こうとうなんかしょう

喉頭軟化症

のど(喉頭)が未熟で柔らかいため、息を吸った際に空気の通り道(気道)がつぶれて上手く息を吸えない状態。

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12人の医師がチェック 105回の改訂 最終更新: 2017.07.21

喉頭軟化症の基礎知識

POINT喉頭軟化症とは

のどにある空気の通り道(喉頭)は軟骨でできていますが、その部分が未成熟で柔らかいため、息を吸った時につぶれて、呼吸がうまくできない病気です。多くは生後2週間頃から、息を吸う時にヒューヒュー、ゼーゼーという音がしたり、哺乳ができないなどの症状があります。診断は耳鼻咽喉科で、鼻からのどに細いカメラ(ファイバースコープ)を入れて、喉頭が柔らかいことを確認して行います。70−90%は軽症で、成長とともに自然に改善しますが、重症例では手術などが必要になることがあります。呼吸時にゼーゼーすることが続くようであれば、小児科や耳鼻咽喉科、もしくは健診の際に産科で相談してみましょう。

喉頭軟化症について

  • 喉頭(のどの前の方にある空気の通り道)が未成熟で柔らかいため、息を吸った際につぶれてしまい、気道(空気の通り道)が狭くなってしまう状態
    • 明らかな原因は不明
  • 生後2週間以内に出現し、生後6ヶ月頃までは悪化することがある
  • 喉頭だけではなく、咽頭(のどの後ろの方にある空気と食べ物の通り道)・気管・気管支呼吸をする際の空気の通り道の一つ。口から吸い込んだ空気は、気管と気管支を通り、肺へ至るなどの連続する部位に同様の軟化症を認めることがある
  • 漏斗胸胃食道逆流症合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることすることがある
  • 染色体遺伝情報の伝達を担う、DNAが集合してできた物質。ヒトは22対の常染色体と1対の性染色体をもつ異常・神経筋疾患・奇形症候群などの症状の1つである場合がある
    • 喉頭軟化症だけの場合とそれ以外に異常がある場合で重症度や治療法は大きく異なる
  • 軽症であれば、時間経過とともに1歳頃までに自然に改善する
  • 似た症状を引き起こす病気
    • のどの腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類される(咽頭がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある喉頭がんなど)
    • のどの形の異常
    • 声帯の麻痺神経の障害により、手足などに十分な力が入らない、感覚が鈍くなるなど、身体機能の一部が損なわれること反回神経麻痺
    • 喉頭けいれん(生後12か月以上で喘鳴空気の通り道(気管支)が細くなることで生じる、「ヒューヒュー」というような呼吸の音。喘息や心不全などの病気で見られるチアノーゼ全身に十分な酸素が行き届いていない状態。皮膚や唇が青〜紫色になる。肺での酸素の取り込みの異常や、心疾患などが原因で起こるが現れる)

喉頭軟化症の症状

  • 主な症状
    • 息を吸うときにヒューヒュー、ゼーゼーといった呼吸音(喘鳴空気の通り道(気管支)が細くなることで生じる、「ヒューヒュー」というような呼吸の音。喘息や心不全などの病気で見られるぜんめい空気の通り道(気管支)が細くなることで生じる、「ヒューヒュー」というような呼吸の音。喘息や心不全などの病気で見られる)が出る
      気管支喘息であれば息を吐く時にヒューヒュー、ゼーゼーといった音がする
    • 泣いているとき、おっぱいを飲むとき、体を動かしたとき、仰向けのときに症状が強くなる
    • 呼吸障害の程度が強いとチアノーゼ全身に十分な酸素が行き届いていない状態。皮膚や唇が青〜紫色になる。肺での酸素の取り込みの異常や、心疾患などが原因で起こるがみられる
    • 哺乳が進まない
    • 哺乳不良に伴う体重増加不良

喉頭軟化症の検査・診断

  • 症状から疑うが、診断の確定や症状の程度を知るには喉頭鏡検査が重要
  • 喉頭鏡・気管支鏡口もしくは鼻から、細い内視鏡(ファイバースコープ)を肺の気管支まで入れて、気管や気管支の内側の状態を調べる検査検査:気道の閉塞があるかどうかを調べる
  • X線X線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査)写真

喉頭軟化症の治療法

  • 基本的な治療方針
    • 自然に改善することが多いため、症状を和らげる工夫をする
    • 正常な発育を目指す(体重が増えすぎると気道が狭くなるので、体重の増えすぎに気をつける)
  • 重症な場合や症状の改善がない場合、合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることする奇形などを考慮して手術(喉頭形成術など)を行う
  • 主な治療
    • 寝かせ方・座らせ方を工夫する
    • ミルクを飲む際に症状が悪化する場合は、スプーンを使う
    • 長い時間授乳を続けない
    • 呼吸のペースと嚥下のペースをうまく保つ
    • 必要があればミルクにとろみを付ける
    • 鼻や口から管を入れて栄養を直接胃の中に入れる
  • 呼吸障害の程度が強い場合には、呼吸の補助を行う
    • 経鼻陽圧換気(鼻と口を覆う形のマスクをつけて、圧をかける)
    • 気管挿管(口から管を入れて、空気の通り道を確保する)
    • 気管切開(のどに切開を入れて、空気の通り道を確保する)
  • 言語聴覚士によるリハビリテーションを継続する
  • 通常であれば問題とならないような感染(かぜ気管支炎など)で呼吸状態が悪化することがあるので注意が必要
    • 予防接種は必ず受けるようにする

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