ふくぶえむあーるあいけんさ、えむあーるしーぴーけんさ
腹部MRI検査、MRCP検査
1人の医師がチェック 1回の改訂 最終更新: 2025.09.24

検査部位

上腹部

対象疾患

肝腫瘍肝膿瘍胆石症、総胆管結石、胆道拡張症、腹部動脈瘤、腎嚢胞腎膿瘍 など

概要

腹部MRI検査は強力な磁石の力を利用し、肝臓、腹部大動脈、腎臓など腹の高さにある臓器の状態を調べる検査です。より詳しく調べるために造影剤を点滴しながら撮影することもあります。またMRI検査の技術を応用し、胆管や膵管の状態を調べるMRCP検査というものもあります。X線を使用しないため被ばくの心配はありません。ただし、ペースメーカーなど体内に金属が埋め込まれている方は検査ができない場合があるので、注意が必要です。

メリット

  • X線を使用しないため被ばくしない
  • 腹部CT検査で見分けるのが難しい病気(肝腫瘍の良悪性の識別など)の診断の役に立つ
  • 造影剤を使わない場合でも腹部大動脈の状態を調べることができる

デメリット

  • 検査時間はおよそ20-40分で、X線検査CT検査と比べると長い
  • 検査中に装置から工事現場のような大きな音が発生する
  • トンネルのような筒型の装置に入って検査を行うため、閉所恐怖症や安静が保てない方は検査が難しい
  • ペースメーカーなど体内に金属を埋め込んである場合は検査できないことがある

詳細

腹部MRI検査は強力な磁石の力を利用し、肝臓や腎臓などの状態を調べることができる検査です。腹部MRI検査にはさまざまな撮影法があり、それらを使い分けることでがんを見つけたりすることもできます。より詳しく調べるために造影剤を注射しながら撮影することもあります。
腹部の断面図を得ることのできる検査には腹部MRI検査のほかに腹部CT検査があります。腹部CT検査はX線を利用して撮影しますが、腹部MRI検査は磁気を利用しています。MRI検査はX線を使用しないため被ばくの心配はありません。そのため、妊娠中であっても医学的に必要と判断されればMRI検査が行われる場合があります(ただし、造影剤を用いるMRI検査については、造影剤の赤ちゃんへの影響がわかっていないため、行われないことが多いです)。ただし、ペースメーカーなど体内に金属が埋め込まれている場合やタトゥーが入っている場合には検査を受けられないことがあるので、注意が必要です。

MRCP検査について

MRCP検査ではMRI検査の技術を応用して磁気を利用することで胆管や膵管の状態を調べることができる検査です。具体的には胆管や膵管の走行や形に異常がないか、中にがんや結石が疑われる病変がないかなどを調べることができます。胆管や膵管の異常がないか調べる検査には他にも内視鏡的逆行性胆管造影(ERCP)検査というものがありますが、ERCP検査では内視鏡検査が必要である点から、MRCP検査のほうが身体の負担が小さな検査であると言えます。一方、ERCP検査には内視鏡を使って検査と同時に治療までできる(例えば結石除去までできる)という利点があります。

検査の流れ

  1. 専用の服に着替える
  2. 検査室に入り専用の検査台に横になる
  3. 撮影する体の部位にコイルという器具をつける
  4. 検査中は工事現場のような大きな音がするのでヘッドホンや耳栓をつける
  5. 検査開始。検査時間はおよそ20-40分でひたすら動かずに横になる

検査を受ける際の注意点

  • 検査中に装置から工事現場のような大きな音が発生します(耳を塞いでも多少は音がする程度の騒音です)。
  • 長時間トンネルのような筒型の装置に入って検査を行うため、閉所恐怖症や安静が保てない方は検査が難しくなります。
  • ペースメーカーなど体内に金属を埋め込んでいる場合やタトゥーが入っている場合には検査ができないことがあるので、医師に相談してください。
  • 腎機能が悪い方では造影剤を用いたMRI検査を受けることができません。
  • 造影剤を使用する場合、造影剤に対するアレルギーが起こることがあります。

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