ごえんせいはいえん
誤嚥性肺炎
食べ物を飲み込む際や、気づかないうちなどに、唾液や胃液、食物とともに細菌が気管に入り込むことで生じる肺の炎症
11人の医師がチェック 124回の改訂 最終更新: 2018.07.31

Beta 誤嚥性肺炎についての医師コメント

食事をとらないから誤嚥しない、というのは間違いで、口腔内の唾液や胃の内容物が逆流したものを誤嚥することで誤嚥性肺炎を発症することもあります。口腔ケアで口腔内を清潔に保つことが誤嚥性肺炎の予防に役立ちます。また、ACEIという降圧薬の一種の副作用に空咳があるのですが、その副作用をうまく利用して咳を出してやることで誤嚥を防ぐといったことをすることもあります。
ただやはり経口摂取を続けていると誤嚥性肺炎のリスクは高いです。リスクを考慮して食事を続けるか、リスクがあるから食事をとめるか…。正解はありません。個々に応じて相談していく必要があります。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.04.26

誤嚥性肺炎というと食べるときに誤って食物を肺のほうに入れてしまって…というイメージを持たれる方も多いかと思います。しかし実のところ、寝たきりで自ら食事をとれない患者さんでも誤嚥性肺炎になる方はいらっしゃいます(胃ろうで誤嚥性肺炎が完全に防げるわけではありません)。口の中にたまっている唾が肺の中に垂れ込み、通常は口の中にいる細菌が肺の中で感染を起こしてしまうのです。治療を選択するときに聞いていれば胃ろうはしなかっただろうに、とおっしゃるご家族も稀ではありません。治療の時、気になるところは医師や看護師に遠慮なく質問してくださいね。


匿名協力医師
実際の治療例
2015.04.19

高齢者に限った統計では肺炎は癌などを抑え死因の第1位です。高齢者で多いのは上述の誤嚥性肺炎です。誤嚥とは、体力の低下や神経疾患などで飲みこみの機能が低下することで、食物や細菌を多く含んだ唾液などが気管や肺に入って行く現象のことです。体力低下の終末像においては誤嚥性肺炎のリスクが常にあると言えます。

そのような場合に口から食べられないが故に胃瘻(経管栄養)や中心静脈栄養(カロリーの高い特殊な点滴)により栄養摂取が選択肢となりえます。しかし、ほぼ寝たきりで自分の意向をはっきり伝えられないような場合、それらを行うことについては倫理的な議論があります。患者本人の希望が明確でない場合、ともすれば本人の尊厳を無視した延命処置ともいえる医療行為となってしまうからです。

人間誰しもいつかは体力が低下し食べられなくなります。つまりは老衰です。こう書いている私もしかりです。そのような場合に胃瘻などの処置を行うのか、各々が元気なうちに少しでも考えておくべきなのかもしれません。


匿名協力医師
患者さんへのメッセージ
2015.04.01