へいかつきんにくしゅ
平滑筋肉腫
平滑筋が腫瘍化したもの。骨盤の周りや大きな血管の壁にできる。胃や子宮にもできる
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最終更新: 2022.06.12
平滑筋肉腫の基礎知識
POINT 平滑筋肉腫とは
筋肉には平滑筋と横紋筋の2種類があり、平滑筋は血管や膀胱、消化管(胃や小腸、大腸)を形作っています。平滑筋肉腫は平滑筋が腫瘍化したもので、悪性腫瘍です。お腹の中に出来ることが多く、しこりとして感じることもあれば、痛みや吐き気の原因になることもあります。レントゲン検査やCT検査、MRI検査などが行われます。また、生検(腫瘍の一部を採取して調べる)で診断が確定されます。平滑筋肉腫に対しては手術や抗がん剤、放射線を用いて治療します。平滑筋肉腫はできた場所によって担当される診療科が異なり、消化器外科や泌尿器科、婦人科などで治療が行なわれます。
平滑筋肉腫について
平滑筋 と呼ばれる内臓の筋肉に悪性腫瘍 (がん )ができた状態- 内臓や血管を圧迫し、吐き気や痛みを引き起こす
- 高齢者に多い
- お腹の中でも、
後腹膜 や腸間膜と呼ばれる場所に生じやすい
平滑筋肉腫の症状
- 主な
症状 - しこり:手足やお腹にしこりができる
- 皮膚の変色
潰瘍 - 痛み
- 吐き気
- 病気の説明
- 初期は痛みがなく、自覚できる症状のない場合が多い
- 進行するにつれて、
腫瘍 が周りの組織を圧迫し、様々な症状をともなう - さらに進行が進むと肺や肝臓へと
転移 していく
平滑筋肉腫の検査・診断
- 触診:しこりの有無を調べる
- 画像検査:
腫瘍 の大きさや位置などを調べるレントゲン (X線 )検査CT 検査MRI 検査
組織診 :腫瘍が良性 か悪性か調べる- 診断を確定するのにに役立つ
平滑筋肉腫の治療法
- 主な治療法
化学療法 :抗がん剤 放射線療法 :腫瘍 に放射線を当てて、腫瘍の組織を壊す- 手術
- 腫瘍とその周りの組織を取り除く
- 手術中に
転移 した場所が見つかった場合は、その場で転移した部分も取り除く
- 予防、再発予防方法
- 早期発見し、早期に手術を行えば再発予防につながる
- 手術後、転移予防のために放射線療法が行われることもある
- 術後の
5年生存率 は33%と言われている