を取ってくる生検検査が必要である
      ・顕微鏡で組織の中にがん細胞が存在しないかを確認する
    • IgG4を産生する免疫細胞が集まっている、線維化、静脈の閉塞などもこの病気に特徴的であるとされる

IgG4関連疾患の治療法

  • ステロイド薬
    • プレドニゾロンを使用する場合、0.5-0.6mg/kgの量で開始する。ほとんどの人でこの量で改善する
    • ただし、ステロイドの減量の過程で再燃を経験することも多い
  • 免疫抑制薬
    • 治療効果のデータはまだ十分には集まっていないが、ステロイドの減量が難しい症例で使用されることがある
  • 分子標的薬(リツキシマブ)
    • 海外で有効性が確認されている。日本では保険適応外となる



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