2015.11.16 | ニュース

血圧が高いと末梢動脈障害になりやすい!?

コホート研究で検証
from BMJ (Clinical research ed.)
血圧が高いと末梢動脈障害になりやすい!?の写真
(C) nebari - Fotolia.com

高齢になると血管が固く脆くなりますが、生活習慣病によって変化が速くなると言われています。この研究では、血圧と血管の変化、またそれに関係するさまざまな病気のリスクの関係性を検証しました。

◆末梢動脈障害とは?

 手足など体の各部分に血液を届ける血管のことを末梢動脈といいます。この末梢動脈が固くなると、手足に血液が行き渡りにくくなり、しびれや痛みを引き起こします。ひどくなると、手足が壊死することもあります。

 

◆4.2万人を対象に検証

 この研究は、30歳から90歳の人、4,222,459人を対象に、少なくとも1年間血圧の測定を行いました。血圧に加えて、新しく末梢動脈障害と診断されたり、各種の病気を診断されるまでの期間を調べました。

 

◆血圧が高いと、末梢動脈障害になりやすい?

 血圧と末梢動脈障害、病気のリスクの関係は以下の通りでした.

通常よりも収縮期血圧が20mmHg高いと、末梢動脈障害になるリスクが63%高かった(ハザード比 1.63、95%信頼区間1.59-1.66)。[…]末梢動脈障害は、虚血性心疾患(ハザード比1.68、95%信頼区間1.58-1.79)や心不全(ハザード比1.63、95%信頼区間1.52-1.75)、大動脈瘤(ハザード比2.10、95%信頼区間1.79-2.45)、慢性腎臓病(ハザード比1.31、95%信頼区間1.25-1.38)を含む11の血管性イベントのリスクの増加と関係したが、出血性の脳卒中とは関係しなかった。[…]

血圧が高いと、末梢動脈障害になりやすい結果となりました。さらに、末梢動脈障害があるとき、虚血性心疾患心筋梗塞など)、心不全大動脈瘤慢性腎臓病など、血管の障害が原因の病気になる危険性が高い結果となりました。出血性の脳卒中脳出血くも膜下出血)とは関連が見られませんでした。

 

血圧が高いと、末梢動脈障害と関係する心筋梗塞腎不全が起こりやすいのかもしれません。これらの病気を予防する生活習慣を考えるうえで、この結果が参考になるかもしれません。

執筆者

com

参考文献

Usual blood pressure, peripheral arterial disease, and vascular risk: cohort study of 4.2 million adults.

BMJ. 2015 Sep 29

[PMID: 26419648]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。