こうじょうせんずいようがん

甲状腺髄様がん

甲状腺がんの一種。一部の患者さんは遺伝により発症することが分かっている。

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8人の医師がチェック 138回の改訂 最終更新: 2016.09.29

甲状腺髄様がんの基礎知識

甲状腺髄様がんについて

  • 甲状腺のどぼとけのすぐ下にある、人体で最大の内分泌腺(ホルモンを出す臓器)。甲状腺ホルモンを分泌するという、のどの皮膚の下にある臓器にできるがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるの一種
    • カルシトニン(カルシウム濃度を下げるホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれる)を出す細胞から生まれるがん
  • 主な原因
    • 約1/3は遺伝性
      多発性内分泌腫瘍症2型(MEN2)に関連
       ・褐色細胞腫副甲状腺機能亢進症合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることすることがある
      常染色体優性遺伝遺伝の形式の一つ。ペアになっている遺伝子のうち、片方にでも異常があれば、その病気が発症し得るような遺伝形式。対義語は常染色体劣性遺伝:患者の子どもの半分にこのがんが遺伝する可能性がある
    • 約2/3は親からの遺伝によらずできる
  • 初期症状はわかりづらく、他の病気の診療中に見つかることがある

甲状腺髄様がんの症状

  • 初期は無症状であることが多い
  • のどのしこり
    • 甲状腺のどぼとけのすぐ下にある、人体で最大の内分泌腺(ホルモンを出す臓器)。甲状腺ホルモンを分泌するはのどの前面にあるので、がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある化するとしこりが食道や気道を圧迫する
    • 食道が圧迫されることで食べ物を飲み込みにくくなる
    • 気道が圧迫されることで呼吸困難が起こる
    • 近くの神経が圧迫されることで嗄声(声がかすれること)が起こる
  • 低カルシウム血症(カルシトニンの作用により起こることがある)

甲状腺髄様がんの検査・診断

  • 甲状腺超音波検査空気の細かな振動である超音波を使って、首の前方にある甲状腺の形状や状態を調べる検査、頚部CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査甲状腺がんの大きさや位置を調べる
  • 穿刺体の外から体の中の血管や内臓に注射針を刺すこと。検査のために身体の中の組織を吸い取ったり、治療のために薬物を注入したりする際に行われる吸引細胞診病気を詳しく調べるために、病変のかけらである細胞を採取して、顕微鏡で調べる検査。腫瘍が、がんかどうかを調べる時などに行われる。より詳しく調べるのが組織診甲状腺のどぼとけのすぐ下にある、人体で最大の内分泌腺(ホルモンを出す臓器)。甲状腺ホルモンを分泌するに針を刺して細胞を取り、腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるの種類を調べる
  • 血液検査:甲状腺の機能や腫瘍マーカーがんになると高値を示す採血上の項目。がんによっては固有の腫瘍マーカーがあるので、採血検査によってがんがありそうかどうかを調べることができる(CEA・カルシトニン)の値を調べる
  • 遺伝子検査:遺伝の異常がないかを調べる
    • 遺伝性の甲状腺髄様がんかどうか調べる
    • 遺伝性であった場合、褐色細胞腫や副甲状腺の異常が出やすいため、そちらの検査も行う
  • 他の甲状腺がんとの鑑別似た別の病気と区別すること。また、その病気以外に可能性のある病気そのもののこと

甲状腺髄様がんの治療法

  • 手術
    • 散在性の甲状腺髄様癌の場合
      がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるの部分を切除する手術
      ・がんの大きさによっては、甲状腺のどぼとけのすぐ下にある、人体で最大の内分泌腺(ホルモンを出す臓器)。甲状腺ホルモンを分泌するを全て摘出する必要はない
  • 放射線療法主にがんに対して用いられる、放射線を用いた治療法
    • 摘出できなかったがん細胞に放射線を当てる
    • 放射性ヨードを用いた放射線治療主にがんに対して用いられる、放射線を用いた治療法は、他の甲状腺がんでは有効だが、髄様がんに対しては効果がない
  • 化学療法がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称
    • 抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもあるを用いた治療法
  • 甲状腺ホルモン全身の代謝を活発にしたり、神経を興奮させたりする働きをもつホルモン療法
    • 甲状腺がんの増殖や再発に影響する甲状腺刺激ホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるを抑える治療
    • 甲状腺がんの治療では甲状腺ホルモンを作ることができなくなってしまうため、甲状腺ホルモンを補充する
  • 分子標的療法
    • がんの細胞だけを狙って攻撃する薬剤や物質を用いる
    • チロシンキナーゼ阻害薬 (TKI)
  • 想定される経過が不良の要因として以下のものがある
    • 年齢が50歳以上
    • 男性
    • 遠隔転移がんが離れた他の臓器へ転移すること。転移の中でも、リンパ節転移と対比的に使われる用語がある
    • MEN2-Bの遺伝子変異がある
    • 手術後の残存病変病気が原因となって体に生じた、あるいは変化が起きた、その特定の部位のことがある
  • 再発チェックのための定期検診
    • カルシトニンのチェック
    • 6か月ごとに超音波検査空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができるCTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査などの画像チェックをする

甲状腺髄様がんに含まれる病気


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