しきゅうきんしゅ

子宮筋腫

子宮の壁の筋肉の層にできた良性腫瘍。健診などで見つかることが多い

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15人の医師がチェック 125回の改訂 最終更新: 2017.08.04

子宮筋腫の基礎知識

子宮筋腫について

  • 子宮の筋肉の層にできた良性腫瘍「がん」ではない腫瘍。無制限に大きくなったり、転移したりする悪性腫瘍とは異なるが、部位やサイズによっては手術が必要となる(筋肉から発生する腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるなので筋腫と呼ぶ)
  • 原因
    • 筋肉になるべき細胞が何らかの理由で筋腫に成長してしまうことでできる
    • 女性ホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるの一つである「エストロゲン女性ホルモンの一種で、ステロイドホルモンの仲間。女性生殖器の発達や、子宮内膜の増殖などの作用をもつ」が子宮筋腫が大きくなるのに関わっている
  • 30〜40歳代の女性に多い
    • 20〜30%程度の女性に子宮筋腫があると言われている
  • 正常な成人女性の子宮はニワトリの卵くらいの大きさで、大部分が伸縮性の高い筋肉でできている(ニワトリの卵くらいから、赤ちゃんの大きさくらいまで大きくなることができる)
  • 子宮筋腫が見つかったときの大きさは、数cm程度のものもあれば、10cm以上になってから初めて見つかるものもある

子宮筋腫の症状

  • 子宮筋腫の症状は、できた場所や大きさによって重さが変わる
  • 主な症状
    • 月経困難症(ひどい生理痛や、頭痛、吐き気など)
    • 不妊
    • 生理に伴う多量の出血
  • 筋腫が大きくなると、おなかの周りの臓器を圧迫して症状がでる
    • 排尿障害排尿に様々な異常がある状態。尿が出にくい、尿がもれる、頻尿、排尿時痛などの症状の総称(尿が出づらくなったり、すぐにトイレに行きたくなる状態)
    • 排便障害便秘や便失禁(がまんができず、漏らしてしまうこと)といった症状の総称(便がうまく出ない、便秘など)
    • 腰痛
      など 

子宮筋腫の検査・診断

  • 内診主に産婦人科で行われる検査。腟に指を入れて、腟や子宮の周囲に大きな病変がないかを確認する目的で行われる
  • 画像検査
    • 経膣超音波検査空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができる
    • 腹部MRI磁力(電磁波)を用いて、お腹の中の状態を調べる検査。胆のう、胆管、膵臓や、子宮、卵巣の検査などで行われることが多い検査
  • 必要に応じて腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるの一部を切り取り、悪性腫瘍無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるかどうかなどを調べる(組織診病気を詳しく調べるために、体や病変の一部を切除して顕微鏡で調べる検査。例えば、腫瘍ががんか否かを調べる時などに行われる
  • まれではあるが、大きな子宮筋腫に見えるものの中には「子宮肉腫」という悪性の腫瘍である場合がある(およそ0.5%程度)
    • 1回の画像検査で子宮筋腫と子宮肉腫を区別するのは難しいことがある
    • 定期的に検査をして、大きくなるスピードが早いようであれば、子宮肉腫を疑い更に詳しい検査を行う

子宮筋腫の治療法

  • 症状が軽度な場合は治療せず定期的に様子をみる
  • 出血による貧血がある場合は鉄剤の内服で治療する
  • 症状がある程度強い場合
    • 手術
      ・子宮ごと筋腫を取る手術(子宮全摘術)
       ・開腹手術
       ・腹腔鏡内視鏡の一種。腹部の内部を観察するために用いる。細長い棒の先にカメラがついていて、腹部の皮膚に小さな穴を開け、そこからカメラを差し込んで中を覗く手術
       ・腟式手術
      ・筋腫のみを取り除く手術(筋腫核出術)
       ・開腹手術
       ・腹腔鏡手術
       ・子宮鏡下手術(腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるの位置や数や大きさなどを考慮し、限られた場合に可能)
    • 薬による治療
      ・ピルによる治療
      ホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれる剤により更年期と似たホルモン状態を作る(偽閉経療法)
  • 手術後に妊娠の希望がある患者さんには筋腫核出術を行うことが多いが、手術の際に出血が多くなったり、再発する場合もある
    • 多発性子宮筋腫(筋腫がたくさんある場合)は再発しやすいことが知られている
    • 子宮全摘術はその後の妊娠ができなくなるが、再発の可能性はなくなる

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