ばっどきありしょうこうぐん
バッドキアリ症候群
肝臓から流れ出す静脈が何らかの原因で詰まることで、門脈圧が上昇する病気。肝臓だけでなく他の臓器にも障害を引き起こす
5人の医師がチェック 104回の改訂 最終更新: 2017.12.13

バッドキアリ症候群の基礎知識

POINT バッドキアリ症候群とは

バッドキアリ症候群は肝臓から流れ出す静脈が何らかの原因で詰まることで門脈圧が上昇する病気です。肝臓だけでなく他の臓器にも障害を引き起こします。主な症状は疲れやすい・腹水・足のむくみ・下肢静脈瘤・脾臓の腫れ・貧血などになります。 症状や身体診察に加えて、CT検査や超音波検査を用いてバッドキアリ症候群を疑い、肝生検を行って診断します。血管のつまりや狭窄に対しては手術やカテーテル治療を行い、門脈圧の上昇に対しては薬物を用いて治療します。バッドキアリ症候群が心配な人や治療したい人は、消化器内科・消化器外科・内視鏡科を受診して下さい。

バッドキアリ症候群について

  • 肝臓から流れ出す静脈が何らかの原因で詰まることで、門脈圧が上昇する病気。
    • 肝臓だけでなく他の臓器にも障害を引き起こす
  • 人口100万人に2.4人の有病率
    • 年間300人の方がかかる
    • やや男性が多い(女性の1.5倍)
    • 平均発症年齢36歳(男性)、47歳(女性)
  • 難病に指定されており、申請を行えば症状の進行具合によって医療費の補助を受けることができる

バッドキアリ症候群の症状

  • 主な症状
    • 症状は急に現れるか、徐々に現れるかなどさまざまである
  • バッドキアリ症候群を起こしやすい病気
  • 肝臓から流れ出る静脈が詰まることによって、その他の血管に血液が迂回するようになり、以下の様な症状、合併症が起こる
    • 肝臓に血液を流す血管(門脈)がうっ血する門脈圧亢進症
    • 食道の周りの静脈がうっ血して膨らむ(食道静脈瘤
    • お腹に静脈が浮き出る(腹壁静脈怒張)
  • 主な症状

バッドキアリ症候群の検査・診断

  • 血液検査:肝機能を調べるために用いる主な項目
    • AST
    • ALT
    • γ-GTP
    • LDH
    • ビリルビン
    • PT-INR
  • 画像検査:肝臓の状態を調べる
    • 腹部超音波検査
    • 腹部CT検査
    • 腹部MRI検査
  • 生検:肝臓に線維化が進んでいるかを調べる
    • 診断を確定するために必要
    • 肝硬変があった場合に肝細胞がんが潜んでいないかも確認できる

バッドキアリ症候群の治療法

  • 肝蔵から出る静脈の閉塞または狭窄に対する治療と、門脈圧亢進症に対する治療に分かれる
  • 狭窄に対しての治療
    • 血栓(血のかたまり)がある場合
      ・血栓溶解薬(血栓を溶かす)
      抗凝固薬(血栓が作られるのを予防する)
    • 静脈の狭窄部に対して
      ・バルーンカテーテルによる狭窄部拡張術
      ・手術を行う
  • 門脈圧亢進症状に対しての治療
    • 食道静脈瘤が破けて出血すると大量出血を起こすので、緊急の処置が必要
      ・点滴、輸血
      内視鏡を用いた止血処置
      ・手術療法(食道離断術)
    • 薬物療法
      ・β遮断薬などで門脈圧を下げる
    • バルーンタンポナーデ法


バッドキアリ症候群のタグ


バッドキアリ症候群に関わるからだの部位


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