にじせいこうけつあつしょう

二次性高血圧症

他の病気が原因で起こった高血圧のこと。原因となっている病気を適切に治療することで、高血圧も治ることが見込める

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10人の医師がチェック 99回の改訂 最終更新: 2017.05.11

二次性高血圧症の基礎知識

二次性高血圧症について

  • 他の病気が原因となって起こった高血圧
  • 高血圧全体のおよそ10-20%が二次性高血圧症であると考えてられている
    • 多くの高血圧は原因不明で、本態性高血圧と呼ばれる
  • 二次性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ高血圧の原因となる主な病気
    • 腎実質性高血圧
      ・腎臓病が原因でホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるバランスが崩れて血圧が上昇する
      ・全高血圧の2-5%
    • 腎血管性高血圧
      ・腎臓の血管が細くなることで、腎臓から出るホルモンにより強力な昇圧物質(血圧を上げる)がつくられ、血圧があがる
      ・全高血圧の1%程度
    • 原発性アルドステロン症
      ・血圧を上げるホルモン(アルドステロン副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンの一種。腎臓に働きかけて、ナトリウムと水分を体内に蓄える作用がある)が過剰に作られる
      ・全高血圧の10%程度
    • 褐色細胞腫
      ・血圧を上げるホルモン(カテコラミン)が過剰に作られる
      ・全高血圧の0.1%-0.2%
    • クッシング症候群
      ・血圧を上げるホルモン(コルチゾール)が過剰に作られる
      ・全高血圧の0.1%以下
  • 高血圧症を放置しておくと全身の臓器(脳・腎臓・血管など)に悪影響が出る
    • 症状がないからといって高血圧症を放置してしまうと、気付かない間に臓器の機能低下が起こってしまう

二次性高血圧症の症状

  • 高血圧そのものが症状を起こすことはほとんどない
    • 悪性高血圧症という血圧が非常に高い状態になると、高血圧性脳症など臓器に障害を起こす
  • 特に頻度が高い症状
    • むくみ体の部位がむくんだ状態のこと。血液から水分が周囲に漏れ出ることで、全体が腫れてむくみが生じる
    • 尿量の減少
    • 筋力の低下
    • 頭痛
    • 動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる
    • 発汗過多  など

二次性高血圧症の検査・診断

  • 高血圧は血圧測定心臓が全身に血液を送り出す時に血管にかかる力(血圧)を調べる検査。収縮期血圧と拡張期血圧を測る場合が多いで診断可能
  • 若い人や、高血圧の他の病気を疑うような症状があれば詳しい検査を行う
    • 血液検査:腎機能腎臓の機能。腎臓がどれだけ血液をろ過してきれいにできるかを示す。血液検査でクレアチニンの値を元に判断されるホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるの量などを調べる
    • 画像検査:他の病気による影響がないかなどを調べる
      CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査
      MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査

二次性高血圧症の治療法

  • 原因となる疾患の治療
    • 例えば褐色細胞腫などであれば、手術で切除することで血圧の改善が期待できる
  • 降圧薬
    • 1種類の薬を少量から使い始め、副作用など問題が起こらないことを確かめつつ、効果を見て必要なら増量する
      ・カルシウム拮抗薬(全身の動脈を広げる)
      ・ACE阻害薬(アンギオテンシンⅡ(血圧を上昇させる体内物質)の産生を抑える)
      ・ARB(アンギオテンシンⅡの作用を受容体部分で抑える)
      ・利尿薬
    • 必要であればβ遮断薬(交感神経自律神経の一種で、興奮や緊張しているときに働くもの。交感神経が働くと、血管は細くなり心臓は活発に動くようになるを抑える薬)を使うこともある
  • 生活習慣の改善
    • 適度な運動
    • 減塩
    • 減量
    • 禁煙
    • アルコール制限

二次性高血圧症に関連する治療薬

ARB

  • 体内の血圧を上げる物質の働きを抑えることで血圧を下げる薬
    • 体内の血圧上昇や心筋の肥大化などに関わるアンジオテンシンIIという物質がある
    • アンジオテンシンIIはアンジオテンシン受容体(AT受容体)に結合することでその生理作用をあらわす
    • 本剤はAT受容体への阻害作用により、アンジオテンシンIIの働きを抑え降圧作用などをあらわす
  • 心臓や腎臓などを保護する作用などもあるとされる
    • 薬剤によっては糖尿病性腎症や慢性心不全などに使用する場合もある
  • ACE阻害薬に比べて、副作用の咳(空咳)などが少ないとされる
ARBについてもっと詳しく

ARB・利尿薬配合剤

  • アンジオテンシンIIの受容体拮抗(阻害)作用とナトリウムや水分を尿として排出する利尿作用により降圧作用などをあらわす薬
    • アンジオテンシンIIは血管収縮作用、心臓の肥大化作用、腎臓の線維化促進作用などをあらわす体内物質で血圧上昇の因子となる
    • 体内の過剰な水分貯留は血液量を増やす要因にもなり、血液量が増えると血圧が上昇する
    • 本剤はアンジオテンシンIIの作用を阻害するARBと尿として水分などを体外へ排出する利尿薬の配合剤
  • ARBの特徴などにより、腎疾患や心疾患などを合併する患者へ使用する場合もある
ARB・利尿薬配合剤についてもっと詳しく

二次性高血圧症に含まれる病気


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