ししついじょうしょう(こうしけっしょう)

脂質異常症(高脂血症)

悪玉コレステロールが多い、または善玉コレステロールが少ない状態。動脈硬化を速め、脳卒中や心筋梗塞を起こしやすくする

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16人の医師がチェック 127回の改訂 最終更新: 2017.12.06

脂質異常症(高脂血症)の基礎知識

POINT脂質異常症(高脂血症)とは

脂質異常症は以前は高脂血症と呼ばれていた病気で、血液中のコレステロール値が異常になる病気です。原因には体質によるものや生活習慣によるものがあります。脂質異常症によって症状が出ることはありませんが、動脈硬化を引き起こすため、狭心症や脳梗塞を起こすことがあります。また、コレステロールが胆汁に多く含まれるようになり胆石が起こることもあります。 脂質異常症は血液検査を行って診断します。食事療法・運動療法・薬物療法を用いて治療します。脂質異常症が心配な人や治療したい人は、代謝内分泌内科や総合内科などを受診して下さい。

脂質異常症(高脂血症)について

  • 以下のいずれかの状態になる病気
    • 悪玉コレステロールヒトの全ての細胞の膜を作るのに必要な脂質。LDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、前者は動脈硬化などの原因となるLDLコレステロール)が多い
      LDLコレステロール値≧140mg/dL
    • 善玉コレステロール(HDLコレステロール)が少ない
      ・善玉コレステロール値<40mg/dL
    • トリグリセリド人間の体を動かすエネルギー源となる物質の一つ。使いきれずに余った脂肪は中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる中性脂肪人間の体を動かすエネルギー源となる物質の一つ。使いきれずに余った脂肪は中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる)が多い
      ・中性脂肪≧150mg/dL
  • 総コレステロールやLDLコレステロール、中性脂肪が低いものについては脂質異常症には含まれない
    • これらに関しては原則的に治療は必要ない
  • 大きく分けて2つのタイプがある
    • 原発性他の病気や外部の要因によってではなく、その病気自体が自然発生したものであるということ。「二次性、続発性、転移性」と対比的に用いられる脂質異常症(遺伝によって起こるタイプで、家族性高コレステロール血症が代表的)
    • 二次性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ脂質異常症(他の病気や薬が原因で起こるタイプ)
  • 二次性脂質異常症の原因
    • 甲状腺機能低下症
    • 糖尿病
    • 飲酒習慣
    • 肥満
    • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられているの長期使用   など

脂質異常症(高脂血症)の症状

  • 脂質異常症そのものが症状を起こすことはまれだが、脂質異常症動脈硬化全身に酸素と栄養を運ぶ動脈の壁が硬くなった状態。加齢の他に、喫煙、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが原因となるを早めたりすることで色々な病気を起こしやすくする
  • 動脈硬化が原因となる病気
  • 脂質異常症そのものが原因で起こる症状
    • 黄色腫(腱黄色腫、眼瞼まぶたのこと。眼球の上下にある皮膚の部分を指し、それぞれを上眼瞼、下眼瞼と呼ぶ黄色腫)(コレステロールヒトの全ての細胞の膜を作るのに必要な脂質。LDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、前者は動脈硬化などの原因となるを多く含む組織が黄色いかたまりを作った状態)
    • 胆石(胆のうの中でコレステロールが固まって石のようになった状態) など

脂質異常症(高脂血症)の検査・診断

  • 血液検査
    • コレステロールヒトの全ての細胞の膜を作るのに必要な脂質。LDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、前者は動脈硬化などの原因となる中性脂肪人間の体を動かすエネルギー源となる物質の一つ。使いきれずに余った脂肪は中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられるの血中濃度を調べる
    • 二次性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ高脂血症の可能性が疑われる場合は、血液検査でホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるバランスを見て、他の病気がないかを確認することもある

脂質異常症(高脂血症)の治療法

  • 治療の第一目的とされることが多いのは、LDLコレステロールヒトの全ての細胞の膜を作るのに必要な脂質。LDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、前者は動脈硬化などの原因となるを下げることである
    • HDLコレステロールやトリグリセリド人間の体を動かすエネルギー源となる物質の一つ。使いきれずに余った脂肪は中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられるに関しては、LDLコレステロールの値を正常にすると、一緒に正常になることもある
    • LDLコレステロールの値を低下させることによって、さまざまな病気の発生率が低下することが示されている
  • LDLコレステロールの目標値
  • 治療の最初のステップは、生活習慣の改善である
    • 食事療法
      ・卵、レバー、魚卵(いくら、すじこなど)などはコレステロールを多量に含んでいるため注意
      ・野菜の多めに摂取する
    • 運動療法
      ・ウォーキングなどの有酸素運動が推奨される
  • 生活習慣の改善でLDLコレステロールが十分下がらない場合や、何らかの事情で生活習慣の改善が困難である場合には内服飲み薬を使用する
    • スタチンという種類の薬を内服することが多い
    • その他にEPA製剤(魚から取れる油の一種)を内服することもある

脂質異常症(高脂血症)に関連する治療薬

陰イオン交換樹脂

  • 消化管内で胆汁酸を吸着しそのまま体外へ排泄させてコレステロールを下げる薬
    • 肝臓で作られたコレステロールの一部は胆汁酸へ変換され消化管へ排泄される
    • 消化管へ排泄された胆汁酸の多くは腸で吸収され再びコレステロールとして利用される
    • 本剤は陰イオン交換樹脂という物質でできた薬剤であり、胆汁酸を吸着する作用をあらわす
陰イオン交換樹脂についてもっと詳しく

パントテン酸製剤

  • 体内にパントテン酸を補充し、エネルギー代謝などに関与して、脂質異常症、湿疹、便秘などを改善する薬
    • パントテン酸は水溶性(水に溶けやすい性質)ビタミンでエネルギー代謝などに関わっている
    • エネルギー代謝に関わることで、コレステロール低下や血小板数改善するなどの作用をもつ
    • 副腎皮質ホルモンの合成にも関与し、ストレスに対する防御機能を高めるとされる
  • アミノグリコシド系抗菌薬による副作用の予防や治療に使用する場合もある
パントテン酸製剤についてもっと詳しく

小腸コレステロールトランスポーター阻害薬

  • 小腸におけるコレステロールの吸収を抑え、血液中のコレステロールを低下させる薬
    • 脂質異常症ではコレステロールなどの数値異常がおきている
    • 小腸では食事及び胆汁由来のコレステロールが小腸コレステロールトランスポーターという物質の働きによって吸収される
    • 本剤は小腸コレステロールトランスポーターを阻害し、小腸におけるコレステロール吸収を阻害する
小腸コレステロールトランスポーター阻害薬についてもっと詳しく

脂質異常症(高脂血症)の経過と病院探しのポイント

脂質異常症(高脂血症)かなと感じている方

脂質異常症は一般的な病気で、特に症状は出ませんが健康診断などでコレステロールヒトの全ての細胞の膜を作るのに必要な脂質。LDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、前者は動脈硬化などの原因となる値や中性脂肪人間の体を動かすエネルギー源となる物質の一つ。使いきれずに余った脂肪は中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられる値が高いと指摘されたことのある方は多いのではないかと思います。そのような場合、一般内科のクリニックや病院での受診をお勧めします。脂質異常症はとても一般的な病気であるため、専門医でなくとも一般的な治療は十分に行うことができます。

脂質異常症の診断は血液検査で行います。脂質異常症の程度が強い場合には、それが分かった段階で心臓の異常がないか、動脈硬化全身に酸素と栄養を運ぶ動脈の壁が硬くなった状態。加齢の他に、喫煙、高血圧、脂質異常症、糖尿病などが原因となるが進んでいないかなどを、心電図心臓から出ている弱い電気を感知して、心臓の状態を調べる検査や脈波測定検査、頚動脈エコー空気の細かな振動である超音波を使って、首の中にある頚動脈の状態を調べる検査で確認します。こちらもクリニックで行えることがありますが、特に脈波測定検査や頸動脈エコー検査空気の細かな振動である超音波を使って、首の中にある頚動脈の状態を調べる検査は、病院か、もしくは一部のクリニックでしか行われていません。必須の検査ではありませんし、必要と判断されれば紹介の上で病院を受診することになります。

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脂質異常症(高脂血症)でお困りの方

脂質異常症の治療の中心は血液中のコレステロールヒトの全ての細胞の膜を作るのに必要な脂質。LDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、前者は動脈硬化などの原因となる中性脂肪人間の体を動かすエネルギー源となる物質の一つ。使いきれずに余った脂肪は中性脂肪は、皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられるの濃度が上がらないようにすること(運動療法、食事療法、薬物療法)です。特殊な設備を要するものではなく、内科のクリニックで十分に行うことができます。

長期的な通院が必要となりますので、何よりも主治医との相性や病院の通いやすさが重要です。信頼できて食事や運動など日常生活の悩みをしっかり相談できる主治医を見つけることはとても大切で、細かな薬の使い分けなどよりも影響が大きい部分かもしれません。

また、脂質異常症があると心筋梗塞脳卒中など、さまざまな他の病気を発症症状や病気が発生する、または発生し始めることしやすくなります。このような異常が生じた場合に早期発見することも大切です。主治医を作り定期的な検査を受けることと、それと同時に自身でも脂質異常症についての理解を深め、食事の工夫を含めたセルフケアを行っていくことが、他の病気にも増して重要になります。

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