きどういぶつ(ごえん)
気道異物(誤嚥)
気管や肺などの呼吸器に、ピーナッツや餅など異物が入ってしまうこと。窒息や肺炎の原因となる
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最終更新: 2023.02.02
気道異物(誤嚥)の基礎知識
POINT 気道異物(誤嚥)とは
気道異物とは、気管や肺などに異物が入ってしまうことを指します。「異物誤飲(ごいん)」と言った場合には、食道や胃などの消化管に異物が入ったことを指し、「異物誤嚥(ごえん)、気道異物」と言った場合には気管や肺などの呼吸器に異物が入ったことを指します。気道異物は歯の生え揃っていない3歳以下の乳幼児や、飲み込みの機能や認知機能が低下した高齢者で主に起こります。症状としては、突然の咳き込み、かすれ声、ゼーゼーした呼吸、ぐったりする、息苦しそうにしている、顔が青白い、などが挙げられます。実際に異物の誤嚥が目撃されていた、あるいは自覚している場合には診断は容易ですが、そうでない場合にはレントゲン(X線)検査、CT検査、気管支内視鏡検査などで診断を行います。異物の種類やサイズによっては様子をみることもありますが、肺炎や窒息の原因になりうるためしばしば気管支内視鏡での摘除が必要になります。気道異物が心配な方は救急科・小児科・呼吸器科などを受診してください。窒息が心配される場合には、速やかに救急車を呼び、異物を吐き出させることを試みてください。