せきついあっぱくこっせつ

脊椎圧迫骨折

脊椎(背骨)が押しつぶされるように変形してしまった状態

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10人の医師がチェック 82回の改訂 最終更新: 2017.06.15

脊椎圧迫骨折の基礎知識

脊椎圧迫骨折について

  • 脊椎背骨のこと。頚椎、胸椎、腰椎に分かれる背骨背骨のこと。頚椎、胸椎、腰椎に分かれる)が押しつぶされるように変形してしまった状態
  • 女性に多い
    • 50歳-69歳で20%
    • 70歳代で25%
    • 80歳代で43%
  • 男性では50歳以上で12.5%の人に見られる
  • 分類
    • 外傷性骨折:転落して腰を打つなど強い外力による骨折
    • 病的骨折骨粗しょう症などの病気のために骨が弱くなってしまい、少しの衝撃で起こってしまう骨折のこと骨粗しょう症や、がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるの背骨への転移がん細胞がリンパ液や血流にのって、リンパ節や他の臓器にまで広がること。転移がある場合は進行がんに分類されることが多いが原因で、重いものを持った際や、くしゃみなど、ごくわずかな外力によって起きる骨折
  • 寝たきりの原因の第3位

脊椎圧迫骨折の症状

  • 主な症状
    • 骨折直後の時期には強い痛みがある
    • 背中、腰など骨折のある部位が痛む
    • 起き上がったり歩くのが辛くなる
    • 重症例では脊髄損傷を起こし、脚の麻痺神経の障害により、手足などに十分な力が入らない、感覚が鈍くなるなど、身体機能の一部が損なわれることやしびれが生じる場合がある
  • 時間が経ったあとの症状
    • 骨折が複数箇所に生じると背中が丸くなり、身長が低くなる

脊椎圧迫骨折の検査・診断

  • レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査検査:骨折の状態を調べる
    • 必要であればCTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査やMRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査などの検査を行う場合もある

脊椎圧迫骨折の治療法

  • 主な治療法
    • 保存療法手術のような体に負担の強い治療を行わずに治るのを待つ、もしくは経過を観察する方法。薬による治療やリハビリなど、体を直接傷つけないような治療を含む:コルセットなどの専用装具を使って安静にする。通常では、3-4週で骨が形成され痛みが治まってくる
    • 薬物療法
      NSAIDs炎症を抑える薬剤の総称(ただしステロイドを除く)で、鎮痛薬や解熱薬として頻用される。nonsteroidal anti-inflammatory drugsの略:痛み止め
      ・アセトアミノフェン:痛み止め
      ・カルシトニン:骨の吸収を抑えるホルモン体内で作られて、血流にのって体の特定の部位を刺激する物質。内分泌物質とも呼ばれるで、骨粗しょう症がある場合に悪化を防ぐため使うことがある
    • 手術:高度の圧迫骨折や、骨折部が更に変形する可能性がある場合、痛みがずっと残る場合には手術が必要になることがある
      脊椎背骨のこと。頚椎、胸椎、腰椎に分かれる固定術:脊椎をプレートで固定する
      ・セメント固定術:つぶれた脊椎を固めて、もとの形に戻す
      ・骨折を治す目的ではなく、骨折によって大事な神経(脊髄脳から脊椎の中へ向かって通っている太い神経。脳と体の各部位を行き来する指令を伝える役割をもつ)が傷つくことを防ぐために行われる
  • 予防、再発予防方法
    • 骨折した骨に負担をかけないような姿勢、動き方をすることで再発を防ぐことができる
    • 手術で悪化を防ぐことができる
    • 骨粗しょう症の薬物治療を行う
  • 長期的な経過
    • 神経は一度働きが落ちると回復することはない
    • 骨折した骨は元の状態に戻ることは難しい

脊椎圧迫骨折に関連する治療薬

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・注射剤)

  • 体内で炎症などを引きおこすプロスタグランジンの生成を抑え、炎症や痛みなどを抑え、熱を下げる薬
    • 体内で炎症や痛み、熱などを引き起こす物質にプロスタグランジン(PG)がある
    • PGは体内でCOXという酵素などによって生成される
    • 本剤はCOXを阻害することでPGの生成を抑え、痛みや炎症、熱などを抑える作用をあらわす
  • 薬剤によっては喘息患者へ使用できない場合がある
    • COX阻害作用により体内の気管支収縮を引きおこす物質が多くなる場合がある
    • 気管支収縮がおきやすくなることよって喘息発作がおこる可能性がある
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脊椎圧迫骨折の経過と病院探しのポイント

脊椎圧迫骨折かなと感じている方

脊椎圧迫骨折は、転落などの怪我によって起こる場合や、骨粗しょう症などの状態で重いものを持った際、また、くしゃみなど、ごくわずかな外力によって起こる場合があります。

背中の強い痛みがあったり、背中が真っ直ぐにならず曲がっていたりといった症状がご心配な方は、まずは整形外科クリニックの受診をお勧めします。検査には、レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査などが実施されます。痛みの様子と合わせてレントゲンで診断することも多くありますが、急性の圧迫骨折があるかどうかはっきり診断するためにはMRI検査が行われます。ただし多くのクリニックなどではMRIがないので症状と合わせてレントゲンで診断することがほとんどです。

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脊椎圧迫骨折でお困りの方

基本的には、コルセットなどの専用装具を使って、ベッド上で安静にし、骨が形成されるのを待つ保存療法手術のような体に負担の強い治療を行わずに治るのを待つ、もしくは経過を観察する方法。薬による治療やリハビリなど、体を直接傷つけないような治療を含むが主体となります。通常では、3-4週で骨が形成され、痛みが治まってきます。痛みがある間は痛み止めの服用を行います。

脊椎圧迫骨折の中でも、破裂骨折といって神経を障害するような場合では、緊急手術が必要となります。その他にも、骨折部の変形が進行する可能性が高い場合や、痛みがずっと残る場合には手術が必要になります。脊椎背骨のこと。頚椎、胸椎、腰椎に分かれるを金属のプレートで固定する手術や、つぶれた脊椎にセメントを入れて、もとの形に戻す手術を行います。骨粗しょう症が原因で骨折を起こした場合は、骨粗しょう症の悪化を防いで骨を強くする薬を服用することが勧められます。

また、骨折した骨が元の状態に戻ることは難しいため、長期的にリハビリが必要になります。痛みがよくなるにつれて、徐々に活動範囲を広げ、安定して自宅での生活が行えることがリハビリの目標です。長期的な取り組みが必要となるため、急性期病院病気の発症直後の検査や治療に特化した病院。24時間体制で診療を受け付けているが、慢性期病院と役割を分担しており、病状が安定してきてからの診療は専門としていないに入院している場合は、回復期病院急性期病院で治療を受けて病状が安定した後に、リハビリテーションを主体とした治療を行うための病院に転院することになるでしょう。

患者さん一人あたりのスタッフ数や、リハビリ設備(リハビリ室や器具)の充実度といったところが病院を探す上で参考になります。リハビリの回数が1日1回なのか、それとも午前と午後で2回あるのか、土日もリハビリをやっているかといった点は、回復期の病院を探す上でのポイントとなります。

自宅復帰後は転倒しないように気をつけることだけでなく、自宅内を転びにくい、段差のない環境にすることも重要です。

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