ばれっとしょくどう
バレット食道
逆流性食道炎が続くことによって、食道の粘膜が変性した状態。食道がんの原因となる
6人の医師がチェック 117回の改訂 最終更新: 2018.11.21

バレット食道の基礎知識

POINT バレット食道とは

バレット食道は胃から食道に胃酸の逆流(逆流性食道炎)が長期間にわたって続くことにより、胃に近い食道下部の粘膜が変性する病気です。粘膜の変性(扁平上皮⇨円柱上皮)が食道の全周性に拡がったものが3cm以上続くとバレット食道といいます。食道がんの原因になることが分かっています。主な症状は胃もたれや胸痛、吐き気などです。 症状や身体診察に加えて、上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)を用いて診断します。変化した部位を胃カメラを用いて切除することで治療します。また、再発しないように胃酸を抑える薬をのむことになります。バレット食道が心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。

バレット食道について

  • 胃から食道に胃酸の逆流(逆流性食道炎)が長期間にわたって続くことにより、胃に近い食道下部の粘膜が変性する病気
  • 粘膜の変性(扁平上皮⇨円柱上皮)が食道の全周性に拡がったものが3cm以上続くとバレット食道という
  • 発生する頻度
    • 人口の数%程度(成人男性に多い)
    • バレット食道がある患者は食道がんの発生率が年間0.5%程度まで高くなるので治療が必要
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バレット食道の症状

  • バレット食道自体に症状はない
  • 胃食道逆流(逆流性食道炎)による主な症状
    • 胸焼け
    • 胸痛
    • のどに苦味や酸っぱさを感じる(呑酸)
    • 悪心
    • 嘔吐
症状の詳細

バレット食道の検査・診断

  • 胃カメラ:バレット食道があるかどうかを調べる
  • 組織診:食道の一部を切り取って、食道がんが発生していないなかを調べる
検査・診断の詳細

バレット食道の治療法

  • 胃食道逆流症の治療として、プロトンポンプ阻害薬(胃酸を抑える薬)を使う
  • 食道がんを早期発見するために定期的に食道内視鏡検査を行うことが重要
治療法の詳細

バレット食道のタグ

バレット食道に関わるからだの部位