しきゅうにくしゅ
子宮肉腫
子宮の筋肉の層にできる悪性腫瘍。良性腫瘍である子宮筋腫との鑑別が難しい。
5人の医師がチェック 112回の改訂 最終更新: 2017.06.15

子宮肉腫の基礎知識

子宮肉腫について

  • 子宮からできる、まれな悪性腫瘍
    • 子宮にできる全悪性腫瘍のうち3〜5%と言われている
  • 統計的に、過去に骨盤へ放射線を照射した治療歴がある人の発がんリスクが高い
  • 超音波検査で見ると良性子宮筋腫と非常に似ているため判別が難しい
    • 子宮筋腫として手術をしたあとに、病理検査で子宮肉腫であると判明することが多い
  • 大きく分けて3つの種類がある
    • 内膜間質肉腫:若い人に多い
    • 平滑筋肉腫:高齢者に多いが、若い人にも見られる
      ・良性の子宮筋腫鑑別が難しい
    • 肉腫:高齢者に多く、子宮肉腫の中では頻度が高い

子宮肉腫の症状

  • 主な症状
    • 初期は無症状の場合がある
    • 不正出血(月経時以外の出血)
    • 下腹部の痛みや圧迫感
    • 過多月経
    • 過長月経
  • 肉腫が大きい場合、周囲の神経や臓器を圧迫することによって起こりうる症状

子宮肉腫の検査・診断

  • 内診:子宮のかたちや子宮の周囲の臓器との関連を調べる
  • 画像検査:子宮の腫瘍の有無や大きさ、位置などを調べる
    • 腹部超音波検査
    • 腹部CT検査
    • 腹部MRI検査
  • 病理検査
    • 細胞診:子宮の入り口や奥を綿棒でこすって細胞を取り顕微鏡で観察する
    • 組織診:子宮の入り口や奥を、細長いスプーンのような器具で引っ掻いて組織を取り、顕微鏡で観察する
  • 子宮筋腫(子宮で最も多い良性腫瘍)との鑑別が難しいため注意が必要
    • 腹部MRIの画像所見などに加えて、閉経後も腫瘍が大きくなり続けるかといった経過を合わせて子宮肉腫を疑う場合は詳しく検査をしていく
    • 良性腫瘍である子宮筋腫は通常閉経すると大きさが小さくなる

子宮肉腫の治療法

  • 主な治療(大きく分けて3つ)
    • 手術:子宮、卵巣リンパ節などを切除
      ・手術以外では完治は難しく、手術でもなお再発することが多い
      ・卵巣やリンパ節の切除が必要かどうかは、がんの細胞の性質によるところもあるので、よくよく施設の医師と相談して決めるべきである
    • 放射線療法
      ・身体の外の機械から照射(外照射)
      ・子宮肉腫の中に直接、放射線を出す物質を埋める方法(近接照射)
    • 化学療法
      ・手術や放射線療法のサポートとして行う
  • その他の治療
    • 子宮体がんと同様に大量の黄体ホルモンが有効な場合もある
  • 早期発見のために、定期的な婦人科健診がとても重要
    • 子宮筋腫がある人は、特に定期的な健診が必要
  • 5年生存率は、早期の患者でも約50%と、予後はあまり良くない


子宮肉腫のタグ


子宮肉腫に関わるからだの部位

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