はいぶんかくしょう
肺分画症
通常の口から気管支、肺へと繋がる空気の通り道が存在しない病気。空気の通り道から孤立して(分画して)しまっている肺が存在する
3人の医師がチェック 39回の改訂 最終更新: 2017.12.06

肺分画症の基礎知識

POINT 肺分画症とは

本来存在する口-気管-気管支-肺とつながる空気の通り道が途中で途絶えており、口と肺がつながっていない病気です。肺分画症があるからといって症状が出るわけではありませんが、菌をうまく体外に出せないため感染が起こることも多いです。 画像検査と血管造影検査を行って診断します。特に問題を起こさなければ様子見でもよいですが、感染(肺炎)が起こった場合には抗菌薬を用いて治療します。肺炎を繰り返す場合には手術で肺を部分切除することが多いです。肺分画症が心配な人や治療したい人は、呼吸器外科や呼吸器内科を受診して下さい。

肺分画症について

  • 通常の口から気管支、肺へと繋がる空気の通り道が存在しない病気。空気の通り道とはつながりがなく孤立して(分画して)しまっている肺が存在する
    • 本来は肺動脈から受けるべき栄養や酸素を、大動脈から出る血管で得ていることが多い
  • 大きく2種類に分けられる
    • 肺葉外肺分画症:正常な肺と完全に分かれていて、分画肺がそれ自身の胸膜に覆われている状態
      ・横隔膜の上下に出来ることが多く、9割が左側に生じる
      消化管と繋がってる場合や、横隔膜ヘルニアとの合併が見られることがある
      ・6割でその他の奇形が合併する。子供の時に診断されるケースが多い
    • 肺葉内肺分画症:分画肺は肺内にあり、それ自身の胸膜は持たない状態
      ・6-9割は左側に生じ、肺下葉にできることが多い
      ・約1割でその他の奇形が合併する
    • 肺葉内肺分画症はプライス(Pryce)分類で以下の3型にさらに分類される
      ・1型:異常血管があるのみで、肺は分画していない(そもそも肺分画症とは呼ばず、肺底区動脈大動脈起始症など血管異常として独立した疾患という考え方も有力)
      ・2型:異常血管が分画肺と隣接した肺組織に流入している
      ・3型:異常血管が分画肺内に留まる。正常肺と分画肺の間に嚢胞が出来る

肺分画症の症状

  • 肺分画症そのものによる直接的な症状はない
  • 肺葉内肺分画症では、肺炎気管支炎といった感染症が起こりやすくなる
    • 発熱や息苦しさ、胸痛などが起こりうる
  • 肺高血圧症心不全合併することもある

肺分画症の検査・診断

  • 大血管から肺に流入する異常血管を証明することが確定診断につながる
  • 画像検査
    • 胸部レントゲンX線)検査
    • 胸部CT検査
    • 血管造影検査
  • 胎児のときに超音波検査などで発見される場合もある
  • 血液検査
    • 肺炎が起こっている場合に全身の状態を調べる

肺分画症の治療法

  • 特に症状がなく、問題を起こしていなければ経過をみるのみである
  • 肺炎の反復などがあれば、異常な肺の部分を手術で取り除く
  • 肺炎を起こしている場合は必要に応じて抗菌薬抗生物質)を使用する

肺分画症のタグ

肺分画症に関わるからだの部位

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