しょくどうがん
食道がん
食道の表面の粘膜にできたがん。たばこ、飲酒などが一因であると言われている
15人の医師がチェック 212回の改訂 最終更新: 2018.04.24

食道がんの基礎知識

POINT 食道がんとは

食道がんは食道の粘膜にがんができる病気です。喫煙者やアルコール多飲者に多いことが分かっています。食道がんの初期には症状が出ることはありませんが、病状が進行すると飲み込んだ際の違和感やしみる感じを感じるようになります。また、さらに進行すると声がれや体重減少が起こります。 症状や身体診察に加えて、血液検査・画像検査・内視鏡検査を行って診断します。治療法には手術・化学療法(抗がん剤治療)・放射線治療があります。食道がんが心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。

食道がんについて

  • 食道の粘膜の部分から発生するがん
    • 食道の壁は層構造になっていて、内側に粘膜があり外側に筋肉の層がある
    • 粘膜に出来たがんが進行すると大きくなり、筋肉など壁の深いところにまで入り込んでいく
    • さらに進行すると、血管やリンパ管にがん細胞が流れだし他の臓器やリンパ節転移する
  • 男性に多く、年間約2万人に食道がんが発生し、1万人が食道がんで死亡している
  • 原因
詳細な情報を見る

食道がんの症状

  • 主な症状
    • 初期の食道がん(がんが粘膜の部分だけ)には症状が出ないことが多い
    • 進行の程度によって軽い症状が出ることがある
      ・食べ物がわずかにしみる感じる
      ・飲み込んだときにものが通る感じがする
    • がんがさらに進行して大きくなると食道の内側が狭くなる
      ・(特に固めのものが)飲み込みづらい
      ・体重が減る
    • がんの影響がしゃべる時に必要な神経(反回神経)に及ぶと、声がかすれること(嗄声)もある
症状の詳細

食道がんの検査・診断

  • 上部消化管造影検査(食道造影検査)
    • 造影剤を用いて放射線検査を行い、食道の内腔に変形がないかなどを調べる
  • 上部消化管内視鏡検査
    • 食道の内側の壁に変化がないかを観察する
    • 内視鏡検査を用いて超音波検査をすることもある(超音波内視鏡検査
    • 場合によっては疑わしい部分の組織を採取して顕微鏡検査を行う(生検
      ・生検:胃カメラの際にがんの疑いのある部分の一部を取り、がん細胞の有無や悪性度を詳しく調べる
  • 画像検査:がんの大きさや広がり、転移などを調べる
    • 腹部超音波検査頚部超音波検査
    • 腹部CT検査
    • MRI検査:周囲への広がりなどの判断が難しいときに行われる場合がある
    • PET検査:全身にがんが広がっているかを調べるために行われる場合がある
  • 血液検査
    • 全身状態や腫瘍マーカーを調べる
      ⇨内視鏡検査や画像検査でがんの広がり・リンパ節・他の臓器への転移があるかどうかを調べて、がんの進行度(ステージ)を判断する
検査・診断の詳細

食道がんの治療法

  • 早期がんの治療
    • 内視鏡治療
      ・早期がんのうちよりがんの深さが浅くリンパ節転移の可能性が極めてまれと思われる病変に対して行う
      ・内視鏡を使ってがんの部分のみを切り取る治療法
      ・内視鏡治療のほうが身体への負担が少ないが、初期のがんにのみ行うことができる
    • 内視鏡治療でがんが取りきれなかった場合には、手術(外科治療)・化学放療法・放射線治療または化学放射線療法などの追加治療が必要になることもある
    • 早期がんでも内視鏡で取り除くことが困難と考えられる場合には、内視鏡治療を行わずに手術を行うこともある
  • 進行がんの治療
    • 進行したがんの場合も、外科手術・化学療法・放射線療法を組み合わせて治療を行う
      ・リンパ節転移の広がりや他の臓器への転移の有無に加えて、全身状態やそれぞれの治療法のメリット・デメリットを考慮して治療が選択される
    • 腫瘍自体は大きいが他の臓器への転移がなく切除できると考えられる病変に対しては、手術前に化学療法を行ってがんを小さくしてから手術をすることが多い
    • かなり広くリンパ節への転移が起こっていたり、他の臓器への転移がある場合は手術を行わないのが一般的
    • 他の臓器への転移がないが外科手術治療を選択しない場合、化学療法と放射線療法を併用して治療を行う
    • 他の臓器への転移がある場合は化学療法を行う
      ・放射線治療を追加することがある
  • その他の治療
    • あらゆる場面で苦痛を和らげるための治療(緩和治療)を行うことができる
      ・緩和治療は決して諦めた人の治療ではないので、全ての段階の人が受けることができる
    • 食道ががんで狭くなっている場合、内視鏡を使って「ステント」という柔軟性のある金属製の筒で拡げる治療がある
  • 予後(診断後の経過)
    • 食道がんの中でも早期がんでは、治療を行えば5年生存率は75%前後である
    • がんが進行するにつれて5年生存率は下がっていく
治療法の詳細


MEDLEYニュース新着記事