鼻出血(鼻血)の基礎知識
POINT 鼻出血(鼻血)とは
一般的に鼻血と呼ばれるもので、鼻への外傷や刺激により、鼻内の血管が切れることや、腫瘍などからの出血によっておこります。鼻出血の9割が鼻の入り口付近にあるキーゼルバッハ部位からの出血で、ほとんどが指での圧迫で止血可能です。圧迫の方法は、座った状態で顎を引いて、小鼻を両側から10−20分ほど指で圧迫します。この方法で止まらない場合は、出血の勢いが強いか、鼻の奥の動脈からの出血のことがありますので、耳鼻咽喉科のクリニックや病院に受診しましょう。血液を固まりにくくする薬を使用している場合や、血液疾患や肝臓疾患などの持病で、鼻出血が止まりにくいことがありますので、受診時には、使用している薬剤、他の病気の有無、以前の検査結果などを、分かる範囲で医師に伝えてください。
鼻出血(鼻血)について
鼻出血(鼻血)の症状
- 鼻からの出血
- ほとんどの場合が圧迫による止血を15分程行うことで自然に止まる
- 後方出血の場合は動脈からの出血であり止血困難な場合が多い
- 動脈からの出血の場合は鮮やかな赤い色の血液が勢い良く出てくる
- 喉へのたれ込むことも多い
- 病院での処置(血管を焼いて止血する)が必要となる
鼻出血(鼻血)の検査・診断
- 診断が不要の場合が多い
- 出血部位の特定や、止血の処置が必要な場合にファイバーなどを利用して観察することもある
鼻出血(鼻血)の治療法
- 椅子に腰を掛けさせ、顎を下げて顔をうつむかせて小鼻を15分圧迫する
- 間違った治療法
- 鼻の上部の骨の硬いところを圧迫する
- 首筋をとんとんとたたく
- 詰め込んだティッシュペーパーを何度も取り替える
- 仰向けに寝る
- 鼻をほじることや、こすることを控えることで予防できる
- 指で強く圧迫するだけで、止血しない場合、耳鼻科での処置が必要となることがある
- 止血効果のある薬品を浸したガーゼを鼻に詰める
- 血管を焼いて止血する
- 鼻の奥の部分を圧迫できるような特殊な器具を用いて止血する
鼻出血(鼻血)の経過と病院探しのポイント
鼻出血(鼻血)でお困りの方
鼻出血とは、いわゆる鼻血とのことです。鼻への外傷や刺激により出血を起こした状態です。特定の薬を使用している方や、持病のために起こりやすい状態になっている方もいます。
今まで鼻血が出たことが無い方はめったにいないと思いますが、みなさんが経験されたことがあるように、鼻血が出た際には、適切に止血すれば数分で止まります。適切な止血とは、例えば座った状態で顎を下げ、小鼻を10-15分ほど圧迫することを指します。このように止血をしても止まらない場合は、病院受診を考えましょう。具体的に何分以上続いたらという明確な時間はありませんが、ご自身が辛いと感じた時点で病院を受診すると良いでしょう。
ご自身が鼻出血で困った時、最初に受診するのは耳鼻科(耳鼻咽喉科)、救急科の病院やクリニックが適しています。夜間に対応している耳鼻科がない場合は、救急科での対応になります。耳鼻科であれば、クリニックであっても鼻出血の治療が行えます。鼻出血が止まらない原因を考える上で、使用している薬剤、他の病気の有無、以前の検査結果は参考になることもありますので、分かる範囲で医師に伝えると良いでしょう。
鼻出血そのものは、見れば診断がつくため、診断のために病院での検査は必要ありませんが、鼻出血が継続する時には、どこから出血しているかを確認するために、鼻腔内カメラ(ファイバー)を実施することがあります。
鼻出血の治療は、基本的に手で圧迫することですので、病院でもまずはこの方法を試す場合もありますが、出血している方の鼻にガーゼを挿入し圧迫する方法が、まず行われることが多いです。ガーゼの挿入で止血できない場合は、電気メス等で出血部位を焼いたり、鼻腔内のカメラ(ファイバー)で出血部位を観察し止血することもあります。これらの方法は病院によっては、耳鼻科医でなければできないこともあります。今まで鼻出血の止血に苦労した経験がある方は、なるべく耳鼻科診察が可能な病院の受診が望ましいです。
鼻出血(鼻血)のタグ
鼻出血(鼻血)に関わるからだの部位
