しゅようまーかー(そうろん)
腫瘍マーカー(総論)
1人の医師がチェック 1回の改訂 最終更新: 2025.09.24

概要

腫瘍マーカーとは、血液などを用いて、がんを見つけるために行われる検査項目の一つです。腫瘍は身体の中で細胞が異常に増殖することで作られるもので、良性のもの(ポリープなど)と悪性のもの(がん)があります。
このとき、できた腫瘍が良性であるか、悪性であるかの判断は治療方針や見通しを決めるうえで非常に重要です。腫瘍マーカーはできた腫瘍の良悪性の判断や、がんの種類を判断するために測られます。ただし、がん以外の病気でも高くなる場合があるので、症状やほかの検査結果と組み合わせて最終的な判断が行われることが多いです。
また、腫瘍マーカーは治療すると下がり、再発すると上がるものが多いので、治療効果の判定や再発の早期発見のために測られることもあります。

腫瘍マーカーと関連する悪性腫瘍の例

CEA ・消化器系(大腸がん胃がん食道がん膵臓がん胆管がん肝臓がん) ・肺がん乳がん卵巣がん
CA19-9 消化器系がん(特に膵臓がん胆道がん)、卵巣がん
CA125 卵巣がん
CA72-4 卵巣がん
CA15-3 乳がん
AFP 肝臓がん、肝芽細胞腫、ヨークサック腫瘍
PIVKA-Ⅱ 肝臓がん
SCC 子宮頸がん肺がん食道がん皮膚がん(扁平上皮がん)
CYFRA 肺がん(非小細胞がん、特に扁平上皮がん)、頭頸部がん
SLX 肺がん卵巣がん膵臓がん(腺がん)
NSE 肺がん(小細胞がん)、褐色細胞腫神経芽細胞腫
ProGRP 肺がん(小細胞がん)
PSA 前立腺がん