ぷろていんしーけっそんしょう、ぷろていんえすけっそんしょう
プロテインC欠損症、プロテインS欠損症
血液が固まるのを防ぐプロテインC、プロテインSという物質がなく、血液が固まりやすくなる病気
2人の医師がチェック 39回の改訂 最終更新: 2018.02.14

プロテインC欠損症、プロテインS欠損症の基礎知識

POINT プロテインC欠損症、プロテインS欠損症とは

プロテインCやプロテインSは血液が固まる過程にブレーキをかけるタンパク質です。プロテインC欠損症やプロテインS欠損症は、生まれつきこれらのタンパク質が作られない病気です。これらの病気では血栓が出来やすくなり、足や肺などで血栓が詰まりやすくなります。血栓が出来なければ症状はありませんが、血栓が出来た場合には部位に応じた症状が出現し、部位と血栓の大きさによっては危険な状態となります。診断は採血検査で行いますが、血栓症を起こしたばかりの場合や、血液がサラサラになる薬を飲んでいる場合、妊娠中などでは診断をつけることは容易ではありません。特に問題を起こしていなければ様子見のみを行うことが多いですが、状況に応じて血液をサラサラにする薬を使用して血栓を予防します。また、血栓ができてしまった場合には、部位と血栓の大きさに応じた治療を行います。プロテインC欠損症、プロテインS欠損症などが心配な方や治療したい方は小児科、血液内科、循環器内科などを受診してください。

プロテインC欠損症、プロテインS欠損症について

  • 血液が固まるのを防ぐプロテインC、プロテインSという物質がなく、血液が固まりやすくなる病気
  • 常染色体優性遺伝という形式で子孫に遺伝する
    • プロテインC欠損症は日本人の0.2%ほどに見られる
      ・健常人の10倍ほどの頻度で血栓症を起こす
    • プロテインS欠損症は日本人の1-2%前後で見られる
      ・健常人の3-10倍ほどの頻度で血栓症を起こす
  • 血栓症の特徴として以下のようなものが見られる

プロテインC欠損症、プロテインS欠損症の症状

  • 血栓が出来なければ無症状
  • 主な症状
    • 下肢深部静脈血栓症の症状:足の静脈に血栓が詰まった場合
      ・あしのむくみ
      ・あしの痛み
      ・あしが赤紫色に腫れる など
    • 肺塞栓症の症状:肺の血管に血栓が詰まった場合
      ・胸の痛み
      ・息苦しさ
      動悸
      ・めまい
      失神 など

プロテインC欠損症、プロテインS欠損症の検査・診断

  • 血液検査
    • プロテインCやプロテインSの活性を測定する
    • 必要に応じて遺伝子解析を行う
  • 血栓症発症直後や妊娠中、血液がサラサラになる薬を飲んでいる場合などでは検査値の解釈が難しく、診断は必ずしも容易でない

プロテインC欠損症、プロテインS欠損症の治療法

  • 血栓に対する治療
    • 血栓溶解療法:血栓を溶かす治療
      ・ウロキナーゼ(UK)
      ・遺伝子組み替え組織プラスミノゲンアクチベーター(tPA)
    • 血栓除去術:血栓を取り除く
  • 血栓ができないようにする治療
    • 抗凝固療法:血液を固まりにくくする治療
      ・ヘパリン
      ・ワーファリン
      ・その他の経口抗凝固薬
    • 活性化プロテインC製剤:プロテインC欠損症に対する治療
  • 以下のような血が固まりやすくなる薬や状態を避けるようにすることが重要
    • 経口避妊薬(ピル)
    • 長時間の同じ姿勢
    • 肥満
    • 感染症
  • 妊娠中や分娩後には血栓が出来やすくなるので特に注意が必要
  • プロテインC欠損症プロテインS欠損症の患者全員が予防的に血液サラサラの薬を使用すべきかどうかはまだ分かっていない

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