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慢性閉塞性肺疾患(COPD)

気管支や肺胞が炎症で変化し、正常な呼吸ができなくなっている状態。喫煙が原因で起こることがほとんどである

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20人の医師がチェック 129回の改訂 最終更新: 2017.06.15

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の基礎知識

慢性閉塞性肺疾患(COPD)について

  • 慢性閉塞性肺疾患COPD:chronic obstructive pulmonary disease)とは,
    • 喫煙や化学物質をはじめとした有害物質を吸入することで、気管支呼吸をする際の空気の通り道の一つ。口から吸い込んだ空気は、気管と気管支を通り、肺へ至る肺胞肺全体を構成している小さな袋状の構造。吸い込んだ空気は肺胞に入り、血液中の二酸化炭素と肺胞の中の酸素が交換されるがダメージをうけて、呼吸障害を来した病態病気の状態や、その病気の原因・発生機序などを指して用いられる言葉のことです。気管支とは、肺までの空気の通り道(気道)のうち、奥の方にある肺に一番近い部分のことです。
    • 昔は、肺胞が主病態を「肺気腫」、気管支が主病態を「慢性気管支炎」という病名で呼んでいました。しかし、病態の本質は、両方ともタバコなどの有害物質の吸入によるものであり、さらには肺気腫慢性気管支炎もお互いを合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることし、厳密に区別するのは難しいことが多いです。現在は、両方を併せて慢性閉塞性肺疾患COPD)という言い方をしています。

  • 原因のほとんどが喫煙
    • 一般的には、COPDの原因は、ほぼ喫煙であるといっても過言ではありません。溶接業など、大量の金属を吸い込んだりするような特殊な職業の人にも稀にみられますが、圧倒的に最多であるのは、やはり喫煙関連のCOPDです。ただし、喫煙者がみんなこの病態になってしまうわけではなく、なりやすい人となりにくい人がいるようです。

  • 病態の本質は、空気の通り道(気管支)の壁がタバコによる炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るでダメージを受け、脆弱になることで、うまく呼吸ができなくなることにある。
    • 気管支の炎症がおきると気管支壁が厚くなります。中枢の太い気道では大きな問題はありませんが、気道の一番奥にある末梢気道はとても細く、そこの細い部分の気管支壁が炎症で厚くなると、壁が厚くなった分、気道が細くなってしまいます。結果、空気が入りにくくなり、呼吸障害が起きます。
    • さらに、炎症により末梢気管支壁は脆弱になっていて、呼吸のたびにペコペコとへこんでしまいます。すると、特に息を吐くときに気管支がへこむと、末梢気道が閉塞し、息が吐きにくくなります。これをチェックバルブといいます。COPDが進行するにつれて、息はどんどん吐きにくくなり、呼吸不全肺や気道の異常によって、血液中の酸素の圧力が低下していて、全身に必要な酸素が供給できていない状態にいたります。

  • 肺胞の細胞が破壊されてしまう。
    • 上述したように、気管支が炎症により脆弱になることで呼吸不全がおきます。さらに、気管支の奥には肺胞という、酸素を取り込み二酸化炭素を排出する組織があります。この肺胞もタバコなどの有害物質により破壊され、肺胞の壁が薄くなりペラペラになります。薄くなり細胞が壊されてしまった肺胞は、酸素を取り込む力が低下し、呼吸不全が生じます。

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状

  • 主な症状
    • しつこい咳や痰:炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るにより分泌物が増える
    • 動いたときの息苦しさ
    • 進行すると安静にしていても息切れするようになる
    • 体重の減少(以下の悪循環によって体重が減ってくる)
      ・細い気道が閉塞するため、思いっきり息を吐く必要が出てくるため呼吸をするために力が入れ無くてはならない
      ・呼吸に努力が必要になることによってエネルギーを消費するため体重が減り、呼吸に必要な筋肉まで減ってしまう
      ・さらに呼吸するのに努力が必要ななってくる
    • 肺炎肺癌など、他の病気を合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることしてくる

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の検査・診断

  • 画像検査:肺の状態を調べる
    • 胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われるX線X線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査写真)検査
    • 胸部CT検査X線(放射線)を用いて胸の中の状態を調べる検査。肺や肋骨などの状態を確認するために行われることが多い
  • 呼吸機能検査空気を吸う力と吐く力を測定する検査。スパイロメトリーと呼ばれる機械を使用する:肺活量と息を吐くときの空気の通りやすさを調べる
    • 基準となる空気の通りやすさの値を下回る結果が出ると、COPDの診断となる
    • COPDは、基本的に末梢気道がペコペコになって息が吐きにくくなる病態病気の状態や、その病気の原因・発生機序などを指して用いられる言葉であり、「1秒率」という1秒間に吐ける息の割合が70%以下の人のことを言う
    • さらに、1秒間に吐ける息の量(1秒量)が正常な人と比べてどの程度の低下しているかによって、COPDの重症度(病期がんの進行の程度を示す言葉。がんの大きさや広がり、リンパ節転移の有無、他の臓器への転移の有無などで決定され、治療方法に影響する)が決まる
      ・Ⅰ期 軽度の気流閉塞 患者さんの1秒量 / 正常な人の1秒量     ≧ 80%
      ・Ⅱ期 中等度の気流閉塞 患者さんの1秒量 / 正常な人の1秒量    = 50~80%
      ・Ⅲ期 高度の気流閉塞 患者さんの1秒量 / 正常な人の1秒量    = 30~50%
      ・Ⅳ期 極めて高度の気流閉塞 患者さんの1秒量 / 正常な人の1秒量  < 30%

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療法

  • 治療は禁煙が最も重要
    • COPDになると、元通りの肺の状態に戻ることはない
      ・ただし、禁煙をすることで症状の進行を止め、症状を軽くすることができる
  • 呼吸の機能を少しでも取り戻すために、禁煙した上で薬が使われることもある
    • 抗コリン薬(気管支呼吸をする際の空気の通り道の一つ。口から吸い込んだ空気は、気管と気管支を通り、肺へ至るを広げる)
    • β刺激薬(気管支を広げる)
    • テオフィリン(気管支を広げる)
    • 吸入ステロイド副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るを抑える)
    • 去痰薬
  • 呼吸のリハビリテーションも大切(特に足や胸の筋肉を鍛える)
  • 状態が悪く、普通にしていても息苦しさが残る場合、酸素ボンベを携帯して生活をする(火事になるので絶対に喫煙してはならない)
  • 普段は安定しているCOPDの症状が、急激かつ一時的に悪化した場合(COPD急性増悪元々病状が悪い状態から、さらに急に症状が悪化すること)、以下のような薬剤を使用する
    • 抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がない(セフェム系抗菌薬やニューキノロン系抗菌薬など)
    • β刺激薬(気管支を広げる)
    • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている
  • COPDになると肺炎のリスクが高いので肺炎予防が大切である
    • インフルエンザウイルスのどや気管、気管支、肺などに感染し、発熱や咳、鼻水などの症状を起こすウイルス肺炎球菌細菌の一種。肺炎、髄膜炎、中耳炎など、様々な感染症の原因となり、唾液などを通じて飛沫感染をするの予防接種を行う
    • 日々の生活で手洗いやうがいなどをこまめに行うことが必要である

慢性閉塞性肺疾患(COPD)に関連する治療薬

長時間作用型抗コリン薬 (LAMA)(吸入薬)

  • 気管支を拡張させてCOPDなどによるしつこい咳や息苦しさなどを改善する薬
    • COPDでは気管支や肺胞がダメージをうけて、正常な呼吸ができていない
    • 気管支において神経伝達物質のアセチルコリンを阻害すると気管支を広げることができる
    • 本剤はアセチルコリンを阻害する作用(抗コリン作用)により気管支を広げ、COPDによる呼吸症状を改善する
  • 製剤毎に使用方法やデバイス(器具)が異なる
    • 適切な吸入指導や使用方法などの十分な理解が必要となる
長時間作用型抗コリン薬 (LAMA)(吸入薬)についてもっと詳しく

ステロイド薬・β2刺激薬配合剤(吸入薬)

  • 気管支やの炎症により気道が狭くなっている喘息やCOPDに対して、気道の炎症を抑え気道を拡張することで、咳や息苦しさなどを改善する薬
    • ステロイドの抗炎症作用により、気管支や肺の炎症を抑え呼吸症状を改善する
    • 気管支のβ2受容体というものを刺激し、気管支が拡張し呼吸症状を改善する
    • 本剤は吸入ステロイド薬と吸入β2刺激薬の配合薬となっている
  • 製剤毎に使用方法などが異なる
    • 適切な吸入指導や使用方法などの十分な理解が必要となる
    • 剤形には吸入様式により、エアゾール剤やドライパウダー剤がある
ステロイド薬・β2刺激薬配合剤(吸入薬)についてもっと詳しく

長時間作用型β2刺激薬(LABA)(吸入薬)

  • 長時間にわたり気管支を拡張させてCOPDなどの咳や息苦しさなどを改善する薬
    • COPDでは気管支や肺胞がダメージをうけて、正常な呼吸ができていない
    • 気管支のβ2受容体というものを刺激すると、気管支が広がる
    • 本剤はβ2受容体を刺激することで気管支を広げ、COPDなどの症状を改善する
  • 製剤毎に使い方やデバイス(器具)などが異なる
    • 適切な吸入指導や使用方法などの十分な理解が必要となる
  • 気管支喘息の治療で使われる場合もある
長時間作用型β2刺激薬(LABA)(吸入薬)についてもっと詳しく

慢性閉塞性肺疾患(COPD)の経過と病院探しのポイント

慢性閉塞性肺疾患(COPD)かなと感じている方

慢性閉鎖性肺疾患(COPD)は喫煙習慣のある人に発症症状や病気が発生する、または発生し始めることしやすく、咳や運動後の息切れが初期症状となります。ご自身がCOPDではないかとご心配な方は、まず一度呼吸器内科、もしくは一般内科のクリニックを受診されることをお勧めします。

聴診音を聞いて診察すること。主に聴診器を用いて、肺や血管、血管などの音を聞くことレントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査、そして必要に応じて胸部CTX線(放射線)を用いて胸の中の状態を調べる検査。肺や肋骨などの状態を確認するために行われることが多い呼吸機能検査空気を吸う力と吐く力を測定する検査。スパイロメトリーと呼ばれる機械を使用するCOPDは診断します。全ての検査を行う前の段階でCOPDが疑わしいということになれば、最初にかかった医療機関から診療情報提供書前の病院で行われた検査や治療、経過をまとめて、他の医療機関へ引き継ぐための資料。俗に「紹介状」と呼ばれているものを指す紹介状前の病院で行われた検査や治療、経過をまとめて、他の医療機関へ引き継ぐための資料。正式名称は「診療情報提供書」)をもらった上で専門病院を受診する流れになることが多いでしょう。診療情報提供書がないと基本的な検査を一からやり直すことになってしまうためご注意なさって下さい。

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慢性閉塞性肺疾患(COPD)でお困りの方

慢性期のCOPDの治療は特殊な設備を要するものではなく、内科のクリニックでも行うことが可能です。COPDを悪化させないために最も重要なことは、喫煙を避けることです。もし現時点で喫煙習慣があるようであれば、禁煙外来のある病院やクリニックに通院してみることも選択肢の一つです。

COPDは通常は年単位で徐々に進行する病気であり、短期的にみれば症状は安定しています。しかし、肺で細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつ炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るを起こすと肺炎のような状態になって入院治療が必要となります。これを、COPD急性増悪元々病状が悪い状態から、さらに急に症状が悪化すること(ぞうあく)と言います。

COPDの急性増悪の場合、入院の上で抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含むをはじめとする治療を行います。大学病院など専門的な医療機関でないと治療が行えないという病気ではなく、普段から通っていてカルテなどの記録が残っている医療機関があり、そこで内科の入院が可能であれば、そちらで治療を受けることが望ましいでしょう。

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