ごえんせいはいえん

誤嚥性肺炎

食べ物を飲み込む際や、気づかないうちなどに、唾液や胃液、食物とともに細菌が気道に入り込むことで生じる肺の炎症

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11人の医師がチェック 123回の改訂 最終更新: 2018.01.01

誤嚥性肺炎の基礎知識

POINT誤嚥性肺炎とは

誤嚥性肺炎は飲み込みが悪いため、誤って肺の方に食べ物やつばなどが落ちてしまった後に起こる肺炎です。高齢者や脳梗塞の後に起こりやすいです。主な症状は、咳・たん・発熱・呼吸困難・意識もうろうなどです。 症状の出た経過を参考にして、画像検査や細菌検査、血液検査を用いて診断します。治療では抗菌薬を用いますが、重症の場合には酸素吸入や人工呼吸器管理が必要になることもあります。誤嚥性肺炎が心配な人や治療したい人は、呼吸器内科や感染症内科を受診して下さい。

誤嚥性肺炎について

  • 食べ物を飲み込む際や、気づかないうちなどに、唾液や胃液とともに細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつが気道に入り込むことで生じる肺の炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出る
  • 主な原因
    • 明らかにむせこむ様子などのないまま、いつのまにか唾液が気道に入り込んでしまう形式の誤嚥
    • 食べたものを飲み込むときの誤嚥
    • 胃から逆流してきたものの誤嚥
  • 高齢者の肺炎の多くが誤嚥に関係している
  • 再発を繰り返す特徴があるため、抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がないが効きにくくなることがある

誤嚥性肺炎の症状

  • 誤嚥性肺炎でよく見られる症状
    • 発熱
    • なんとなく元気がない
    • 体のだるさ
    • 重症化すると、酸素低下によって呼吸が苦しくなる
  • 誤嚥性肺炎に先立って起こりやすい症状
    • 食事中のむせこみ
    • 常に喉がゴロゴロ鳴っている
    • 唾液が飲み込みづらい

誤嚥性肺炎の検査・診断

  • 胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われるX線X線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査写真)検査:肺の炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るの有無や程度を調べる
  • 胸部CT検査X線(放射線)を用いて胸の中の状態を調べる検査。肺や肋骨などの状態を確認するために行われることが多い:肺の炎症の有無や程度、正確な部位を調べる
    • 肺の下側、背中側に炎症が起きることが典型的
  • 血液検査:炎症の程度や全身の状態を調べる
  • 嚥下機能検査
    • 飲水テスト
    • 嚥下内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途がある
    • 嚥下造影造影剤と呼ばれる注射薬を使用して、そのままでは画像検査で写りにくいものが写るようにすること検査 など

誤嚥性肺炎の治療法

  • 病原体に合わせた抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がないで治療する
  • 咳をして自分で痰を上手く出せない場合、痰を吸引することが必要
    • チューブを気管にいれて吸引するだけでなく、重症の場合には必要に応じて気管支鏡口もしくは鼻から、細い内視鏡(ファイバースコープ)を肺の気管支まで入れて、気管や気管支の内側の状態を調べる検査での吸引も行うことがある
  • 呼吸不全肺や気道の異常によって、血液中の酸素の圧力が低下していて、全身に必要な酸素が供給できていない状態が進行した場合は、人工呼吸器を用いることがある
  • 治療をしながら、並行した呼吸や体全体のリハビリがとても重要になる
  • 嚥下が適切に行えない場合には胃ろう内視鏡を使って腹部に小さな穴を作り、胃の中まで管を通して、食物や水分、医薬品を注入するための経路を作る処置(おなかの外から胃に穴をあけ、管で栄養を補給する処置)を作ることもある
    • ただし、社会的問題、倫理的問題など、本人や家族のために考慮すべきことが多く、「このような場合には胃ろうを作るべき」と医学的に一律に決めてしまうことはできない
  • 予防のためにできること
    • 飲食時の意識付け
    • 誤嚥予防のための体位保持
      ・食後すぐに横にならず、2時間程度座位を保つ
    • 口腔ケア
      ・歯磨きなどで口の中の雑菌を減らす

誤嚥性肺炎の経過と病院探しのポイント

誤嚥性肺炎かなと感じている方

誤嚥性肺炎では、発熱、咳、痰などの症状が出ます。誤嚥とは、本来食道から胃に入るべきものが、気管から肺へ入ってしまうことです。胃は胃酸で守られているため細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつが入っても大丈夫なのですが、肺にはそのような防御機構がないために、細菌が入ってしまうとそこで周囲に炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るを引き起こしてしまうのです。

誤嚥には、食事中にむせこんで周りで見ている人が「誤嚥だ」と気がつけるものと、寝ている間に唾液が肺に流れ込んで、咳き込むこともなくいつの間にか細菌が肺へ入り込んでしまうようなものがあります。後者の場合には本人も周囲も誤嚥を認識できないため、病院で胸の聴診音を聞いて診察すること。主に聴診器を用いて、肺や血管、血管などの音を聞くことをして初めて誤嚥性肺炎だと診断がつくことが多いです。

誤嚥性肺炎を含む肺炎は日本人の死因の第3位を占めており、高齢の方が高熱を出して息が苦しそう(呼吸数が増える、肩で息をするなど)な時にまず考える病気の一つです。

心当たりがある場合には、まず内科のかかりつけの病院を受診することをお勧めします。いつも診てくれている医師がいるのであれば普段の様子と比較してもらうためにそちらを受診するのが良いでしょう。症状だけからは風邪なのか肺炎なのか他の病気なのかを判断することは困難です。胸の聴診やレントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査を用いて肺炎の診断を行った上で、もし肺炎であったとしたら、通院で治療するか入院が必要かを判断することとなります。普段からかかっている病院がない場合には、内科のクリニック、または呼吸器内科のクリニックが良いでしょう。肺炎の原因が誤嚥かどうかは最後まで判断がつかないこともあります。

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誤嚥性肺炎でお困りの方

誤嚥性肺炎は、感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称とは言っても人から人へ伝染するようなものではありません。しかし、嚥下力(ものを飲み込むのどの力)が低下しているご高齢の方では、肺炎が治ってもまた次の誤嚥性肺炎と、繰り返してしまうことが多いです。

誤嚥性肺炎については診断がつき次第その場で治療が開始されますし、治療の方法にもバリエーションが少ないため、どこでどのような治療を受けるか迷う余地は少ない病気かもしれません。

肺炎は日本人の死因の第3位です。肺炎になったと聞くと、とても重症な病気にかかってしまったと感じられる方がいるかもしれません。確かに肺炎は重症化し得る病気なのですが、従来元気に暮らしていた人が肺炎になることと、元々心臓や肺の病気、あるいはがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるのような病気がある方が肺炎になることの間には違いがあります。免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患力が十分な方と免疫力が低下している方ではかかる細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつの種類にも違いがありますし、同じ種類の細菌だったとしても治療にかかる期間や症状の重さには差が出てきます。

このような事情がありますので、肺炎からどのように治癒病気が、それ以上の治療を必要としない状態になること。完治とほぼ同じ意味するかは病院の設備によって異なるというよりも、原因となる細菌の種類であったり、患者さんに持病があるかどうかといったところで変わってくる側面が大きいです。大学病院など特殊な設備のある病院でなければ治療ができないということはあまりありませんが、そのような必要性が生じた場合にはその時点で元の病院から専門病院へと紹介してくれることでしょう。

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