重症急性呼吸器症候群(SARS)の基礎知識
POINT 重症急性呼吸器症候群(SARS)とは
重症急性呼吸器症候群SARSコロナウイルスによる感染症です。重症な肺炎を起こし、感染者の10%程度が亡くなります。主な症状は発熱・悪寒・咳・痰・筋肉痛などになります。 SARSコロナウイルスの検査は一般の医療機関では受けることができませんので、症状と流行背景から診断します。治療には特効薬はありませんが、症状を和らげる治療(対症療法)を用いて治療します。SARSが心配な人や治療したい人は、呼吸器内科や感染症内科、救急科を受診して下さい。
重症急性呼吸器症候群(SARS)について
重症急性呼吸器症候群(SARS)の症状
重症急性呼吸器症候群(SARS)の検査・診断
重症急性呼吸器症候群(SARS)の治療法
重症急性呼吸器症候群(SARS)の経過と病院探しのポイント
重症急性呼吸器症候群(SARS)が心配な方
重症急性呼吸器症候群(SARS)は、日本国内での感染は2016年現在報告されていません2002-2003年に中国や東南アジアを中心に流行したことで認識されるようになった感染症です。
このような特殊な感染症は感染症科(感染症内科)、もしくは呼吸器内科で診療します。しかし感染症専門医や呼吸器専門医であっても、SARSの診療経験のある医師はほとんどいません。海外の流行地域から帰ってきたばかりであるといったような病歴や病状からSARSが疑われた時点で、大学病院など地域の中核病院に移動して入院治療を受けることになるでしょう。
経過や症状からある程度疑うことはできても、特殊な検査を行わないとSARSであるという診断はつけられません。ご自身がSARSにかかっているかもしれないという心当たりがあるようであれば、まずは受診前に病院に電話で相談なさることをお勧めします。病院によっては、そのような感染の疑いがあるという時点で、その施設では対応できないために他の大きな病院を紹介されるということがあります。
重症急性呼吸器症候群(SARS)でお困りの方
SARSには未だ特効薬がありません。血圧が下がれば血圧を上げる治療、酸素が足りなくなれば酸素を吸入、といったように全身的な対症療法を行います。致死率の高い疾患ですので、集中治療室(ICU)などで治療を受けることになるでしょう。
SARSは診断がつき次第その場で(あるいはすぐに地域の中核病院へ転院となった上で)治療が開始されますので、どこでどのような治療を受けるかを迷う余地はほとんどない疾患です。逆に言えば、設備の整っていない小さな医療機関では診断の確定や治療が困難な病気であるとも言えます。
重症急性呼吸器症候群(SARS)のタグ
重症急性呼吸器症候群(SARS)に関わるからだの部位
