けいちつえこーけんさ(けいちつちょうおんぱけんさ)
経膣エコー検査(経膣超音波検査)
1人の医師がチェック 1回の改訂 最終更新: 2025.09.24

検査部位

子宮、卵巣

対象疾患

子宮頸がん子宮体がん卵巣がん子宮筋腫卵巣のう腫子宮内膜症子宮腺筋症チョコレートのう胞、多のう胞性卵巣症候群、卵管水腫 など

概要

経膣エコー検査(経膣超音波検査)は膣から子宮や卵巣に向かって超音波を当て、反射してきた情報をもとに映像を構築し、子宮や卵巣の状態を調べる検査です。子宮筋腫卵巣がんなどの病気を見つけることができます。また、妊娠初期に胎のうや胎児の状態を調べるためにも用います。婦人科や産科のあるクリニックや病院で受けることができる検査です。

メリット

  • 内診だけではわからない子宮や卵巣のくわしい状態(形、大きさ、位置、向き、子宮内膜の肥厚など)がわかる
  • 大きな痛みを伴うことはない

デメリット

  • 検査を行う人の技量によって結果が左右される

詳細

経膣エコー検査(経膣超音波検査)は膣から子宮や卵巣に向かって超音波を当て、反射してきた情報をもとに映像を構築し、子宮や卵巣の状態を調べる検査です。細長い形をしたプローブを膣の中に入れることで、ほかの臓器に邪魔されることなく、近くから子宮や卵巣を詳細に観察することができます。
内診では手の届かない子宮や卵巣の状態(形、大きさ、位置、向き、子宮内膜の肥厚など)がわかり、子宮筋腫卵巣がんなどの子宮、卵巣の病気の診断に役立ちます。また子宮の形、卵巣の異常が不妊の原因となることがあるため、不妊検査としてこれらの異常がないか調べるために行われることもあります。妊娠初期には、胎のうや胎児の状態調べるためにも用います。
超音波検査は身体の中の組織によって超音波の反射しやすさが異なることを利用しています。超音波が伝わりやすく反射しにくい部位は、画像では黒っぽくなります(黒に近いほど「低エコー」と言います)。一方、超音波をよく反射する組織は、画像では白っぽくなります(白に近いほど「高エコー」と言います)。例えば、子宮の内膜(内側の部分)はその周りの筋肉よりも白っぽく見えます。このように超音波の反射具合を利用することで、臓器の大きさや形、異常なものができていないかを調べることができます。

検査の流れ

  1. 内診台という専用の台の上に仰向けになり、膝を曲げて足を開く
  2. プローブが膣の中にいれられる
  3. 臓器を観察しやすいように、適宜身体の向きを変えることがある

婦人科を受診する際の注意点

  • なるべく月経中の受診は控えてください。
  • 前日の性交渉は控えてください。
  • 着替えのしやすい服装で受診してください。また、ゆったりしたスカートなどであれば、そのまま内診台に上がることができます。
  • 大きな痛みを伴うことはないので、検査中は力を抜いてリラックスしてください。
  • 検査前にはお手洗いを済ませてください。