ひんけつ

貧血(総論)

血液中で酸素を運ぶヘモグロビンが不足すること。酸欠によりふらつき、疲れやすさ、動悸を起こす。原因は出血、鉄やビタミンの不足、白血病、自己免疫など

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16人の医師がチェック 171回の改訂 最終更新: 2017.06.15

貧血(総論)の基礎知識

貧血(総論)について

  • 何らかの理由で赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによるが減ってしまい、全身に十分な酸素を供給できなくなってしまった状態
    • 赤血球の中に「ヘモグロビン血液の成分の一つで、全身に酸素を運ぶ役割をもつ。ヘモグロビンの量が少なくなった状態が貧血である」という物質があり、赤血球が「トラック」だとすると、ヘモグロビンが酸素を運ぶ「荷台」の役割をしている
    • ヘモグロビンが不足し、全身に届けられる酸素の量が減ってしまっている状態を貧血という
  • 医学用語の「貧血」は日常の言葉で言う「貧血」と意味が違う
    • 医学用語では「立ちくらみ」や「ふらつき」を貧血とは言わない
    • 貧血以外にもふらつきの原因はある
  • 主な原因
    • 継続的な出血(月経に伴う出血、胃や腸からの出血など)
    • ヘモグロビンを作るための材料(鉄、ビタミン生物が生きていく上で必要な栄養素の一種。炭水化物、タンパク質、脂質以外の有機化合物のこと、葉酸など)の不足
    • 赤血球を作る骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。の異常
    • 免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患が異常に働き、自分の赤血球を壊してしまう状態(自己免疫本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう状態
    • 遺伝子の異常
  • 女性に貧血が多い原因として、月経による出血や、ダイエットなどによる鉄分不足などがある
  • 主な貧血の種類(詳細はそれぞれの疾患を参照)
  • 主な症状:徐々に貧血になっていく場合は、身体が慣れていくため症状が出づらい
    • 酸欠が原因で出現する症状
      ・めまいがする
      ・立ちくらみがする
      ・疲れやすい
      ・息切れ
    • 酸欠に対処しようとして心臓などが頑張りすぎるために出現する症状
      動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる 
    • これらの症状は安静にしていると良くなることが多い
  • 診断は主に血液検査によって行われるが、必要に応じて原因を詳しく調べる必要がある
  • 貧血の種類や原因によって治療を選択する

貧血(総論)の検査・診断

  • 血液検査で男性ならHb(ヘモグロビン血液の成分の一つで、全身に酸素を運ぶ役割をもつ。ヘモグロビンの量が少なくなった状態が貧血である)<13g/dl、女性ならHb<12g/dlで貧血と診断する
  • 赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによるは正常なら貧血に反応して増加する
    • 網赤血球数が期待される範囲なら溶血または出血が疑われる
    • 網赤血球数が低値なら赤血球の増殖または成熟の障害が疑われる
  • RBC(赤血球数)、HCTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査(ヘマトクリット)からMCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)、MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)を計算する
    • MCV=HCT/RBC、MCH=Hb/RBC、MCHC=Hb/HCT
  • MCVは正常なら80-100fl(フェムトリットル)

貧血(総論)に関連する治療薬

葉酸製剤

  • ビタミンの一つである葉酸を補い、葉酸欠乏による貧血や口内炎を予防する、もしくは妊娠時の葉酸補充などに使用する薬
    • 葉酸は水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンである
    • 赤血球の合成や細胞の生成を助け、皮膚の粘膜強化などにも作用する
    • 胎児の成長に大切な役割を果たすため、妊娠中では十分な量の葉酸摂取が必要となる
  • 「関節リウマチでの薬物療法」や「がん治療での化学療法」などにおいて補充療法薬としても使用する場合がある
葉酸製剤についてもっと詳しく

経口鉄剤

  • 鉄欠乏性貧血による頭痛やめまい、息切れなどの症状を改善する薬
    • 血液中の赤血球には酸素を運ぶヘモグロビンという成分が含まれ、ヘモグロビンをつくるには鉄が必須である
    • 鉄が足りないと全身に十分な酸素が運べなくなる
    • 本剤は鉄分を体内に補給することで、赤血球を増やす作用をもつ
  • 手術前の造血目的などで使用する場合もある
経口鉄剤についてもっと詳しく

ビタミンB12製剤

  • ビタミンB12を補い、貧血や末梢神経痛、しびれなどを改善する薬
    • ビタミンB12は水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンで細胞の分裂などに欠かせない核酸の合成に関わる
    • ビタミンB12は血液中の酸素を運ぶヘモグロビンの合成に関わり貧血などを改善する
    • ビタミンB12は末梢神経の修復などに関わり、痛みやしびれなどを改善する
  • めまいや耳鳴りなどの治療に使用される場合もある
ビタミンB12製剤についてもっと詳しく

貧血(総論)の経過と病院探しのポイント

貧血(総論)かなと感じている方

貧血は血液中のヘモグロビン血液の成分の一つで、全身に酸素を運ぶ役割をもつ。ヘモグロビンの量が少なくなった状態が貧血であるが減って、全身に十分な酸素が届けられない状態です。進行すると少しの運動で息切れがしたり、動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こるが出たりします。このような症状は貧血に限らず様々な状況で生じますが、貧血の場合にはその背景に何らかの原因が隠れています。

頻度として多いのは、女性であれば月経にともなう出血、高齢者であれば消化管出血炎症、潰瘍、悪性腫瘍などの様々な原因で、消化管から出血していることが原因の鉄欠乏性貧血です。消化管出血の場合には便が赤や黒といったように普段と異なる色調になることがありますが、少量の出血は目で見ても色の違いが分からないため、便の色が正常だからといって消化管出血がないとは言い切れません。また、鉄欠乏性貧血以外では、さまざまな血液疾患が原因になり得ます。

上記のような症状に心当たりがある場合には、一度お近くの内科クリニックを受診されることをお勧めします。内科の中での診療科は、貧血の原因によって、消化器内科や血液内科など様々ですので、まず始めに受診するのはかかりつけの内科があればそちらが良いでしょうし、特にかかりつけがなければ通常の一般内科で問題ありません。そこで診察、検査を受けて、血液検査で実際に貧血があるとなった場合には、その先の詳細な検査に進むことになります。詳しい検査や治療については、それぞれの疾患のページもご参考になさって下さい。

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