2017.12.16 | ニュース

ネットのやせ薬で副作用が出ても言わない人が81%、英調査

医薬品・医療製品規制庁の報告から
ネットのやせ薬で副作用が出ても言わない人が81%、英調査の写真
(c) denebola_h - Fotolia.com

イギリスの医薬品・医療製品規制庁が、ダイエットをしている人に対する調査で、3人に1人がオンラインで買ったやせ薬を飲んだことがあり、うち63%が副作用を自覚していたことなどを公表しました。

ネットのやせ薬とその危険性

イギリスの医薬品・医療製品規制庁は、インターネットでやせ薬を買うことについて消費者に対して行った調査結果を公表し、その告知の中で、以前にやせ薬を使っていた人の談話を取り上げました。

「ダイエットにいいと思った薬を何時間もウェブで探していました。それはすぐ効くと謳われているもので、レビューは最高点でした。私の心はその薬でいっぱいになりました。でも、動悸過敏性腸症候群、吐き気、意識もうろう、失神まで出てからは、落ち着いて気持ちを整理しないといけないと思いました」

この人は薬をやめ、生活改善などを支援する企業のプログラムを利用して減量しました。

 

ダイエットをしている1,805人を調査

公表された調査結果は、医薬品・医療製品規制庁とダイエット支援企業が共同で、ダイエットをしている1,805人を対象として行ったものです。

ダイエットをしている人のうち3人に1人が、オンラインで買ったやせ薬を飲んだことがあると答えました。理由について、77%は「すぐに体重が減ると約束されていたから」、57%は「人に知られずに注文できるから」、44%は「医師や薬剤師に相談したくないから」と答えました。

オンラインで買ったやせ薬を飲んだあとで不快な副作用を感じた人は63%いました。副作用として下痢、止まらない出血、目のかすみ、心臓の問題などが挙げられました。副作用が出ても81%の人は誰にも知らせていませんでした

回答者の4割は健康リスクがあると知りながらやせ薬を飲んだと答え、その理由として62%が、「どうしても体重を減らしたかったから」と答えました。

 

どう気を付けるのか?

医薬品・医療製品規制庁は2016年に460万点以上の偽造医療製品を押収し、違法に薬剤を販売していた5,000以上のサイトを閉鎖させました。また医薬品・医療製品規制庁は以前に公表した文書で、医薬品や医療機器をオンラインで安全に買うための注意事項を伝えています。一部の例として以下のような注意があります。

  • 「ハーブ」や「すべて自然」と書いてある製品でも薬品の成分を含んでいることがある
  • 小さい文字を見逃してはいけない
  • 「デトックス」や「脂肪を溶かす」という言葉に意味はない
  • 安全だと説明されていても噓かもしれない
  • 自己診断をしてはいけない

 

本当にやせ薬が必要ですか?

オンラインでやせ薬を買うことについての調査結果を紹介しました。健康リスクがあると知っていても体重を減らしたいと考える人がいた一方で、実際に副作用を経験して薬をやめた人の声もありました。

インターネットを介して流通する違法・偽造薬物は世界的に問題視されています。また、外国から個人輸入した薬剤により健康被害に遭った人の例が日本でも報告されています。

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リスクがあってもやせたいと切実に思っている人はいるかもしれませんが、いろいろな減量の方法が工夫されている中で、不適切な薬剤の使用は大きな害の恐れもあります。ネットで薬を買うことが本当に必要で目的にかなうことなのか、よく考えてみることをお勧めします。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

New research shows desperate dieters in danger - the secret world of online slimming pills.

Medicines and Healthcare products Regulatory Agency Press release. 2017 Nov 30.

https://www.gov.uk/government/news/new-research-shows-desperate-dieters-in-danger-the-secret-world-of-online-slimming-pills

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。


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