しきゅうはついくふぜんしょう
子宮発育不全症
子宮の大きさが同年齢の平均的な大きさと比べて小さい状態
7人の医師がチェック 71回の改訂 最終更新: 2018.12.17

子宮発育不全症の基礎知識

POINT 子宮発育不全症とは

子宮の大きさが同年齢と比べて小さい状態のことです。先天的なものと後天的なものがあり、後天的なものは女性ホルモンの量が不十分なことによります。子宮発育不全症は不妊症や流産の原因になることがあります。自覚症状は少なく、月経がこないことを契機にみつかることもあります。子宮発育不全が疑われる人には画像検査(超音波検査やMRI検査)や内視鏡検査(子宮検査)によって診断が行われます。先天的な子宮低形成の場合は薬による治療は効果がなく、手術を行ったりする必要があり、後天的な場合は女性ホルモンを補います。子宮発育不全症が心配な人は産婦人科を受診してください。

子宮発育不全症について

  • 子宮の大きさが同年齢の平均的な大きさと比べて小さい状態
  • 先天的なものと後天的なものに分かれる
    • 先天的な子宮低形成
      • 子宮奇形:生まれつきの子宮の形態異常によって、子宮の働きが損なわれている場合
    • 後天的な発育不全
      • 女性ホルモンの産生不足:何らかの原因で卵巣機能が低下し、女性ホルモンが十分に産生されないことによる
  • 不妊症流産の原因となることがある
  • がん治療のための化学療法や、自己免疫疾患に伴う早発閉経などの際に起こりやすい
  • はっきりとした診断基準はなく、病名としては確立されていない

子宮発育不全症の症状

  • 自覚症状は少ない
  • 主な症状
  • 原発性無月経(満18歳までに初潮を迎えていない状態)を訴えて受診することが多い

子宮発育不全症の検査・診断

  • 画像検査
    • 超音波検査(経腹、経腟)
    • 子宮卵管造影
    • 子宮鏡 など
  • 定義がはっきりしていないため、明確な診断基準は存在しない

子宮発育不全症の治療法

  • 先天的な子宮低形成の場合
    • 薬物治療は効果が無く、場合によっては手術を行う必要がある
    • 妊娠することは困難な場合が多い
  • 後天的な子宮発育不全の場合
    • 治療としてホルモン療法が行われる
    • 早い段階で女性ホルモンを補うホルモン療法を行うことで発育不全を未然に防ぐことができる

子宮発育不全症のタグ

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