こつずいせんいしょう

骨髄線維症

骨髄を支える梁の役割を果たす線維が異常に増えて造血幹細胞の居場所がなくなり、血液細胞が作れなくなる病気。

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6人の医師がチェック 59回の改訂 最終更新: 2017.06.15

骨髄線維症の基礎知識

骨髄線維症について

  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。は、血液細胞を作る造血幹細胞骨髄にある細胞で、全ての血球の元となる最初の段階の細胞と、骨髄を支える梁の役割を果たす線維などで構成されている
    • この線維が異常に増えて造血幹細胞の居場所がなくなり、血液細胞が作れなくなる病気
  • 線維を増やす信号を過剰につくる異常な造血幹細胞が増えるのが原因
    • 造血幹細胞の遺伝子に異常が起こり発症症状や病気が発生する、または発生し始めることすると考えられている
    • 患者の遺伝子に異常があるわけではない
  • 罹患率一定期間内に発生した疾患の発症しうる母集団に対する割合。有病率と区別されるは人口10万人あたり0.5人
    • 日本には、700人前後の患者数
    • 比較的高齢者に多く、やや男性に多い

骨髄線維症の症状

  • 貧血によるだるさ、動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる、息切れ
  • 脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器の腫れによる腹部の圧迫、膨満感、門脈圧亢進症
  • 出血傾向による皮下出血皮膚の内側で出血している状態。いわゆる青あざも、皮下出血の表れ方の一つ鼻血、歯肉出血

骨髄線維症の検査・診断

  • 血液検査
    • 血球の数を検査したり、実際に血球の形を顕微鏡で調べる
  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。検査
  • 腹部超音波検査空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査で脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器の大きさを測定する

骨髄線維症の治療法

  • 根本的な治療法は現在確立されていない
    • 経口抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもある(メルファラン、ハイドロキシウレアなど)や輸血が症状に応じて選択される
    • 赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによるを増やす作用のあるメテノロンを使うことがある
  • その他、脾機能亢進脾臓のはたらきで、血液中の赤血球、白血球や血小板が異常に速くなくなってしまう状態症状に対しては脾摘を行うが、術後に血栓症血液が血管の中で固まり、血栓を作って血管が塞がってしまうことによって発症する病気や肝腫大体の組織の一部が局所的に大きくなること。血流の増加や、含まれる水分の増加、腫瘍などによって生じるが生じることがある
    • 必要があれば、放射線療法主にがんに対して用いられる、放射線を用いた治療法化学療法がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称造血幹細胞移植他人の(時には自身の)造血幹細胞を血液中に注入する治療。自分で正常な血球を作れない、白血病などの血液疾患で行われるを行う
  • 脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器が大きくなって痛みが強い場合は、異常な造血幹細胞骨髄にある細胞で、全ての血球の元となる最初の段階の細胞の異常な遺伝子(JAK変異)の働きを抑える分子標的薬(ルキソリチニブ)が有効なことがある
  • 診断がついてからの平均寿命は約10年
  • 5年生存率診断、治療開始から5年経過後に生存している患者の割合。命に関わるがんなどの病気で用いられることが多い数値は70%、10年生存率は50%
  • 死因は感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称、出血、白血病(約10%が移行)など
  • 経過を不良にする要因は以下の通り
    • 貧血
    • 血小板血液中にある成分の1つ。出血が起こると、出血している部分に集まって出血を止める役割をもつ減少
    • 白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担う減少/増加
    • 幼弱な白血球(芽球)の増加
    • 男性
    • 高齢者 など

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