しゅっけつせいしょっく

出血性ショック

大量の出血が原因でショック(全身に十分な酸素が行き渡らないこと)が起こっている状態

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7人の医師がチェック 111回の改訂 最終更新: 2017.06.15

出血性ショックの基礎知識

出血性ショックについて

  • 大量の出血が原因でショック医学的には、精神的な問題ではなく、十分な血流が保てず全身の臓器に十分な酸素や栄養が届かなくなってしまった危険な状態を指す。全身の臓器がダメージを受け、すぐに治療を行わないと命に関わる(全身の重要な臓器に十分な酸素が行き渡らないこと)が起きている状態
  • 大量出血する原因は主に2つ
    • けがなどによる体外への大量出血
    • 消化管口から肛門までの食物の通り道で、消化、吸収を行う管の総称。胃や腸などを含む(胃や腸など)や大きな血管からの出血など、体内での大量出血
  • 出血性ショックが続くと命に関わる状態となる
    • 体内をめぐる血液量が減ることで、臓器に栄養と酸素が行き渡らなくなる
    • DICと呼ばれる病態病気の状態や、その病気の原因・発生機序などを指して用いられる言葉(全身の血管の中で血が固まること)や多臓器不全が起こる
    • ショックから救命できた後でも様々な全身の臓器の機能低下などが見られ、集中治療をしばらく継続しなければならないことが多い

出血性ショックの症状

  • 初期に起こる症状
    • 皮膚症状:青白い、冷汗、冷たい
    • 頻脈脈が早い状態(100回/分以上とされることが多い)。運動や緊張が原因の、病的でないものも含まれる:脈が速くなり触れにくくなる
    • 速くて浅い呼吸になる
    • 指先の血流が悪くなり、爪の色が白くなる
  • ショック医学的には、精神的な問題ではなく、十分な血流が保てず全身の臓器に十分な酸素や栄養が届かなくなってしまった危険な状態を指す。全身の臓器がダメージを受け、すぐに治療を行わないと命に関わるが進行すると
    • 血圧低下
    • 意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれる
    • 多臓器不全

出血性ショックの検査・診断

  • 血圧測定心臓が全身に血液を送り出す時に血管にかかる力(血圧)を調べる検査。収縮期血圧と拡張期血圧を測る場合が多い
    • 血圧の低下が最初の診断のきっかけとなりやすい
  • 血液検査
    • 出血の程度や全身の臓器の状態を検査
  • その他に、出血している部位がわからなければ、画像検査を行う場合がある

出血性ショックの治療法

  • 治療は以下の2つを行う
    • 原因となっている出血を止める治療
    • 血管の中に血液や水分を補うこと
  • 緊急の状態なので、原因検索と治療は同時並行で行われる
  • 点滴で失った水分を補ったり、輸血をしたりする

出血性ショックの経過と病院探しのポイント

出血性ショックかなと感じている方

出血性ショックとは、ケガによる出血、胃潰瘍や静脈瘤破裂といった消化管口から肛門までの食物の通り道で、消化、吸収を行う管の総称。胃や腸などを含むからの出血、大動脈瘤からの出血など、出血多量で命の危険にある状態をさす言葉です。このような緊急の状況で診療を行うのが救急科です。

出血性ショックに陥っている状態であれば、意識がもうろうとしたり、ぐったりして自力で病院を受診するのが難しい状態だと考えられます。このような場合には救急車で受診することになるでしょう。救急隊は、近さや病院の専門性を考慮した上で、救命救急センターのような高度医療機関など、適切な病院を判断し案内してくれます。

治療のためには、多くの場合に輸血が必要となります。総合病院内科、外科、小児科、産婦人科など主要な科が揃っている病院のこと。現在、明確な定義はないであれば大抵はA, B, AB, O型全種類の輸血製剤が常備してありますが、保存期限が限られていることや、献血でまかなわれている輸血製剤全体の量に限りがあることから、小さな病院には少しの量しか備えがなかったり、あるいは取り寄せないと全くなかったりします。各都道府県では緊急の際に輸血製剤を届ける仕組みが整っていますが、出血性ショックの治療は数時間を争うため、基本的には救急車の搬送先も(近さを加味した上で)中規模以上の総合病院となります。

出血性ショックを主に診療する専門医は、救急科専門医です。ただし出血性ショックは、特定の病気の名前ではなく状態を指す用語であり、出血の原因が胃潰瘍であれば消化器病専門医、大動脈瘤であれば心臓血管外科専門医などと連携しながら治療を行っていくことになります。

出血性ショックの診断のために行われる検査は、血液検査、レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるなど、原因によって様々です。出血の原因が分からない場合には、胃カメラ口もしくは鼻から小さいカメラを胃まで進めて、胃の中の状態を見る検査。「上部消化管内視鏡検査」とも呼ばれる大腸カメラ肛門から小さいカメラを直接大腸の中に入れて、大腸の内側の状態を見る検査。小腸まで観察することはできないなどの内視鏡検査が検討されることが多いです。そのような観点からは内視鏡検査ができる病院が適切とは言えるものの、まずは救命のために一分でも早く治療を開始するため、救急車も近さを優先して病院を選定します。原因を調べるのは、治療が一段落ついてからで十分です。

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