まんせいけっせんそくせんせいはいこうけつあつしょう
慢性血栓塞栓性肺高血圧症
肺動脈内にできた血栓により、肺動脈が狭くなったり途絶したりすることで肺高血圧を起こした状態
8人の医師がチェック 19回の改訂 最終更新: 2017.10.03

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の基礎知識

POINT 慢性血栓塞栓性肺高血圧症とは

慢性血栓塞栓性肺高血圧症(CTEPH: シーテフ)は、心臓から肺に血液を送る血管である肺動脈が、血栓が詰まることで時間をかけて細くなり、肺動脈が高血圧になってしまう病気です。軽症の場合の症状は動いた時に息が切れる程度で気付かないことも多いですが、症状が進行すると咳・痰・安静時の息切れ・失神などが起こります。 症状や画像検査、血液検査、心エコー検査などで慢性血栓塞栓性肺高血圧症を疑います。心臓カテーテル検査を行って肺動脈圧の異常値を測定することで診断が確定します。手術・カテーテル治療・点滴薬・飲み薬などを駆使して治療します。慢性血栓塞栓性肺高血圧症が心配な人や治療したい人は、呼吸器内科や循環器内科を受診して下さい。

慢性血栓塞栓性肺高血圧症について

  • 肺動脈内にできた血栓により、肺動脈が狭くなったり途絶したりすることで肺高血圧を起こした状態
    • 急性肺塞栓症とは別の疾患であり、細かな血栓が慢性的に詰まる状態は慢性肺血栓塞栓症と呼ばれる
    • その中で肺高血圧症を伴う状態が慢性血栓塞栓性肺高血圧症と呼ばれる
  • 急性肺血栓塞栓症に続発して慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症発症する場合が多い
    • ただし、急性肺血栓塞栓症を経ずに慢性肺血栓塞栓性肺高血圧症を発症する場合もある

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の症状

  • 軽症の場合は労作時のみに症状が感じられ、重症化してくると安静時にも症状が出てくる
  • 主には肺高血圧の症状が起こる
    • 動作時に起きる症状
      ・すぐに疲れる
      ・息苦しい(呼吸困難)
    • 呼吸器症状
      ・咳、痰
      ・胸痛
    • 心不全症状
      ・足のむくみ
      失神
  • 塞栓が起こったときには突然の胸痛や呼吸困難、失神などが起きることがある

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の検査・診断

  • 血液検査
    • 血栓ができていそうか(D-dimer)、心臓に負担がかかっていそうか(BNP)などを検査できる
  • 画像検査
    • 胸部造影CT検査
      ・急性肺血栓塞栓症診断の第一選択であり、慢性血栓塞栓性肺高血圧症でも有効
    • 胸部レントゲン検査
    • 心電図検査
    • 心臓超音波検査
      肺動脈の圧を、簡単に推測できる重要な検査
  • 肺換気血流シンチグラフィ
     肺の血流分布を確認でき、診断に必須の検査
  • 心臓カテーテル検査を行い肺動脈圧を測定する
  • 他の肺高血圧を起こす病気を否定することが重要

慢性血栓塞栓性肺高血圧症の治療法

  • 可能であればまず手術を行う
    • 肺動脈血栓内膜摘除術:詰まっている血栓を取る手術
    • 手術が出来ない場合は、血管内治療(バルーンカテーテルを使った肺動脈形成術)や内科的治療(肺高血圧治療薬)を行う
  • 抗凝固薬(ワルファリン)を使用するなど、病気が進行しないように、新たな肺塞栓が起こらないようにすることが重要

慢性血栓塞栓性肺高血圧症が含まれる病気

慢性血栓塞栓性肺高血圧症のタグ

慢性血栓塞栓性肺高血圧症に関わるからだの部位

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