こうけつあつきんきゅうしょう

高血圧緊急症

血圧が発作的に非常に高くなり、さまざまな症状や重篤な障害が起こりうる病態

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7人の医師がチェック 187回の改訂 最終更新: 2017.07.21

高血圧緊急症の基礎知識

POINT高血圧緊急症とは

高血圧緊急症は血圧が非常に高いままコントロールできなくなってしまった病気です。この状態を放置してしまうと、全身のあらゆる臓器に悪影響を及ぼします。主な症状は頭痛・吐き気・嘔吐・けいれん・視野異常・むくみなどが起こります。 症状や身体診察に加えて、血液検査・超音波検査・画像検査・眼底検査などを用いて診断します。治療は降圧薬を複数用いたりして行います。高血圧緊急症が心配な人や治療したい人は、循環器内科や救急科、代謝内分泌内科などを受診して下さい。

高血圧緊急症について

  • 血圧が発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多い的に非常に高くなり、さまざまな症状や重篤な障害が起こりうる病態病気の状態や、その病気の原因・発生機序などを指して用いられる言葉
    • 悪性高血圧と呼ばれることもある
    • 血圧をコントロールするためにある身体のシステムがうまく機能しなくなることによって、血圧が高いままコントロールできなくなる
    • 放置しておくと全身のあらゆる臓器に悪影響を及ぼす
  • 原因となる主な病気

高血圧緊急症の症状

  • 非常に高い血圧(しばしば200mmHg以上)による全身のさまざまな臓器がダメージを受ける
    • 腎機能腎臓の機能。腎臓がどれだけ血液をろ過してきれいにできるかを示す。血液検査でクレアチニンの値を元に判断される障害
    • 目の異常(高血圧性眼症)
      眼底専用の機械を用いて、眼の瞳孔から中を覗いた時に見える部位。眼底には網膜や血管などが見える網膜眼球の内側を覆っている膜。目から入った光は網膜に届き、網膜が明るさや色を電気信号に変えることによって情報が脳に伝達されるの出血
      ・乳頭浮腫体の部位がむくんだ状態のこと。血液から水分が周囲に漏れ出ることで、全体が腫れてむくみが生じる
    • 脳浮腫にともなう高血圧性脳症
      ・頭痛
      ・吐き気、嘔吐
      ・けいれん
      意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれる
    • 心不全冠動脈心臓の外側にある血管で、心臓自体に酸素を含んだ血液を送る血管のこと。ここが詰まると心筋梗塞を発症する疾患   など

高血圧緊急症の検査・診断

  • 症状の問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことと血圧の状態の診察から疑われ、検査でその他の疾患でないことを確認する
  • 主な検査
    • 血圧測定心臓が全身に血液を送り出す時に血管にかかる力(血圧)を調べる検査。収縮期血圧と拡張期血圧を測る場合が多い
    • 眼底検査眼底鏡などの道具を使って、眼の内部にある眼底の状態を観察する検査
    • 血液検査
    • 心臓の状態の検査
      心電図検査心臓から出ている弱い電気を感知して、心臓の状態を調べる検査
      胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われる検査
    • 頭部CT検査X線(放射線)を用いて頭の中の状態を調べる検査。脳出血や水頭症の確認などに使われることが多い(頭蓋骨内の病気(脳出血脳腫瘍など)がないか検査)
    • 胸部CT検査X線(放射線)を用いて胸の中の状態を調べる検査。肺や肋骨などの状態を確認するために行われることが多い(胸部大動脈瘤や腹部大動脈瘤がないか検査)

高血圧緊急症の治療法

  • 血圧を下げる薬:カルシウム拮抗薬、ニトログリセリンなど
    • 緊急の治療が必要であり点滴で治療する
  • 腎機能腎臓の機能。腎臓がどれだけ血液をろ過してきれいにできるかを示す。血液検査でクレアチニンの値を元に判断される障害があれば速やかに透析血液の中から不要な物質を取り除く治療のこと。腎不全の場合が主だが、その他の病気でも、血液中に異常に溜まった物質を取り除く必要があるときに行われるを行う
  • 治療後には臓器の障害が残らないこともあるが、臓器の障害が重症化することもあるため注意が必要
  • 血圧を下げて臓器へのダメージを回避することが重要であるが、血圧の上昇した原因を探すことも非常に重要

高血圧緊急症の経過と病院探しのポイント

高血圧緊急症かなと感じている方

高血圧緊急症は血圧が高いだけでなく、脳や腎臓、心臓などの臓器において障害が生じ、症状が現れる病気です。特に症状がなく、たまたま血圧を測ったら高くてびっくりして救急外来にいらっしゃる患者さんもいらっしゃいますが、一時的な高血圧だけでは特に問題はありません。高血圧が原因で高血圧性脳症(頭痛や吐き気、意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれる)、眼の異常(網膜眼球の内側を覆っている膜。目から入った光は網膜に届き、網膜が明るさや色を電気信号に変えることによって情報が脳に伝達されるの出血)、腎機能腎臓の機能。腎臓がどれだけ血液をろ過してきれいにできるかを示す。血液検査でクレアチニンの値を元に判断される障害などが起きた場合に、高血圧緊急症と呼び、緊急の治療が必要な状態ということになります。また異常に高い高血圧の原因として、脳卒中や腎臓の病気、内分泌の病気があることもあります。

ご自身が高血圧性緊急症でないかと心配になった時、受診の候補としては一般内科や救急科が適しています。頭痛や意識障害の症状があれば、脳神経外科も適しているでしょう。普通に歩ける状態であれば最初はクリニックを受診しても良いでしょう。強い頭痛や、意識がボーっとするなどの症状があれば総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないの受診をお勧めします。

高血圧緊急症が疑われた場合、まず問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことと診察が行われます。必要に応じて、頭部CTX線(放射線)を用いて頭の中の状態を調べる検査。脳出血や水頭症の確認などに使われることが多いMRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査、血液検査、心電図心臓から出ている弱い電気を感知して、心臓の状態を調べる検査胸部レントゲン X線(放射線)によって撮影する画像検査の一種で、心臓や肺、骨などの状態を調べるために行われる眼底検査眼底鏡などの道具を使って、眼の内部にある眼底の状態を観察する検査などが行われ、診断に至ります。大切なのは、原因として重篤な病気がないか、高血圧による臓器の障害が進行していないかを確認することです。

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高血圧緊急症でお困りの方

高血圧緊急症の治療では、原因の病気に対する治療、血圧を下げる治療、それぞれの症状に対する治療が行われます。原因の病気も現れる症状も多岐に渡るため、それぞれの原因に合った診療科で治療を受けてください。

特に症状がなく、たまたま血圧を高くてびっくりしたというだけであれば、そのまま様子をみるのも選択肢の一つです。一時的ではあってもそのように血圧が非常に高くなる人は、高血圧がコントロールできていない可能性があります。普段のかかりつけの医師や、一般内科のクリニックや病院を受診して相談すると良いでしょう。

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