へいそくせいどうみゃくこうかしょう(まっしょうどうみゃくしっかん)
閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)
動脈硬化(動脈にコレステロールなどの沈着物が貯まった状態)が進むことで、足などの血行不良と強い痛みが起こる病気
16人の医師がチェック 115回の改訂 最終更新: 2017.07.21

閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)の基礎知識

POINT 閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)とは

閉塞性動脈硬化症は動脈硬化などで動脈が閉塞してしまう病気です。足の血管で起こりやすいです。主な症状はしびれ・痛み・違和感になりますが、症状は身体を動かすと悪化します。病状が進行すると身体を動かさなくてもしびれや痛みを感じるようになります。 症状や身体診察に加えて、超音波検査や造影CT検査検査を用いて診断します。手術やカテーテルを用いた治療を行うことが多いですが、これらを行うことができない場合は薬物治療(血をサラサラにする薬やコレステロールを下げる薬など)を行います。閉塞性動脈硬化症が心配な人や治療したい人は、循環器内科や心臓血管外科を受診して下さい。

閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)について

  • 動脈硬化(動脈にコレステロールなどの沈着物が溜まった状態)が進むことで、足などの血行不良と強い痛みが起こる病気
  • 動脈硬化の原因となるものが、閉塞性動脈硬化症を引き起こす原因となる
  • 50-60歳代の男性に多い

閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)の症状

  • 手足に以下のような症状が出る
    • 重さ、だるさを感じる
    • 冷えを感じる
    • しびれる
    • 痛む
    • 傷が治らない
      ・小さな切り傷や水虫の治りが悪くなり、さらに傷口が広がっていきやすくなる
    • 進行すると血流の悪い足の組織が壊死する
  • 間歇性跛行(かんけつせいはこう)
    • 歩くと足がしびれたり痛くなったりするが、少し休むとまた歩けるようになる
    • 症状が進むと、歩いていないときにも痛みが出てくる

閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)の検査・診断

  • 触診:手足の動脈の拍動を調べる
    • 血流量が少ない場合には、拍動が感じられない
  • 確定診断をするために必要な検査
    • 手足の血圧測定:手と足の血圧の違いを調べる
    • 画像検査:血管の閉塞具合などを調べる
      超音波検査:最も簡便な検査
      造影CT検査
      MRI検査

閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)の治療法

  • 治療法は大きく3つに分けられる
    • 薬物療法
      抗凝固薬(血液を固まりにくくする薬)
      ・血管拡張薬
      コレステロール降下薬
      抗菌薬抗生物質
       ・感染が起こっている場合にのみ用いる
    • リハビリテーション
      ・運動を行い、血行をよくする
    • 手術
      カテーテル治療:風船やステントで血管を拡張させる
      血栓内膜除去術:動脈硬化となっている部分の血管から、沈着物を取り除いて通りを良くする
      ・バイパス手術:自身の血管や人工血管を使って、新たに血の通り道をつくる
      ・手足の血流が著しく低下して壊死に至った場合は、周囲への感染の広がりを食い止めるために手足の切断が必要となることがある
  • 対応、予防法
    • 規則正しい生活習慣と運動習慣
    • 手足が冷たいと血管が細くなるため、初期であれば温めることで症状が改善する

閉塞性動脈硬化症(末梢動脈疾患)に関連する治療薬

PDE阻害薬(抗血小板薬)

  • 血液をサラサラにすることで血液が固まって血管がつまることを防ぎ、血栓の形成を予防する薬
    • 体内で血小板凝集が起こると血液が固まりやすくなる
    • 体内にホスホジエステラーゼ(PDE)という血小板凝集を進める酵素がある
    • 本剤はPDEを阻害するなどの作用により血小板凝集を抑え血液の流れをよくする抗血小板薬の一つである
  • 慢性動脈閉塞症に基づく潰瘍、疼痛、冷感などを改善する作用もある

  • 嚥下障害の改善効果なども期待できるとされる
PDE阻害薬(抗血小板薬)についてもっと詳しく

ADP阻害薬(抗血小板薬)

  • 血小板の活性化に基づく血小板凝集を抑え、血栓の形成を抑え血管をつまらせないようにする薬
    • 血小板が凝集すると血液が固まりやすくなり血栓ができやすくなる
    • 体内にADP(アデノシン2リン酸)という血小板凝集を促進させる物質がある
    • 本剤は血小板でのADPの作用を抑えることで、抗血栓作用をあらわす

ADP阻害薬(抗血小板薬)についてもっと詳しく

クマリン系抗凝固薬(ワルファリンカリウム製剤)

  • ビタミンKが関与する血液凝固因子の産生を抑え、血液を固まりにくくし、血栓ができるのを防ぐ薬
    • 血液が固まりやすくなると血栓ができやすくなる
    • 体内で血液を固める要因になる物質(血液凝固因子)の中にビタミンKを必要とするものがある
    • 本剤は体内でビタミンKの作用を阻害し、ビタミンKを必要とする血液凝固因子の産生を抑えることで抗凝固作用をあらわす

  • ビタミンKを多く含む食品などを摂取すると薬の効果が減弱する場合がある
    • 納豆、クロレラ、青汁などはビタミンKを多く含む
    • 本剤を服用中は上記に挙げた食品などを原則として摂取しない
クマリン系抗凝固薬(ワルファリンカリウム製剤)についてもっと詳しく


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