いんとうがん(じょういんとうがん、ちゅういんとうがん、かいんとうがん)

咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)

咽頭がんは咽頭にできるがん。鼻の奥から口蓋垂に高さにできる上咽頭がん、口蓋垂から舌の付け根までにできる中咽頭がん、食道の入り口付近にできる下咽頭がんに分けられる

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最終更新: 2017.11.20

咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)の基礎知識

POINT咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)とは

咽頭がんのうち、上咽頭がんは鼻の奥から口蓋垂(のどちんこ)の範囲にできるがんです。中咽頭がんは口蓋垂から舌の付け根までの範囲にできるがんです。下咽頭がんは舌の付け根の高さから、食道の入り口までの範囲にできるがんです。症状は上咽頭がんは鼻づまり、鼻血、耳の詰まった感じ、耳鳴り、難聴などがでて、進行すると目が二重に見えることもあります。中咽頭がんや下咽頭がんの症状はのどの違和感や痛みです。咽頭がんは首のリンパ節に転移しやすく、首にしこりを触れることもあります。診断は細いカメラ(ファイバースコープ)を鼻から入れて行います。がんであることを確かめるために、腫瘍を一部切り取って組織診断を行います。がんの広がりや転移を調べるために、CT検査、MRI検査、超音波検査、PET-CT検査を行います。合併したがんを調べるために上部消化管内視鏡(胃カメラ)を行うことがあります。治療は放射線治療、化学療法(抗がん剤)、手術治療を組み合わせて行います。

咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)について

  • 咽頭がんは、がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるができる位置(高さ)で3つに分類される
    • 上咽頭がん:鼻の奥から口蓋垂(のどちんこ)のあたりの範囲にできたがん
    • 中咽頭がん:口蓋垂のあたりから舌の付け根までの範囲にできるがん
    • 下咽頭がん:舌の付け根の高さから、食道の入り口までの範囲にできるがん
  • 咽頭がんのできた場所で、症状や治療が異なる
  • 咽頭がんの主な原因は喫煙、飲酒、ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効である感染
    • 上咽頭がん:EBウイルス(エプスタインバールウイルス)
    • 中咽頭がんヒトパピローマウイルス皮膚や粘膜に感染するウイルス。様々ながんや病気の原因となる。性交渉により感染し、子宮頚がんの原因になるものが最も有名
    • 飲酒や喫煙が原因になる食道がん合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることが多い
  • 咽頭がんの患者数は、下咽頭がんが最も多く、中咽頭がん上咽頭がんの順番
  • 咽頭がんは男性に多い

咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)の症状

  • 咽頭がんのできた場所で、症状は異なる
  • 咽頭がんは頸部リンパ節転移がんが周りのリンパ節に転移している状態。通常、がんは周りのリンパ節に転移した後、さらに遠くの臓器に転移する(遠隔転移)を起こしやすく、腫れたリンパ節体全体にある、免疫を担当する器官の1つ。感染や免疫異常、血液のがん、がんの転移などで腫れるをしこりとして触れることがある
  • 上咽頭がんの症状
    • 初期症状
      ・鼻づまり
      鼻血
      ・耳がつまった感じ:中耳耳の奥の部分で、鼓膜の裏側から内耳の手前までの部分。ここに炎症が生じるのが中耳炎とつながる部分にがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるができて、滲出性中耳炎になるため
      ・耳鳴り
      難聴
    • 進行した場合の症状
      ・ものが二重に見える(複視物が二重に見える状態。左右の視線が一点に揃わないことによる:ふくし):目を動かす神経にがんが広がるため
      ・顔のしびれ:顔の感覚の神経にがんがひろがるため
      ・首のリンパ節の腫れ
  • 中咽頭がんの症状
    • 初期症状
      ・食べ物を飲み込む時の違和感
      ・のどがしみる
    • 進行した場合の症状
      ・のどの痛み
      ・飲み込みにくさ
      ・話しにくさ
      ・のどからの出血
      ・呼吸困難
      ・首のリンパ節の腫れ
  • 下咽頭がんの症状
    • 初期症状
      ・食べ物を飲み込む時の違和感
      ・のどがしみる
    • 進行した場合の症状
      ・のどの痛み
      ・飲み込みにくさ
      ・のどからの出血
      ・耳の周りの痛み:下咽頭の神経が耳の神経とつながっていて、下咽頭の痛みを耳の痛みとして感じるため
      ・声がかすれる:がんが周りにひろがると声帯の動きが悪くなるため
      ・首のリンパ節の腫れ

咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)の検査・診断

  • ファイバースコープ検査
    • 鼻から細くて柔らかいカメラ自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるを入れて、がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるの近くを観察する
  • 病理検査
    • 組織診病気を詳しく調べるために、体や病変の一部を切除して顕微鏡で調べる検査。例えば、腫瘍ががんか否かを調べる時などに行われる:がんを疑う部分を一部切り取って、がんがあるか顕微鏡で詳しく調べる
    • 細胞診病気を詳しく調べるために、病変のかけらである細胞を採取して、顕微鏡で調べる検査。腫瘍が、がんかどうかを調べる時などに行われる。より詳しく調べるのが組織診転移がん細胞がリンパ液や血流にのって、リンパ節や他の臓器にまで広がること。転移がある場合は進行がんに分類されることが多いを疑うリンパ節体全体にある、免疫を担当する器官の1つ。感染や免疫異常、血液のがん、がんの転移などで腫れるに針を刺して、がんがあるか顕微鏡で詳しく調べる
    • 中咽頭がんではヒトパピローマウイルス皮膚や粘膜に感染するウイルス。様々ながんや病気の原因となる。性交渉により感染し、子宮頚がんの原因になるものが最も有名の有無を、組織診で調べる
  • 血液検査
    • 治療が行える全身状態かを調べる
  • 画像検査
    • 首のリンパ節への転移や、遠い臓器への転移がないか調べる
      超音波検査空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができるエコー空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができる検査)
      CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査
      MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査
      PET-CT検査放射線を発する物質(放射性物質)を体内に入れて、特定の臓器や腫瘍にそれが集まる性質を利用して病気の有無や位置を調べる検査
  • 上部消化管内視鏡検査口もしくは鼻から小さいカメラを胃まで進めて、胃の中の状態を見る検査。「上部消化管内視鏡検査」とも呼ばれる
    • 合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることする食道がん胃がんがないか調べる
  • これらの検査により、がんの進行の程度を病期がん等の進行の程度を示す言葉。がんの場合、大きさや広がり、リンパ節転移の有無、他の臓器への転移の有無などで決定され、治療方法に影響するステージがん等の進行の程度を示す言葉。がんの場合、大きさや広がり、リンパ節転移の有無、他の臓器への転移の有無などで決定され、治療方法に影響する)で分ける

咽頭がん(上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん)の治療法

  • 治療は手術、放射線治療主にがんに対して用いられる、放射線を用いた治療法抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもある化学療法がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称)を組み合わせて行う
  • 上咽頭がんの治療
    • 手術ができない部位のため、放射線治療が基本になる
    • 放射線治療に抗がん剤を組み合わせた、化学放射線治療を行う
    • 化学放射線治療後に頸部リンパ節体全体にある、免疫を担当する器官の1つ。感染や免疫異常、血液のがん、がんの転移などで腫れるがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるが残存、再発した場合は手術を行う
  • 中咽頭がんの治療
    • 手術もしくは、放射線治療、化学放射線治療を行う
    • 手術治療後は咀嚼機能(噛む機能)や嚥下機能(飲み込む機能)が低下することがある
    • ヒトパピローマウイルス皮膚や粘膜に感染するウイルス。様々ながんや病気の原因となる。性交渉により感染し、子宮頚がんの原因になるものが最も有名関連の中咽頭がんは放射線治療や抗がん剤が効きやすい
    • ヒトパピローマウイルス関連の中咽頭がんは手術より、化学放射線治療を行うことが多い
  • 下咽頭がんの治療
    • 早期がんでは放射線治療、化学放射線治療を行う
    • 進行がんでは手術治療を行うことが多い
    • 進行がんの手術では喉頭を切り取ることもあり、手術後は声がでなくなることがある
    • 喉頭を切り取らない手術では、手術後は嚥下機能が低下し、食べ物が肺に入りやすくなる(誤嚥:ごえん)
    • 声を出す機能を維持したい場合は、化学放射線治療を行うが、治療後にがんが残存、再発した場合は手術を行う
  • 治療後の経過観察病気の状態や健康の状態を見守ること。その時点で治療する必要がないと医師が判断した場合や、診断のためにその後の経過を見なければならない場合に行われる
    • 外来での定期的な経過観察と画像検査を行い、がんの再発の有無を確認する
  • 再発予防方法
    • 禁煙
    • 過度の飲酒を控える

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