きゅうせいたんかんえん

急性胆管炎

胆管の中で細菌などが繁殖し、痛みや発熱、吐き気などの症状を引き起こす病気

病気に関連する診療科の病院を探す
13人の医師がチェック 113回の改訂 最終更新: 2017.06.15

急性胆管炎の基礎知識

急性胆管炎について

  • 胆管肝臓で作られた消化液を十二指腸まで運ぶ管。肝臓の内部にある肝内胆管と、肝臓の外にある肝外胆管に分けられるの中で細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつが繁殖し、痛みや発熱、吐き気などの症状を引き起こす病気
    • 肝臓で作られた胆汁が胆のうから十二指腸へ流れる道を胆管という
  • 細菌が繁殖しやすくなる原因の中で最も大きなものは、胆のう結石コレステロールヒトの全ての細胞の膜を作るのに必要な脂質。LDLコレステロールとHDLコレステロールがあり、前者は動脈硬化などの原因となるなどのかたまり)
    • 胆のう結石が、胆管で詰まり、流れが悪くなると細菌が繁殖して胆管炎の原因となる
    • 腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類されるにより胆管が閉塞して起こる場合もある

急性胆管炎の症状

  • 主な症状
    • 発熱
    • 腹痛(上腹部痛)
    • 吐き気
    • 食欲不振

急性胆管炎の検査・診断

  • 血液検査と画像検査の両方が必要
  • 血液検査:炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起こっていないかなどを調べる
  • 画像検査:胆管肝臓で作られた消化液を十二指腸まで運ぶ管。肝臓の内部にある肝内胆管と、肝臓の外にある肝外胆管に分けられるの炎症がないかや胆石がないかなどを調べる
    • 腹部超音波検査空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査
    • 腹部CT検査X線(放射線)を用いて腹部の状態を調べる検査。肝臓や腸などの内蔵から骨や筋肉まで、様々な組織の状態を確認することができる
    • 場合によっては、引き続きMRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査を行うこともある
  • これらの検査で胆管のサイズが大きくなっていることや、胆管の内部に胆石があることが確認できると胆管炎と診断される

急性胆管炎の治療法

  • 胆管肝臓で作られた消化液を十二指腸まで運ぶ管。肝臓の内部にある肝内胆管と、肝臓の外にある肝外胆管に分けられる炎の治療の基本は、以下の3つに大きく分けられる
    • 胆管ドレナージ体の中に溜まった液体や血液、膿などを、細いチューブを通すなどして溜まった場所の外へ流し出す治療法:詰まった胆管にチューブを入れ、胆汁の流れを良くする処置
    • 抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がない
    • 食事止め:代わりに栄養の点滴を行う
  • 胆管ドレナージには、2つの方法がある
    • 特殊な胃カメラ口もしくは鼻から小さいカメラを胃まで進めて、胃の中の状態を見る検査。「上部消化管内視鏡検査」とも呼ばれるを使用する処置 (ERBD)
      ・胃カメラを胃の先の十二指腸まで進める
      ・十二指腸から胆管にチューブを入れ、胆汁の流れを良くする
      ・場合によっては、チューブを入れる際に詰まった石を直接砕いたり、取り除いたりすることができる
    • お腹から針を刺し、胆管内にチューブを入れる処置 (PTBD)
      ・超音波を当てて位置を確認しながら、肝臓の中の胆管に針を刺す
      ・その針からワイヤーを入れて、針とチューブを入れ替えることで、処置の後もチューブが入ったままにしておく
      ・チューブから、胆汁とその中で繁殖した細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつを排出させ、症状が改善したらチューブは抜く

急性胆管炎の経過と病院探しのポイント

急性胆管炎かなと感じている方

急性胆管炎は発熱や吐き気に腹痛、特に右上腹部の痛みがみられます。このような症状が急激に出現して心当たりのある方は、消化器内科や消化器外科の受診をお勧めします。入院治療が必要となるため、クリニックではなく病院で診療を受けることになりますが、診断が急性胆管炎かどうかを確かめる意味も含めて、まずはお近くのクリニックにかかるのも良いでしょう。

急性胆管炎の診断は腹部エコー空気の細かな振動である超音波を使って、腹部の状態を調べる検査またはCTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査で行います。治療の一環としてERCP鼻もしくは口から小さいカメラを入れて、膵臓や胆管、胆のうの状態を調べる検査と呼ばれる内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるの処置(詳しくは後ほど解説します)が必要になることが多いため、診断が確定してから治療を受ける上ではERCPの設備がある病院が適しています。

急性胆管炎に関連する診療科の病院・クリニックを探す

急性胆管炎でお困りの方

急性胆管炎の治療では、抗生物質微生物が産生する細胞の増殖や機能を阻害する物質。抗菌薬・抗ウィルス薬・抗がん薬を含むの点滴とドレナージ体の中に溜まった液体や血液、膿などを、細いチューブを通すなどして溜まった場所の外へ流し出す治療法と呼ばれる処置が大きな二本柱になります。いずれの治療も内科(消化器内科)が行うこともあれば、外科(先述のいくつかの外科)が行うこともあります。病院によって「この病気はどちらの科が担当」と、それぞれ担当が決まっていることが多いです。中には、抗生物質だけであれば内科、ドレナージが必要になれば外科といったように、処置の必要性で診療科を分けている病院もあります。

ドレナージ処置にはいくつかの種類があります。内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途がある胃カメラ口もしくは鼻から小さいカメラを胃まで進めて、胃の中の状態を見る検査。「上部消化管内視鏡検査」とも呼ばれるのような検査で、治療を兼ねた処置)を用いて胆管肝臓で作られた消化液を十二指腸まで運ぶ管。肝臓の内部にある肝内胆管と、肝臓の外にある肝外胆管に分けられるまでチューブを通したり胆管の出口を切って広げたりする治療(ERCP鼻もしくは口から小さいカメラを入れて、膵臓や胆管、胆のうの状態を調べる検査やESTと呼ばれます)や、お腹から胆管に向かって針を刺してチューブを通す治療(PTBD)を行います。

急性胆管炎のドレナージ処置は、診断がつけばその場で緊急で行われることが多いです。平日の日中であれば良いのですが、土日祝日や夜間は院内に残っているスタッフが少ないため、緊急で手術を行える病院と、そうでない病院があります。ある程度の規模の病院や、外科手術の手術件数が多い病院の方が、時間外の緊急手術により迅速に対応できるところが多い傾向にあります。

急性胆管炎に関連する診療科の病院・クリニックを探す

急性胆管炎のタグ


急性胆管炎に関わるからだの部位