さんじょくねつ

産褥熱

分娩後、子宮に細菌が感染して発熱が生じた状態。分娩後24時間経ってから10日ごろまでに生じるものを指す

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5人の医師がチェック 101回の改訂 最終更新: 2017.06.15

産褥熱の基礎知識

産褥熱について

  • 分娩後、子宮に細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつが感染して発熱が生じた状態
    • 出産した直後は、腟や子宮などに細菌感染が起きやすい
    • 特に子宮内膜炎が熱の原因となることが多い(悪露が子宮に貯留していると感染が生じやすいため)
  • 分娩後24時間から10日ごろまでに生じた子宮やその周囲の感染
  • 経腟分娩帝王切開ではなく、腟からお産をすることよりも帝王切開による出産の場合に起こりやすい
    • 帝王切開では5-20%、正常分娩では数%程度
  • 産褥期は、尿路感染症膀胱炎腎盂腎炎)や乳腺炎(うっ滞性乳腺炎、化細菌などに感染すると、免疫を担当する細胞(白血球)が細菌と戦うが、その結果として死んだ細胞や細菌が集まったものが膿である乳腺炎)も併発しやすい

産褥熱の症状

  • 発熱
  • 下腹部痛
  • 子宮の圧痛
  • 悪臭のある悪露の流出
  • 軽度の出血

産褥熱の検査・診断

  • 細菌検査病気を引き起こしている細菌の、種類を特定するための検査
    • 血液、腟から感染の原因となり得る細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつの有無を調べる
  • 血液検査
    • 炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るの程度や全身の状態を確認する
  • 経腟超音波検査空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができる
    • 子宮の中に遺残物、貯留物がないかを確認する
  • 腹部CTX線(放射線)を用いて腹部の状態を調べる検査。肝臓や腸などの内蔵から骨や筋肉まで、様々な組織の状態を確認することができる腹部MRI磁力(電磁波)を用いて、お腹の中の状態を調べる検査。胆のう、胆管、膵臓や、子宮、卵巣の検査などで行われることが多い検査
    • 抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含む抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がない)を使用してもなかなか解熱しない場合には、他の部分に細菌などに感染すると、免疫を担当する細胞(白血球)が細菌と戦うが、その結果として死んだ細胞や細菌が集まったものが膿であるが貯留していないかの確認のため行われることがある

産褥熱の治療法

  • 抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がないによる治療が原則
    • ペニシリン系、セフェム系抗菌薬など
    • 近年では抗菌薬による治療が素早く行われるようになり、産褥熱が起こる頻度が低下してきている
  • 子宮の中に胎盤などが残っている場合に放っておくと全身状態が重症になるので、速やかに取り除く必要がある

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