くっしんぐしょうこうぐん

クッシング症候群

さまざまな原因により、コルチゾールというホルモン(ステロイドホルモンの一種)が異常に作られすぎている状態

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7人の医師がチェック 116回の改訂 最終更新: 2016.09.13

クッシング症候群の基礎知識

クッシング症候群について

  • さまざまな原因により、コルチゾールというホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるステロイドホルモン副腎皮質で作られるホルモンで、ステロイドホルモンとも呼ばれる。コルチゾール、アルドステロン、アンドロゲンの3種類があるの一種)が異常に作られすぎている状態
    • 副腎の外側の部分(副腎皮質副腎という臓器の中で、ステロイドホルモンを作っている部分)では3種類のステロイドホルモンが作られているが、その中でもコルチゾールが増えている状態をクッシング症候群と呼ぶ
  • コルチゾールが大量に作られてしまう原因は大きく分けて2つ
    • 副腎皮質にコルチゾールを作る命令をするホルモン(ACTH脳の下垂体から出るホルモンの一つ。副腎皮質に、副腎皮質ホルモンを作るように命令するホルモン)が大量に作られすぎる(ACTH依存何かしらの刺激や快楽を繰り返し経験した結果、求める欲求が抑えられなくなり、精神的にも肉体的にもそれ無しでは異常をきたしてしまう状態性クッシング症候群と呼ばれる)
    • 副腎皮質そのものに異常があり、コルチゾールが大量に作られすぎる(ACTH非依存性)
  • クッシング症候群を起こす病気の例
  • まれに、他の病気の治療のために使用されたコルチゾールが原因でクッシング症候群が起こることがある(医原性クッシング症候群)
    • この場合、コルチゾールの使用を中止すればクッシング症候群の症状は改善する
      (ただし、薬の使用期間にもよるが中止により副腎不全様々なホルモンを分泌している副腎の機能が低下して、体内のミネラルバランスや神経系のコントロールが取れなくなった危険な状態をきたす可能性があるため、薬の減量・中止については医師の指示を仰ぐ必要がある)
  • 発生数は全国で年に100人程度

クッシング症候群の症状

  • クッシング症候群は様々な症状を起こす
    • 基本的にはコルチゾールの影響だが、他の副腎皮質ホルモン副腎皮質で作られるホルモンで、ステロイドホルモンとも呼ばれる。コルチゾール、アルドステロン、アンドロゲンの3種類があるアルドステロン副腎皮質から分泌されるステロイドホルモンの一種。腎臓に働きかけて、ナトリウムと水分を体内に蓄える作用があるアンドロゲン男性ホルモンの総称で、ステロイドホルモンの一種でもある。男性生殖器の発達や、体毛、筋肉量の増加などの作用をもつ)が増えることによって症状が出ることもある
  • 外見、体型の変化
    • 顔や肩、体幹を中心に脂肪がついて、コロコロとして見える体型になる(中心性肥満、満月様顔貌と呼ばれる)
  • 皮膚の変化
    • 皮膚が薄くなる
    • 皮膚に線状の染みが残る
    • 内出血しやすくなる
    • 傷が治りにくくなる
    • にきびができやすくなる
    • 体毛が増える
  • 筋肉や骨の変化
  • 精神症状
    • 不眠
    • 抑うつ元気がなく落ち込んでいる状態や気分のこと。医学的には「抑うつ」と呼ぶ。うつ病の症状の1つだが、必ずしもうつ病で起こるとは限らない
  • 性機能の異常
  • その他
    • 尿管腎臓と膀胱を繋ぐ細い管。腎臓で作られた尿は、尿管を通って膀胱に流れ込む結石
    • 高血圧
    • 糖尿病
    • 脂質異常症
    • 免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患力の低下 

クッシング症候群の検査・診断

  • 原因となっている病気を特定するための検査
    • 血液検査、尿検査:ホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるの量や、ナトリウム、カリウムなどの電解質水の中に溶けると電気を通す性質をもつ物質で、ミネラルとも呼ばれる。ナトリウムやカリウムが有名の量を調べる
    • ホルモン負荷試験:様々なホルモンを内服または注射して、数分後、数時間後の血中のホルモン値の変化や反応を調べる
  • 腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるが疑われる場合は画像検査を行う
    • 腹部CTX線(放射線)を用いて腹部の状態を調べる検査。肝臓や腸などの内蔵から骨や筋肉まで、様々な組織の状態を確認することができるMRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査:腫瘍の大きさや位置を調べる
    • 頭部MRI磁力(電磁波)を用いて、頭の中の状態を調べる検査。脳梗塞の診断などに用いられることが多い検査:下垂体腺腫の有無や大きさを調べる
    • PET検査放射線を発する物質(放射性物質)を体内に入れて、特定の臓器や腫瘍にそれが集まる性質を利用して病気の有無や位置を調べる検査悪性腫瘍無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるが原因の場合、転移がん細胞がリンパ液や血流にのって、リンパ節や他の臓器にまで広がること。転移がある場合は進行がんに分類されることが多いがないかを調べる

クッシング症候群の治療法

  • クッシング症候群は様々な病気の結果として生じた状態なので、原因となっている病気を治療することが必要
  • ACTH脳の下垂体から出るホルモンの一つ。副腎皮質に、副腎皮質ホルモンを作るように命令するホルモン依存何かしらの刺激や快楽を繰り返し経験した結果、求める欲求が抑えられなくなり、精神的にも肉体的にもそれ無しでは異常をきたしてしまう状態性のクッシング症候群で、副腎の腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるが見つかった場合、それを手術で取り除くことが治療となる
  • ACTH依存性クッシング症候群の場合
    • 下垂体腺腫があれば手術や放射線治療主にがんに対して用いられる、放射線を用いた治療法を行う
    • 肺がん胸腺腫などが原因の場合は、手術や化学療法がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称抗癌剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもある)や放射線療法主にがんに対して用いられる、放射線を用いた治療法を行う
    • 原因となっている病気の治療が困難な場合は、副腎皮質ホルモン副腎皮質で作られるホルモンで、ステロイドホルモンとも呼ばれる。コルチゾール、アルドステロン、アンドロゲンの3種類があるが作られるのを抑える薬(メチラポン、ミトタン、トリロスタン)を使用する

クッシング症候群のタグ

からだ副腎

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