じこめんえきせいすいえん
自己免疫性膵炎
免疫の異常により免疫細胞が自分の膵臓を攻撃する病気
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最終更新: 2022.06.20
自己免疫性膵炎の基礎知識
POINT 自己免疫性膵炎とは
免疫の異常により免疫細胞が自分の膵臓を攻撃する病気です。膵臓を攻撃している免疫細胞の種類により1型と2型に分けられます。症状として腹痛や黄疸が現れます。膵臓が攻撃されているか確認するため血液検査を行ったり、CT検査、MR検査、超音波検査などで膵臓が腫れているかを確認します。 膵臓が腫れる病気には膵がんが存在していることがあるため、がんの有無を確認することが非常に重要です。治療としてはステロイドの内服を行います。膵管や胆管閉塞により緊急性が高い場合には内視鏡を用いてドレナージチューブ(ステント)を入れることもあります。診断や治療のためには消化器内科を受診してください。
自己免疫性膵炎について
自己免疫性膵炎の症状
- 主な
症状 - 腹痛
- 背部痛
黄疸 - 体重減少
- 食欲不信、
- 全身
倦怠感
自己免疫 の異常による涙腺炎、唾液腺炎、胆管 炎などが起こることもある
自己免疫性膵炎の検査・診断
- 血液検査
- 膵
酵素 (アミラーゼ、リパーゼなど)の値や炎症 の程度を調べる - 血液中のIgG4値など、
免疫 関連の検査項目について調べる
- 膵
- 画像検査
腹部超音波検査 腹部CT検査 腹部MRI 検査(MRCP検査)超音波内視鏡検査 ERCP 検査 など- 典型的には膵臓の
腫大 (腫れぼったくなっていること)や膵管の狭細像(通常よりも狭く細くなっていること)が見られる
- 膵臓がん、慢性膵炎、胆管がんなどの他の病気ではないことも併せて検査することが重要
- 超音波
内視鏡 ガイド下穿刺 吸引細胞診 (EUS -FNA)では膵臓の腫大した部分に針を刺して細胞を採取し、病理検査(顕微鏡の検査)でがん 細胞がないかを調べる ステロイド薬 の治療を開始し、その治療効果を参考に判断することもある
- 超音波
自己免疫性膵炎の治療法
ステロイド薬 の内服による治療を行う- 内服の量は状態を見ながら徐々に減量するが、長期間にわたる内服が必要になることが多い
黄疸 などがある場合は胆道ドレナージ などの治療を行ってから内服治療を行うこともある
自己免疫性膵炎のタグ
自己免疫性膵炎に関わるからだの部位

