2017.11.12 | ニュース

「人参筋骨丸」「虫草活絡丹」にステロイド成分、シンガポール機関が注意喚起

デキサメタゾンを含む製品の健康被害

「人参筋骨丸」「虫草活絡丹」にステロイド成分、シンガポール機関が注意喚起の写真

ステロイドの成分を含む健康製品が売られていたとして、シンガポールの機関が消費者に対し、インターネットや輸入を介して購入される可能性に注意を促しています。

デキサメタゾンを含む製品、健康被害も

シンガポールの健康科学庁(HSA)が、「人参筋骨丸」および「虫草活絡丹」の名前で売られていた製品にステロイド副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられているなどの成分が含まれていたこと、またそれによる健康被害も見つかっていることから、消費者に注意喚起を行いました。

これらの製品はマレーシアで購入されたもので、シンガポール国内では発見されていませんが、HSAはインターネットや輸入を介して購入される可能性もあるとしています。

HSAは消費者に対して次のように勧めています。

  • これらの製品を飲んだ人はすぐに医師の診察を受ける。医師の監視によらず中止した場合に害が現れる可能性もある。
  • 劇的な効果をうたう健康商品を警戒する。
  • よく知らない販売元から健康商品を買うときには気を付ける。
  • 体の不調があるときは医師や薬剤師に相談する。

 

ステロイドによる害が2人に発生

「人参筋骨丸」にはステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられているの一種であるデキサメタゾンが含まれていました。「虫草活絡丹」にはデキサメタゾンのほかにクロルフェニラミン(アレルギー性鼻炎などに対する作用がある成分)、フロセミド(利尿薬)も含まれていました。

健康被害が現れた1人は70代女性で、人参筋骨丸を4-5年にわたって毎日飲み続けていました。ステロイドの不適切使用による副腎不全様々なホルモンを分泌している副腎の機能が低下して、体内のミネラルバランスや神経系のコントロールが取れなくなった危険な状態が現れ、重い呼吸困難によって集中治療室に入院となりました。

もう1人は60歳女性でした。虫草活絡丹を2-3年にわたって毎週飲んでいました。2017年になってから失神脳への血流が一時的に足りなくなることによって、意識を失うことが2回ありました。クッシング症候群が現れ、もともとあった高血圧も悪化し、通院で治療を続けることになりました。

 

「健康」をうたう不法な製品

シンガポールで見つかった不法な製品とその健康被害の例を紹介しました。

HSAが言うようにインターネットを介して流通する可能性を考えると、外国のことだからといって日本に関係ないとは言い切れないかもしれません。

不法な健康食品などの製品による健康被害はたびたび報告されています。規制を守って適正に流通している製品なら深刻な被害はめったにないと考えられますが、知らないサイトや知らない人から買ったものの安全性が確認できているかどうかには注意が必要でしょう。

執筆者

大脇 幸志郎


参考文献

HSA Alert: A Consumer Was Hospitalised in ICU and Another Developed Serious Adverse Reactions After Taking Health Products Bought Overseas.

HSA Press Releases. 2017 Nov 2.

 

http://www.hsa.gov.sg/content/hsa/en/News_Events/Press_Releases/2017/wanlingrensemandchongcaodan.html

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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