先天性副腎皮質過形成 - 基礎知識(症状・原因・治療など) | MEDLEY(メドレー)
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先天性副腎皮質過形成
副腎皮質ホルモンを産生する機能が生まれつき弱く、その分を補おうと副腎のサイズが大きくなった状態
8人の医師がチェック 79回の改訂 最終更新: 2019.02.14

先天性副腎皮質過形成の基礎知識

POINT 先天性副腎皮質過形成とは

副腎はホルモンを産生する臓器です。ホルモンの分泌が不十分なために、不足を補おうと副腎自体が大きくなる病気です。副腎が出すホルモンには数種類あり、どのホルモンが不足しているかで症状はさまざまです。代表的な症状は元気がない、高血圧、意識障害、性器の発達不良などです。新生児に病気の有無を調べるますスクリーニングの対象疾患なので、産まれてしばらくしてみつかることが多いです。疑われる人には血液検査や尿検査、画像検査(腹部超音波検査、CT検査、MRI検査)が行われます。治療は足りないホルモンを補うことで、長期間に渡って行う必要があります。性器の発達が十分ではないときには性器の形を整える手術が行われます。先天性副腎皮質過形成は小児科や内分泌内科、泌尿器科、婦人科、形成外科などが協力して診療が行われます。

先天性副腎皮質過形成について

  • 副腎皮質ホルモンを産生する機能が生まれつき弱く、その分を補おうと副腎のサイズが大きくなった状態
    • 副腎は、副腎皮質という場所で3種類の副腎皮質ホルモン(ステロイドホルモン)を作っている
    • 先天的な遺伝子の異常によって、一部の副腎皮質の機能が低下していることがある
    • 足りない副腎皮質ホルモンを補うために、下垂体から副腎の機能を強くするためのホルモンが大量に分泌される
    • その結果副腎皮質が異常に大きくなった状態(過形成)
    • 大きくなっても、不足しているホルモンの量は増えず、他の副腎皮質ホルモンの量が増えてしまう
    • その結果ホルモンバランスの異常が起こり、症状がでる
  • 発生率は2万人に1人
    • 男女に差はない
  • 副腎皮質の作る3種類のホルモン
    • 鉱質コルチコイド(アルドステロン):血圧上昇、ミネラルバランスの維持などに働く
    • 糖質コルチコイド(コルチゾール):血糖値上昇など働く
    • アンドロゲンテストステロン):性発達に働く
  • 遺伝子の異常によって、どのホルモンが不足するかが異なるため、症状も変わってくる
  • 新生児マス・スクリーニングの対象となる病気

先天性副腎皮質過形成の症状

  • 不足しているホルモンの組み合わせによって症状は変わる
  • 起こりうる主な症状
    • 元気がない(ミルクを飲まない、体重が増えない)
    • 高血圧
    • ミネラルバランスの異常
    • 意識障害
    • 性発達の異常
    • 女性器の男性化
    • 男性器の女性化
    • 原発性無月経や乳房発育不全

先天性副腎皮質過形成の検査・診断

  • 新生児マス・スクリーニング:先天的な代謝異常の有無を調べる
  • 血液検査:副腎機能を調べる
  • 尿検査:副腎臓の障害の有無を調べる
  • 画像検査:副腎の大きさを調べる
    • 腹部超音波検査
    • 腹部CT検査
    • 腹部MRI検査

先天性副腎皮質過形成の治療法

  • 足りないホルモンを補うのが原則
    • 一般的なステロイド薬は糖質コルチコイドとしての作用が主体なので、鉱質コルチコイド作用がある薬剤もあわせて使う
  • ホルモン治療は長期的に行う必要がある
  • 性器の発達異常に関しては手術で性器を形成することもある
  • 「小児慢性特定疾患」の対象となっているため、20歳までは医療費の補助を受けることが出来る

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