こうけつあつしょう

高血圧症

血圧が140/90mmHgより高い状態が持続していること。原因は加齢、喫煙、肥満、ホルモンの異常など。脳卒中などの危険性を増す

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17人の医師がチェック 156回の改訂 最終更新: 2017.07.21

高血圧症の基礎知識

POINT高血圧症とは

高血圧症は血圧の高くなった病気です。多くの原因で高血圧になることはありますが、多くの場合は原因不明です。高血圧症でなにか症状が出るということはあまりありませんが、病状が進行して他の病気を合併してくると症状が出ることがあります。代表的な症状は、むくみ・身体のだるさ・視力低下・視野異常・意識障害などです。 症状や身体診察に加えて、血液検査・画像検査などを行います。高血圧症を治療するには生活習慣を見直すことが大切です。また、生活習慣を改善しても血圧の高い場合は降圧薬を用いて治療します。高血圧症が心配な人や治療したい人は、循環器内科や総合内科などを受診して下さい。

高血圧症について

  • 血圧が正常値より高い状態が続いていること
    • 医学的には、「収縮期血圧心臓が脈打つたびに、血管(動脈)は張ったり緩んだりを繰り返している。この張っている時の血圧。血圧が120/80であれば、120の部分に相当が140mmHg以上」または、「拡張期血圧心臓が脈打つたびに、血管(動脈)は張ったり緩んだりを繰り返している。この緩んでいる時の血圧。血圧が120/80であれば、80の部分に相当が90mmHg以上」を満たすと診断される
  • 高血圧の80-90%は原因不明(本態性高血圧)
  • 高血圧そのものはほとんどの場合症状を起こさないが、命に関わるような様々な病気を起こしやすくなるので治療が必要

高血圧症の症状

  • 高血圧そのものが症状を起こすことはほとんどない
    • まれに頭痛やめまいなどが起こる
  • 悪性高血圧症(血圧が異常に高い状態)になると、高血圧によって全身の臓器に悪影響を及ぼす
    • 腎機能腎臓の機能。腎臓がどれだけ血液をろ過してきれいにできるかを示す。血液検査でクレアチニンの値を元に判断される障害(浮腫体の部位がむくんだ状態のこと。血液から水分が周囲に漏れ出ることで、全体が腫れてむくみが生じるみ、疲弊感など)
    • 視力障害
    • 意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれる

高血圧症の検査・診断

  • 血圧測定心臓が全身に血液を送り出す時に血管にかかる力(血圧)を調べる検査。収縮期血圧と拡張期血圧を測る場合が多い
  • 他の病気が背景にある、二次性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ高血圧ではないことを確認することが必要
    • 血液検査:腎臓やホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるの働きなどを調べる
    • 尿検査:腎機能腎臓の機能。腎臓がどれだけ血液をろ過してきれいにできるかを示す。血液検査でクレアチニンの値を元に判断されるなどを調べる
    • 画像検査:血圧を上げるようなホルモンを出す腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるがないか調べる
      CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査
      MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査

高血圧症の治療法

  • まずは生活習慣の改善が第一
    • 禁煙
    • 減塩
    • 野菜をよく食べる
    • 肥満があればダイエット
    • 運動
    • 過度の飲酒は控える
  • 生活習慣の改善だけでは高血圧が改善されない場合は薬による治療を行う
    • ARB(アンギオテンシンⅡ受容体拮抗薬)
    • ACE阻害薬
    • カルシウム拮抗薬
    • 利尿薬
    • β遮断薬

高血圧症に関連する治療薬

カルシウム拮抗薬(ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬)

  • 末梢血管や冠動脈を広げることで血圧を下げたり、狭心症の発作を予防する薬
    • 血圧が上昇する原因の一つに血管の収縮がある
    • 血管においてカルシウムイオンが細胞内に入ると血管が収縮する
    • 本剤はカルシウムイオンが細胞内に入る過程を阻害し血管収縮を抑える
  • 薬剤によっては高血圧の他、狭心症に使用するものもある
カルシウム拮抗薬(ジヒドロピリジン系カルシウム拮抗薬)についてもっと詳しく

ループ利尿薬

  • 尿による水分排泄を増やし体の過剰な水分や塩分を排泄し、むくみなどを改善する薬
    • 腎臓の尿細管という管のヘンレループという水分吸収に関わるところで血管へ水分が吸収される
    • 本剤はヘンレループでの水分移動を阻害し体内の水の量を減らし、尿として水分を体外へ排泄する
    • 体の水の量が減るとむくみが減り、血圧が下がる
  • 薬剤によっては高血圧症などへ使用する場合もある
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α2刺激薬(高血圧治療薬)

  • 中枢性α2受容体を刺激し交感神経の活動を抑え、血管を拡張させ血圧を下げる薬
    • 交感神経の活動が活発になると血管が収縮し血圧が上がる
    • 中枢には交感神経に関わるα2受容体というものがあり、この受容体を刺激すると交感神経の活動が抑制される
    • 本剤は中枢におけるα2受容体の刺激作用により血管を拡張させる
α2刺激薬(高血圧治療薬)についてもっと詳しく

高血圧症の経過と病院探しのポイント

高血圧症かなと感じている方

高血圧は一般的な病気で、特に症状は出ませんが健康診断などで血圧が高いと指摘されたことのある方は多いのではないかと思います。そのような場合、一般内科や循環器内科の受診をお勧めします。高血圧はとても一般的な病気であるため、専門医でなくとも一般的な治療は十分に行うことができます。

高血圧の診断そのものは血圧測定心臓が全身に血液を送り出す時に血管にかかる力(血圧)を調べる検査。収縮期血圧と拡張期血圧を測る場合が多いで行いますから、クリニックでも病院でも行うことができます。しかし、初めて高血圧が見つかった場合には、その原因が何なのか(塩分の摂り過ぎといったことではなく、他の病気が隠れていないか)、そして高血圧によって心臓の異常が出ていないか、動脈硬化全身に酸素と栄養を運ぶ動脈の壁が硬くなった状態。加齢の他に、喫煙、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが原因となるが進んでいないかといったことも確認しなければなりません。

心電図心臓から出ている弱い電気を感知して、心臓の状態を調べる検査や脈波測定検査、頚動脈エコー空気の細かな振動である超音波を使って、首の中にある頚動脈の状態を調べる検査などの検査が行われることがあります。こちらもクリニックで行えることがありますが、特に脈波測定検査や頸動脈エコー検査空気の細かな振動である超音波を使って、首の中にある頚動脈の状態を調べる検査は、病院か、もしくは一部のクリニックでしか行われていません。必須の検査ではありませんし、必要と判断されれば紹介の上で病院を受診することになります。

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高血圧症でお困りの方

高血圧の治療の中心は、血圧が上がらないように日々の生活習慣を整えることです(運動療法、食事療法)。それで改善が得られない部分については、内服薬飲み薬のことで対応します(薬物療法)。

したがって高血圧の治療は特殊な設備を要するものではなく、内科のクリニックで十分に行うことができます。その中でも先述の関連した専門資格を持っている医師であれば、よりきめ細やかな治療や、合併症ある病気や治療によって引き起こされる、別の病気や病態のことの早期発見が可能です。

長期的な通院が必要となりますので、何よりも主治医との相性や病院の通いやすさが重要です。信頼できて食事や運動など日常生活の悩みをしっかり相談できる主治医を見つけることはとても大切で、細かな薬の使い分けなどよりも影響が大きい部分かもしれません。

また、高血圧があると心筋梗塞脳卒中など、様々な他の病気を発症症状や病気が発生する、または発生し始めることしやすくなります。このような異常が生じた場合に早期発見することも大切です。主治医を作り定期的な検査を受けることと、それと同時に自身でも高血圧についての理解を深め、食事の工夫を含めたセルフケアを行っていくことが、他の病気にも増して重要になるのが高血圧です。

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